中部地区中小製造業におけるB2Bネット取引の現状と課題 その1

平成13年に皆で協力して作成した「中部地区中小製造業におけるB2Bネット取引の現状と課題」を載せます。

「中部地区中小製造業におけるB2Bネット取引の現状と課題」

目     次

   はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.1

   第1章  e―ビジネスに関する社会的環境・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.2

  • 拡大するインターネット(P.2)
  • e―ビジネスの出現(P.2)
  • B2Bの市場(P.2)

   第2章  e―ビジネスの分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.4

  • B2B e―ビジネスの類型化(P.4)
  • バイヤー型モデルの事例(P.5)
  • B2Bビジネスに内在する問題点と将来への方向性(P.7)

   第3章  今回調査に至った経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.9

1.業態および業務内容の変化(P.9)

  • 調査の実施(P.9)
  • 調査手順(P.10)

   第4章  アンケート調査の結果と分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.11

        1.調査した企業(P.11)

        2.アンケートの結果(P.11)

        3.アンケート結果の詳細分析(P.24)

   第5章  代表事例の実態調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.36

        1.事例 1(P.36)

        2.事例 2(P.38)

        3.事例 3(P.40)

   第6章  ネットビジネスの課題と提言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.42

   おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.47

はじめに

 昨今、IT革命が声高に叫ばれ、マスコミ各誌は連日IT特集をし、政府もITによる経済再生を目指し、予算も大幅に拡充しようとしている。

 ITを企業経営に取り入れることの重要性は、10年来言われてきたことであるが、特に最近のインターネットの急激な発展が企業取引にも普及し、従来の取引形態を抜本的に変えようとしている。

 従来、わが国におけるIT革命の議論は、米国シリコンバレーの先進ベンチャー企業や国内の一部インターネット関連企業の成功物語であったものから、最近はオールドエコノミー再生の切り札として、多くの大企業がインターネットを活用した資材調達や顧客サービス、又、直接消費者への販売等のサイトを立ち上げ話題となっている。又、中小企業のサイトも続々立ち上げられており、従来、情報も少なく、特定の取引先としか取引できず、その技術力を広く知ってもらい、取引を広げる手段を持たなかった中小企業にもそのチャンスが広がってきた。

 2000年版の中小企業白書では、情報技術革新が中小企業に与えるインパクトとして、「わが国の企業間電子商取引は、平成15年には平成10年の7倍強の68兆円に拡大すると予測されており、電子商取引の拡大を示していると同時に、これまでの取引形態に大きな変化がある可能性も併せてしめしている」としている。又、中小企業の6割近くが電子メールを活用しており、46.7%の中小企業がホームページを作成していると報告している。

 ここ中部地区は、製造業の出荷額が全国的にみても高いレベルにあり、我々のメンバーで、中部地区の中小製造業がインターネットを中心とする電子商取引にどのように取り組んでいるかを調査することとした。

 以下にこの結果を報告する。