労災事故の損害賠リスクに関して上乗せ保険の重要性について書いていきます。 その3
労災のいくつかあるが、次に具体例な典型例をあげて3つ書きます。
(2) 労災の具体例
① 構内事故(機械に巻き込まれる)
② 長時間労働による過労死(過労自殺)
③ パワハラに起因する精神疾患の罹患
→ 労働者の権利意識の高まりから,被災労働者による損害賠償の請求は拡大傾向にある。
まず一つ目は構内事故です。よくあるのは機械に巻き込まれるというものがあります。前述したように、安全装置とか、あるいはそういう危険な機械なのに自由に入れるような状態にしていたとか。その結果、不幸にして挟まれてしまって、死亡してしまったとか、あるいは後遺障害が残るような重度の障害を負ってしまったとか、そういったケースは実際にあります。
それでいろいろ話をした結果で会社の方でそれ相応の賠償額を払ったということはたくさんあります。
次に、長時間労働による過労死、過労自殺。こういうのもあります。
例えば、過労死、あるいは過労うつとなった時に、まず最初に言われるのは、タイムカードを出してください。亡くなる前のその月の平均残業時間が80時間以上でしたとか、あるいはその直前は100時間以上でした。そうなると、恐らく裁判所に持って行かれます。これは死亡した原因というのは長時間労働ですと認定される可能性は極めて高いと思います。
そうなった場合に、「例えば自分が勝手に働いてましたよ。会社としては早く帰るようにと言ってたんだけれど本人が責任感があったからか、一生懸命働いてくれました。そういう結果になってしまったことは不幸であり、大変遺憾ではあるけれども、会社としては損害賠償はおりません。なぜならば、労働時間については本人にあの管理させていたからです。」
そういう主張したとしてもまず認められない。むしろそういう主張してしまうと会社はきちんと時間管理をしていなかった。それだけ安全配慮義務を怠っていた。何よりの証明になってしまうということになってきます。
このような長時間労働による過労死、過労死するということもあります。
あと、最近多いのはパワハラに起因する精神疾患です。
メンタルになってしまいましたと言うのは、最近増えております。
うつ病になって自殺したというケースです。そこまでに至らなくても、うつ病になってしまって、上司からなんか言われました。その結果、鬱になってしまい休職する。仕事休みました、仕事戻れません。
原因はその上司による言動ですと。だから損害賠償請求します。
そういうケースも最近とみに増えております。
こういったケースは、お金を払うだけじゃなくて、払う前の段階で例えば労働組合の方からだれそれさんが当組合に加入しました。ついてはだれそれさんのパワハラ被害について団体交渉の申し入れをさせてください。
まあ、そういうような形ですね。その裁判でお金を払う前の段階のいろいろやり取りというところで、会社の皆さんの時間がとられるというところは結構多いと思います。
以上挙げたように労災にはいろんな例があるが、やはり人を使って仕事をして行く以上はこういったことが起こるかもしれない。
そこに対する備えというのは、非常に必要になってくると思います。
労災事故というのは、安全配慮義務に基づいて会社が負わなければいけない。その金額はまあまあ高いです。