現場で使いやすいTPS用語辞書 か行2
・引取りかんばん (Parts Withdrawal Kanban)
後工程が前工程へ部品を引取りにいくタイミングと、引取り量を指示するかんばんであり、工程間引取りかんばん、外注部品納入引取りかんばんがある。
・工程間引取りかんばん(運搬かんばん) (Inter Process Parts Withdrawal Kanban)
社内で後工程が前工程から必要なものを引取る為に用いるかんばん。
・外注部品納入かんばん(外注かんばん) (Supplier Kanban)
仕入先から納入される部品に用いられるかんばん。
納入は仕入先が行うが、工程で外れた分だけの外注かんばんで納入される為、基本的には工程間引取りかんばんと同じ、後工程引取りができる。
・臨時かんばん (Temporary Kanban)
型保全、機械設備の修理、そして稼働日の違いなどにより、通常の生産分より多く必要とする
部品の生産及び運搬を指示するかんばん。
有効期限を明記し、1回だけ使用して使用後は回収する。
赤色の斜線をいれ、他と識別する。
・かんばんサイクル (Kanban Cycle (Delivery Cycle))
部品の納入頻度(何日に何回)とかんばんを持ち帰った便から何回遅れで納入されるかを取り決めたものである。
かんばんサイクルは納入サイクルや、かんばん係数とも呼ばれる。
その表示例は以下の通り。
1-4-2
1=1日に(2日の場合もある)
4=4回納入され
2=2回遅れの便で納入
・QC工程表 (QC Process Chart)
目標とする品質を工程で造り込むために、各工程の特性に合わせた管理項目を設定された規格や基準に基づき、誰がどのような方法で検査、チェックし、管理していくかなどを決めたもの。
・工程の流れ化 (Continuous Flow Processing)
ジャストインタイム生産を実現する為の基本原則の1つであり、工程内、工程間での物の停滞をなくし、1個流し生産を行うようにすること。
・工程別能力表 (Standardized Production Capacity Sheet)
部品を各工程で加工するとき、各工程の生産能力を表すもので、手作業時間、機械の自動送り時間及び刃具交換時間などを記入し、工程の能力を算出する為の表。
・5回のなぜ (Five “Whys”)
いわゆる5W1H (Why, What, Where, When, Who, How)が工程分析の現状調査の視点として用いられているが、それ以上に”Why”を1・2度で止めることなく、なぜ、なぜ………と5回なぜを問うことで真因を追究することをいう。
・混載運搬 (MIXED-Load Conveyance)
1台の車両に多種類の部品を積載して運搬する方法をいう。
この混載運搬により、運搬効率を低下させずに(運搬車両のトータルとしての運行回数を増やさずに)、多回運搬ができ、前後工程の在庫量を少なくすることができる。また、生産変動に対し、運行回数の増減も容易になる。