トヨタ生産方式の本質と進化(深化)7/8

前回の林 南八先生の教えの続きです。

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)

Ⅻ.新たな大災害に向けて  BCP・BCMを考える

=災害復旧力は正に問題解決力能力・改善力=

(1)過去の災害復旧の経験を生かしたマニュアル化・標準化は重要

(2)自然の力は強大。マニュアルにない想定外の事態が発生することを前提に

(3)どんな事態に直面しても現地現物で正しい判断のできる人材の育成

(4)更に強いリーダーシップで全員の力を引き出せる人材

即断 即決 即行動 する改善活動によってのみ育成される

=ジャストインタイム生産は危機に本当に弱いのか=

(1)ジャストインタイム生産で鍛えられた保全スキルの違い

(2)計画押込み生産とかんばんによる後補充生産の違い

(3)3日分相当の在庫と3日分の在庫の違い

(4)3日分の流動在庫を3日で造る力があるか
・毎日全品番生産できる力 → 段取短縮

※在庫を持っても直撃を受けたら只のゴミ
※短期間の復旧能力をいかにして持っておくか
※更なる小ロット生産のレベルアップ
※造りのリードタイムの短縮

(5)益々重要になるサプライチェーンマネジメント

※安いが一番か

※2社発注しているから大丈夫?

サプライチェーンを正確に把握しシンプルに且つ短縮する努力が重要!!

★素直・正直
★愛社精神

素直・正直

=事実を正しく伝える=

都合の悪い事には無意識のうちにフタをし、都合の良い事だけで論陣を張る⇒「嘘」

論破する前に常に己をだましていないか?検証することが大切

人に聞くな!! モノに聞け!!  大野語録より

愛社精神

=愛社精神とは1人1人が誇りを持てる企業にす可く努力していくこと=

=愛社精神の前に今の仕事は楽しいですか?好きですか?

仕事の楽しさは当事者意識を持って頭を使いながら
あきらめずに挑戦していく者にのみに与えられるもの

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)6/8

前回の林 南八先生の教えの続きです。

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)

Ⅺ.発展途上国の追い上げにどう立ち向かうのか

=企業の存亡と国家の存亡=

地産地消が原則だが

日本は貿易立国

海外移転は国内の雇用の喪失

=真の お客様第一 に向けて=

・顧客の声に耳を傾けることが不足していたことを大反省

・競争力のある商品づくりが最も重要

とっといいクルマを造ろうよ!!

TNGA Toyota New Global Architectur

・TNGAの開発待ちではいかん!!今やる可きこと、出来ることは山積みしている

=真の 質実剛健 に向けて=

=大鑑巨砲 過大設備投資の反省=

(1)既に競争力を失っているという認識が重要

(2)工夫そのものも画期的な改造が必要

・金型1/2、ライン長1/2、etc  捨て打ちゼロへの挑戦

・設備のコンパクト化、シンプル化、汎用化

・限り無く1個流しへの挑戦(リードタイム短縮)
   バッチ処理 ⇒ 1個流し

・分断した工程(遺憾ライン) ⇒ 一貫ライン

加工点の見える化等で、我々の考えもしないやり方で若手がモノにしつつある

➡要は課題の与え方・フォローの仕方

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)5/8

前回の林 南八先生の教えの続きです。

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)

Ⅹ.最近 人財育成で気になる点

=人財育成の環境は出来ているか=

(1)人財に求められる能力は正に問題解決能力

(2)問題解決力に不可欠なことは問題の顕在化

(3)気が付かせる工夫も大切

①流れを図に落とす(物と情報の流れ図)

②人の動線・モノの動線をレイアウトに記入

③ビデオの活用  ”時間は動作の影である”

(4)指標の作り方を間違えていないか(目的は何だ!!)

①データは問題を発見する為に取っている
 対策の効果のために取っている

→平均化を見て何が判るのか

②目盛りはレベルに合わせて

③KPI、B/Mが単なる数字の競争になっていないか

=やり方のB/Mがもっとも重要=

(5)持てるリソーセスの力を最大限に引き出しているか

見せる化

①職場の、そしてその仕事のあるべき姿が提示されているか

②情報の共有化ができているか

③課題の与え方を間違えていないか

見える化

④職場で時々刻々の異常が判ることもっと重要

a.異常の見える化  軸足は常に現場!!

★チャレンジ
★改善
★謙虚・感謝

チャレンジしていますか? させていますか?

①目標必達の呪縛にとらわれて後ろ向きになっていないか

②棒高跳びの世界チャンピオン ブブカ選手の話

③されど目標は必達に決まっている!! 全知全能を傾注する!!

改善後は 改善前

前日自分のやった改善を見て翌日見て腹が立つようになったら一人前だ!!(大野語録)

(6)時々刻々勝負する文化が薄らいでいないか

・生産管理板が記録板になっていないか?

・継続的にベストタイムは更新されているか?
Better!! Better!!  Better!! (ゴールは無いと思え!!)

・日報が月報を作るための資料になってしまってないか?

謙虚・感謝

課題を与えられた瞬間から御自身も考えている。
そして見に来る。これこそが謙虚かつ感謝だと痛感させられた。

=仕事にカーナビを持ち込んでいないか=

(7)何より重要なOJT

=底上げの仕組みはできていないか=

=本物を育成をしているか=

①考える力・やりきる力 を伸ばしているか

②実力を超える課題を与え、フォローしているか

(8)職能分業の弊害はでていないか

=集中化・分業化にどっぷり浸かって部分最適に走っていないか=

”スルーに連携する力”こそが職場力であり企業の力!!

※上がバックアップしているか

※中間層がフタをしていないか

=不可侵条約の解消=

※自主研究会

※ショップ軸活動、自主研活動

・海外で1人3役が勤まる人材の確保

★チームワーク
★当事者意識

=期せずして強化されたチームワークと当事者意識=

※東日本震災復旧支援

ルネサス那珂工場  インフラ復旧当初計画

インフラ復旧短縮に向けた戦略づくりとチーム一体化

「価値観」「思い」を一つに。「意識」を変える

大部屋運営の状況

全員参加で「情報共有」し、「即断即決」

各フェーズの支援規模(3月28日~5月31日 計65日間)

延べ13万人日の方々の参加。安全・無事に進んだことに感謝

全面生産再開まで当初計画比 約▲6ケ月短縮

=今回の経験で得られた果実=

組織の壁を越え!!会社の壁を越え!!業界の壁を越え!! 1チーム

コンペチターとも太い絆ができた

若きリーダーの台頭

修羅場が人をつくる

チームワーク

=チームワークが良いとは仲良しクラブにあらず=

・目的意識を具体的に共有すること

・とことんやり合って結論を出す

・強いリーダーシップ

→決断と責任

当事者意識

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)4/8

前回の林 南八先生の教えの続きです。

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)

Ⅶ.品質の造り込み(自働化)が出来ているだろうか

(1)ポカヨケの工夫の余地がまだまだある(作業者のせいにするな)

(2)良品条件の押さえは進んでいるか

・ICチップ・RFIDの活用で正確なトレーサビリティが可能

→先入れ先出しは完璧か?

※小ロットで生産が何より重要

※売れる量に見合った作り方、使う量に見合った仕入れ方・運び方

Ⅷ.ITの活用を間違っていないか

=IT活用の ”功” 罪 =

=現在のシステム化の問題点=

=IT活用の振り返りが必要=

(1)全員がパソコンのディスプレイの前に座っている効果は?

(2)本来OA化すべき所が取り残され人海戦術に依存していないか

(3)あれも見たい、これも見たい。いたずらにシステムを肥大化させていないか

誰が何を見て何をするのかを明確に!!

=IT活用の 功 ”罪” =

データの読めない奴は話にならん。
データで見れる様になっていない現場もいかん。
データしか見ん奴が一番いかん。    大野語録より

ITを活かすには現地現物管理の徹底が重要

Ⅸ.開発部門・事務部門・サービス部門も同じこと

自分の仕事、自分の職場のCSとは何か

良いものを・安く・タイムリーに

1.平準化の工夫が重要

2.標準化の工夫が重要

3.滞留を減らし、リードタイムを如何に短縮するか

・生産現場は物の滞留を減らす

・事務部門は情報の滞留を減らす

業務のフローを図に表す

4.品質が何よりも重要

事務部門・設計部門でも遅れ進みを見える様にする工夫が重要

・マイルストーンを決めておく

・進度管理の物差しの選び方も重要

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)3/8

前回の林 南八先生の教えの続きです。

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)

Ⅴ.仕組みやシステムを導入することが目的になってないか

・コンサルタント頼みが最悪

・問題解決は自分たちの仕事

Ⅵ.トヨタ生産方式(TOYOTA WAY)の本質

★現地現物

=5回のなぜ?には訓練が必要=

※あくまでも現地現物で遡る

※物分りが良すぎる?「ああそうか」と絶対に言うな!!

目で見るな。足で見ろ。頭で考えるな。手で考えろ。  鈴村語録より

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)2/8

前回の林 南八先生の教えの続きです。

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)

Ⅳ.我々の求めてきたものはトータルリードタイムの短縮

・開発のリードタイム     ・生産のリードタイム

・情報のリードタイム

・調達のリードタイム     ・物流販売のリードタイム

=益々重要になるサプライチェーンマネジメント=

=リードタイム短縮は何の為にやるのか=

改善が進む仕組みづくり

=リードタイムを延ばす元凶は大ロット=

作って何ぼの生産性 × 売れて何ぼの生産性

=小ロット化の究極は1=

※滞留がおきない

※品質保証上も有利

=売れるスピードで造ると言う概念が重要=

※タクトタイム=日当り稼働時間÷日当り必要数

売れるスピードで物を造る

→タクトで造るという概念がある

→標準作業が決められる

=標準作業に対するこだわりが大切=

標準作業票がぶら下げてあるだけでは何の意味もない

標準作業および標準化は改定(改善)するために決めるもの

標準作業は、安全・品質・原価の面で最も重要

=本当にリードタイムは縮んだのか=

※在庫低減分を時間に換算し縮んだはず?ではだめ

※かんばん導入の目的はリードタイム短縮

※前に比べてではなく、正味加工時間の何倍かという見方が重要

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)1/8

前回の林 南八先生の教えの続きです。

トヨタ生産方式の本質と進化(深化)

Ⅱ.私たちの心構えが構築された歴史的背景

=誤解されていないかトヨタ生産方式=

この低金利時代に教条的に在庫を減らして何になるんだ?

→生産現場で生まれた改善手法?という誤解!!

→正に”原価低減”&”人財育成”の仕組み

Ⅲ.トヨタ生産方式の原点

※古きをたずねて新しきを知る

(1)なぜ自働化にこだわったのか

★お客様第一

★実質剛健

自働化の意味するもの

  ・品質を工程で作り込む

  ・人の付加価値生産性を上げる

お客様第一  良いモノを提供できなければお客様はつかない

実質剛健   現有の設備に工夫を加える。使い切る!!

佐吉翁の自動織機 → まさに良品条件を監視

自工程完結 ← 自働化の考え方のうち品質に重点を置き判り易く

(2)なぜ、ジャストインタイムにこだわったのか

  ・リードタイムとは

ジャストインタイムの意味するもの

  ・金がない中で資金を如何に早く回収するか

林 南八先生

以前、トヨタ自動車の林 南八先生にトヨタ生産方式について教えていただいたことを書きます。

~トヨタ生産方式の本質と進化(深化)~

私たちの心構え

=できているか真の”人材育成”=

1.人財とは何か

 =社会人の4ランク=

  人財、 人材、 人在、 人罪

  → 今、求められているのは正に”人財”

→私たちの心構えが自然体で実践できる人物

 どんな難題に直面しても果敢に挑戦し結果を出せる人物

★私たちの心構え

1.お客様第一

2。チェレンジ

3。改善

4.現地現物

5.実質剛健

6.チームワーク

7.当事者意識

8.謙虚・感謝

9.素直・正直

10.愛社精神

がトヨタ生産方式の「 私たちの心構え」です。