奥田 碩の講演会 その18

奥田 碩(おくだ ひろし)さんの講演会 その18。今までどこにも出てないので大変貴重ですよ。

色々と申し上げましたが最後に申し上げたいことは、私どもトヨタグループが創業以来企業行動の原点として参りました経営理念は、しっかりと今後も受け継ぎまして実践していく必要があるとそういうことであります。

ご存知のように豊田綱領では企業の役割として

  • 一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし
  • 一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし
  • 一、華美を戒め、質実剛健たるべし
  • 一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし
  • 一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし

「上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし」とこういうふうになっております。つまり企業は社会の公器でありまして目先の利益を追求するだけでは企業の存在意義はない。社会への貢献を果たしてこそ存在意義がある。とこういう風に明確に取り組んでおります。

またものづくりについては「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」

常に研究に努めることによりまして創造性を磨き時流に先駆けたものづくりに努めるということの重要性を強調しております。

企業として社会に貢献するということは、まずお客様第一主義、現地現物主義に徹しまして常に良品廉価な商品をお客様に提供して、また従業員には雇用機会と生きがい、あるいは働きがい。こういう職場のある職場を提供して株主に対しては適正、配当払い。また国にはしっかりと税金を払う。そして良き企業市民として地域社会とともに発展したことによりまして豊かな社会づくりに貢献していくことができるというわけであります。

私どもトヨタグループを今日の発展に導かれた諸先輩方は、創業以来この理念を企業活動の基本として厳しい環境の中で果敢に挑戦してその都度新しい道を切り開いてこられました。

現在のグローバル化の時代においては私ども一人ひとりが地球規模でものを考え行動していかなくてはならない時代であります。

96年の1月に私どもが将来目指すべき方向として掲げた2005年ビジョンにおいても社会への貢献度が、トヨタの成長の糧になる。とこういうこれまでの基本理念を踏襲しております。

私はこの理念を守りまして、いく他の諸先輩が厳しい環境に挑戦され大胆な発想と決断によって実践された時流に先駆けたものづくりの精神をしっかりと受け継ぎ、グローバルにこれを具現化していくということによりましてトヨタはグローバル企業としての確固としたアイデンティティを確立して成長を果たしてそれを確実に後輩たちに引き継いでいく。とそういうことになると思います。

それが私共の使命であるとこういうふうに考えております。

今私どもはこういったグローバル経営のほんの入り口に差し掛かっているに過ぎず、よく言われるヒト・モノ・カネそして全体の経営という面で従来の延長戦ではとても越えられない高いハードルがこれからいくつもを待ち構えたわけでございました。

改革の手を片時も緩めるわけにはいかないというわけであります。

私は社内に対して常に成功の囚人にはなるな。変えないことが一番悪い。改革するためには今までの仕組みをすべて否定して、それをゼロベースから発想をしてかかれ。という風に言ってまいりました。

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