現場で使いやすいTPS用語辞書 か行1
・改善 (Kaizen)
人(労力)、物(材料使用量及び材料・製品の在庫)、設備あるいは生産の仕組み等に関するムダ(いたるところに存在している)を見つけ、知恵を出し、できる限り費用をかけずに迅速にムダを1つずつ排除していく1連の活動。
人作業における改善では、設備改善よりも作業改善を優先して行わなくてはならない。
なお、改善は特定の人の業務ではなく、全社員がそれぞれの立場で行うことができるもの であり、行うべきもの。
・可動率 (Operational Availability)
設備を運転したい時(かんばんが来た時)に、正常に動いてくれる状態の確率。
設備とその保全によってもたらされる信頼性に相当する。
(常に100%が理想)
・稼動率 (Rate of Operation)
後工程に必要な(売れに結びついた)生産量を加工するために、その設備能力でフル操業した時の、定時能力に対する需要の割合。
売れ行きによって、稼動率は決まる。
・かんばん (Kanban)
ジャストインタイム生産を実現する為の管理の道具。
かんばんの役割は次の通りである。
1.生産、運搬の指示情報
2.目で見る管理の道具
2-1.造り過ぎの抑制
2-2.工程の遅れ進みの検知
3.工程・作業改善の道具
かんばんの機能別分類は次の通りである。
かんばん・・・仕掛けかんばん ・・・・工程内かんばん
・・・・信号かんばん
・・・引取りかんばん・・・・工程間引取りかんばん(運搬かんばん)
・・・・外注部品納入かんばん(外注かんばん)
・仕掛けかんばん (Production Instruction Kanban)
生産工程での生産着手(仕掛け)指示に使うかんばんであり、工程内かんばんと信号かんばんがある。
・工程内かんばん (Intra Process Kanban)
工程内の仕掛け指示に用いるかんばん。
後工程に引取られた量だけを、引取った順に後補充生産するよう仕掛ける為に使うかんばん。
・信号かんばん (Signal Kanban)
1つのラインで多種類の品物を加工しており、段取り替えに若干の時間を要するロット生産工程での仕掛けに用いるかんばん。
三角形をしているので、通称三角かんばんと呼ばれる。
プレス、ダイキャスト、樹脂成形工程などでおもに用いられる。