次に標準作業書について書きます。
標準作業書、作業手順書または作業要領書など作業の手順が書かれた書類があります。(以下、標準作業書)
これは何のためにあるのか。
とてもたくさんの情報が入っており作成するのも大変で、場合によっては何ページにもなる場合があり、それを現場の作業台の前に掲示してる場合がある。
作業者は先輩から作業手順を教えてもらってその通りにやっているつもりである。
いちいち作業手順書など見ていないのがほとんどである。
作業者にとって標準作業書は邪魔である。生産性を阻害しており、現場で注意喚起べき掲示の注意を阻害している。
では、何のためにあるのか。
それは管理者のためにある。管理者のためとは改善するためである。
まず、今作業者がしている作業手順はあっているかをチェックする。しかし管理者はその作業の経験があまりない場合があるので標準作業書と照らし合わせてチェックする。
そして差異があれば、標準作業書が正しいのか、作業者の手順が間違っているのか再度確認しどちらかを修正する。
そこで正常か異常かの判別ができる。トヨタ生産方式の異常管理はここがベースになっている。
さらに、改善すべき箇所があれば標準作業書に反映し、作業者に指導する。
このように管理者が作業改善するために標準作業書はあるが、多くの場合は作業者が自分で正しい作業を確認するためと理解されている。
これも元々の考えのギャップの影響が大きい。