リングギヤのトラブル その2

次の問題は鍛造粗材である。

鍛造粗材については事前に関係部署を連れて現地に現場確認した。

当時は私はまだ良くわからなかった。上司からは関係部署を連れて現地へ行って来いと指示がありましたので、段取りをして関係部署の方を引き連れて現地確認して来ました。

そして生技が事前に加工トライをしたいと要望があったので、粗材と切削加工の発注の手配をして生技に渡して加工トライをしてもらいました。生技への加工トライ品は真円度が規格内と規格外の2通りのサンプルを手配し渡しました。

そして加工トライの結果は良好でした。問題なし。

そしてめでたく量産切り替えとなりました。すると直ぐに問題発生しました。社内で歯切り加工をブローチでするのだが、そのブローチカッターの刃がボロリと欠けた。直ぐに次の新品のブローチカッターに変えるのだが、またボロリと欠けた。ブローチカッターの予備がもう数本しかない。

ブローチカッターを新たに手配しようとすると1本3ケ月かかる。このままだと顧客に間違いなく遅延する。

大騒ぎとなりました。なぜ突然ブローチカッターの刃が欠けだしたのか。

そこで粗材を確認しなおしました。

まず工程の違い。切削取代を少なくするため鍛造粗材でローリング工程を追加してました。次に鍛造粗材の組織です。しっかりソルバイト組織となっており材料的には問題ない良い組織でした。

しかしこのソルバイトがしっかりした良い組織が加工的にはとても不利だっようでした。ソルバイトになっていると、とても固いとのことでブローチカッターが負けてしまうとのことです。

直ちに粗材仕入先を呼び出し、至急何とかならないかと役員レベルの議論となり怒鳴り合いとなりました。

そこで私の上司は調達として社内から仕入先へ一方的に怒鳴るのではなく相互で解決策を見出していくように怒鳴り散らしていた役員に反論をしてくれました。えらい!

粗材仕入先で熱処理方法を見直すなどとして何とか改善できこの困難を何とか乗り越えることができました。

新入社員半年の私としてはつらい経験でした。

リングギヤのトラブル その1

私が新入社員の頃のトラブルを書きます。

私が新卒入社の半年ぐらいの頃のトラブルです。当時はバブルでした。人手不足で生産能力が不足しておりました。

そのなかでリングギヤの生産能力が無いということで、リングギヤの生産先を変更することになっておりました。

粗材である鍛造仕入先および切削加工仕入先とも同時に変更です。

特に当時生産していた鍛造メーカーの生産キャパが不足しており、あらゆる鍛造粗材が遅延しておりました。その鍛造メーカー生産キャパ不足を解消するため多数の鍛造粗材を他社に転注しておりました。

リングギヤの鍛造粗材の転注先は今まで使ってなかった初の〇〇特殊鋼でした。顧客も使たことがないメーカーで当社が先陣をきる状況でした。

切削加工の転注先は今まで取引はありましたが少量でした。今後当社と取引を増やしたいと積極的でした。

トラブルはまずは切削からです。

リングギヤの真円度が出ない!!と問題発生です。全然でない。作っても作っても不良である。生産ラインに測定器がなかったので検査から測定器を借りてライン側で全数真円度を測定し、レベル分けをしてもらいました。そのレベル別に特採を申請しその特採を検査→生技→設計へ持ち込み承認を得ますが、レベルの悪いものは不可。

不可の率が高いのでどんどん切削加工してもらう、私は毎日片道約2hかけて現地へ赴き私の父親ぐらいの方が作業している寒くて薄暗い加工現場をフォローしてました。家に帰るのはいつも0時を回ってました。

そしてしまいには加工仕入先の社長が「もうこのリングギヤを辞めたい。」と言い出した。今後増やしていくつもりもあきらめたようだ。

しかし辞めるといわれても、その部品を使って製品ができるので辞められたら困るので入社半年の若造が社長に何とか説得をした。

そんな状態でしたので、レベルの悪く不可のリングギヤも救済が必要となり、レベルの悪いものはA機種用に限定して使用するように社内に調整しました。

とりあえず切削加工については一時的にめどが付きました。

次に大問題は粗材です。