TPS:造りすぎのムダの改善事例

トヨタ生産方式の「造りすぎのすぎのムダ」の活動事例を今回書きます。

トヨタの自主研で自社が会場となったことの事例です。

トヨタ生産方式では「売れる分だけ作る。」という考えが基本にあります。

しかし実際の生産現場では造り側の事情により売れる分以上に作ってしまうことがあります。

その例がコイル材を使ったプレス工程です。

コイル材は結束バンドで締めて巻いているコイルが伸びないようにしております。

板厚が10ミリもあるコイル材ですと結束バンドをほどくとスプリングバックの威力でコイルが飛び跳ねてしまいとても危険です。工場が破壊され、人命にもとても危険なものです。

したがって、検束バンドを一度ほどいたらそのコイルは最後までいっぺんで使い切るのがプレス工程の常識です。

しかしそれでは売れる分以上の生産をしてしまうので、売れる分以上の生産した分は在庫として保管しておきます。

するとその在庫管理が大変である。品番別の置き場所、先入れ先し、在庫数、錆防止、、、、など。

それでも何としてでも売れる分だけ生産することにこだわり、コイル材でのプレスを途中で止めコイル材を保管する装置を3,000万円かけて作りました。

その3,000万円のコイルを途中で止め保管する装置を自主研の時に生調室の方に見てもらったらとても喜んでいただいたとのことで。「よくやってくれた。」と涙目になったとのことです。

3,0000万円をかけるまでの費用対効果があったがどうか疑問があるが、売れる分だけ作る思想にこだわったのはすごいと思う。

新サービス:QRコードのトレーサビリティの提案

新しいサービスの提案があります。

Tir1であるアッセンブリメーカーは競合他社の製品を研究するため、競合他社の製品を分解しそれらの部品をどこの企業が作っているかよく調べています。

しかし、構成部品となるとどこの企業が作っているかほとんどわからない。

それは構成部品には企業のマークが入ってないからだ。部品の図面はアッセンブリメーカーが書いていることが多いので、実際に部品を製造している企業のマークを入れることが難しい。

そこで提案があります。

製品のトレーサビリティを取るために製品にQRコードを印刷させてもらう。

QRコードをスマホでかざすと、企業のホームページが表示され、製品番号と製造のシリアルNoが表示されトレーサビリティがとれる。

それぐらいの情報なら小さなQRコードに織り込むことができそうだ。

部品の図面もトレーサビリティのためならQRコードを付けることに抵抗はないだろう。

また図面にQRコードの情報の内容までの指示はされないだろう。

それができれば、部品を製造している企業が積極的にPRできるだろう。

どこか実現してくれるIT業者はいないかな。

新サービス:廃業支援の提案

次は新しいサービスを提案します。それは廃業を支援するサービス。

昨今、小規模事業者でほぼ廃業の状態またはもうすぐ廃業したい事業者は全国にたくさんいる。

高齢化に伴い後継者がいない。子息に継がせたくないなど。

小売業や農業やクリーニングそのほか色々ある。

廃業しその土地を売却しようにも建屋を取り壊すのに何百万もかかる。

資材品を処分しようにも産業廃棄物となり費用が掛かりそのまま放置の状態である。

売れる土地なのに上物を整理するのにコストがかかり手が出せれない。

そういった小規模事業者は全国にたくさんある。そういった廃業にかかるコストを補助する補助金がある。

事業承継・引継ぎ補助金(廃業・再チャレンジ)だ。

用件は色々あるが、この補助金を活用して廃業を支援するサービスが良いと思う。

今のサラリーマンをリタイヤしたらやろう!

ディスク上でペットボトル保温器

もう既にあるかもしれないが、私は見たことがないので一つ商品を提案します。

それは、ディスク上でペットボトルを温める保温器です。

ディスク上で仕事をしているが、ペットボトルを飲む場合、ペットボトルが冷たいままの物や、ペットボトルが暖かくてもじきに冷めてしまい、冷たいペットボトルを仕方なく飲んでいる。

そこで、ディスク上にコースターサイズの平べったいペットボトルを温める機器があると良いと思う。

その上にペットボトルを置き温めをして常に暖かい物を飲める。

その保温器は温度調節もできまたUSBで電源をとれると使いやすい。

どこか作ってくれるところが無いかな。

風呂の垢吸い器

欲しい商品を思いついたので書きます。

それは風呂の湯をはった時に湯面に浮かぶ垢を吸い取る機器。

手の平に入る小さなサイズで乾電池で動く。

湯船に浮かせ、湯船をボートみたいに自動でぐるぐる回り、湯船に浮かんでいる垢を吸い取っていく。

吸い取った部分は透明になっており、今どんだけ湯面に浮いている垢及びゴミを吸い取ったか見てわかるようにする。

私が風呂に使っている時に、湯面に垢やゴミがぷかぷか浮いており、それらを見つけると手ですくって外に放り投げている。

この垢やゴミをルンバみたいに自動で掃除してくれる道具があると良い。

どこか作ってほしい。

昔思いついた商品

中学生のころ思いついた商品がありました。それについて書きます。

中学生のころSONYがウオークマンを発売しました。

私にとってはとても高価なものだったので、家電屋さんに並んでいるウオークマンを見て、中学生ながらとても良いものだと思いました。

私は良くFMラジオを聞いていたので、このウオークマンでラジオも聴けるといいのにと思いました。

しばらくするとラジオが聴けるウオークマンが発売されました。しかし少しサイズが大きくなってました。

私は当時、家電屋さんでウオークマンを何度も見て考えました。

ラジオを聴くときは、ウオークマンにカセットテープを入れておらず、その空間がムダになっている。

カセットテープを入れるところにラジオの機能を持たせたらラジオの機能が付いたウオークマンがよりコンパクトになるのではと思いつきました。

しかし私にはそれを実現できる知識が無かったので「できればよいのになー。」と何年か思っていたらAIWAが私が思っていた、カセットテープの代わりにラジオのチューナーの機能を持ったものを入れてラジオも聴けるウオークマンを発売しました。

そのとき、私が先に提案しておけばもっと早く商品化したかもと思ってました。

それからは、思いついたら直ちに提案すべきと考えてます。

2件新たな商品の提案があるので次回に書きます。

最近のミニストップ

私の住んでいる地域のコンビニエンス(以下コンビニ)は

ファミリーマート
セブンイレブン
ローソン
ミニストップがある。少し遠いがデイリーストアもある。

コンビニの勢力図が変わってきた。

サークルKがファミリーマートと統合した時はそこらじゅうがファミリーマートがあったが最近は整理されてきた。その代わりにローソン、セブンイレブンが増えてきた。

逆にミニストップが減ってきている。パチンコ店に併設されているミニストップがでてきた。しかしその場合のミニストップの営業時間はパチンコ店の営業時間とほぼ同じになっている。

また先日ミニストップの向かえのパチンコ店が建て替えしミニストップが併設されたので、元々あったミニストップは無くなってしまった。営業時間を考慮すると減である。

さらに以前良く使っていたミニストップに久しぶりに寄ってみたらとても汚かった。そして暗い。

トイレの手洗いは汚れている。外のゴミ箱ははみ出したまま。

昔はキレイだったのに。残念だ。

近くの他のミニストップにも行ったがそこもまあま汚い。

これではミニストップは減るわけだ。

やっぱりコンビニは清潔でないと入る気がしない。

タイ人男性がナイフで人を刺す

最近日本ではおかしな凶悪事件が連続で発生している。

埼玉県の拳銃を持って郵便局に立てこもり

歌舞伎町で20代の女性が男性を刺し「おまえ人生なめんなよ」と叫び

タイ人男性がナイフで人を刺す。

他にもあるが、この3つ目の「タイ人男性がナイフで人を刺す」の事件について書きます。

凄惨な事件が起きたのは11月2日の夜7時半過ぎ。

場所はJR関内駅から徒歩10分ほどの横浜市中区の繁華街。

タイ人男性が働くタイ料理店の前で、複数の日本人とタイ人がトラブルになったようです。

酔った日本人グループが店の前に置いてあった自転車を蹴るなどしたため、タイ人店員たちが注意し口論になったそうです。もみ合いは徐々にヒートアップし、7~8人がからむ騒動に。

髪の毛を掴まれ殴られていたタイ人男性は、持っていた刃物で、日本人男性の胸や背中をメッタ刺しに。他にも男性2人が刺され1人は重傷だそうです。

当初はタイ人たちが一方的に殴る蹴るの暴行を受けていましたが、タイ人男性が店内にあった刃物で反撃。

「いい加減にしろ!」「わかったか、この野郎!」「やめろ! やめろ!」と怒号。

タイ人は基本的には優しい。めったに感情をあらわにして怒ることは少ない。

しかし、一旦爆発すると思考停止になってしまい止めることができないほど怒ってしまう。

それほど、日本人が怒らせてしまったのであろう。

日本人も酔っぱらいの集団を止めることが一人でもいればこんな事件には発展しなかっただろう。

日本も海外の人が多く入ってきて国際化になってきた。海外にはいろんな文化・常識の人がいるのでそれらを受け入れ許容しないと軋轢がなくならないだろう。

日本の成長の為には海外からの人の流入は必要だから。

ご当地カップラーメン

先日ファミリーマートで珍しいカップラーメンを発見した。

丸源のカップラーメンだ。

最近は全国の地域ごとにご当地のカップラーメンを作って販売しているようだ。

試しに丸源のカップラーメンを食べてみた。

【Go In Eat】日清食品 丸源ラーメン 熟成醤油 肉そば 97g×12個

うまい。意外とうまい。

丸源ラーメンは焼肉キングを運営している物語コーポレーション傘下のラーメン店である。

最近全国展開しておりテレビでも時々紹介されている急成長しているラーメン店である。

そういえば、私の大学の同級生の兄が、焼肉キングにスイーツを卸しているとのことだ。

さらに大阪の鶴橋の女子高前でバナナジュース店をやっており女子高生に人気らしい。

バナナノキモチである。一度行ってみたいと思ってます。

ちなみに信長ラーメンもありました。こちらは食べてないが辛そうである。

映画 ザ・クリエイターを観ました。

映画 ザ・クリエイターを観ました。とても良い映画だったので感想を書きます。

20日から上映されて、20日の21時からの上映を観ましたが、数人しかいなかったです。

いい映画だと思うのに観客がとても少ない。

今世界で起きている戦争、特にイスラエルハマス。およびチャットGPTによるAIの進化による近い未来を感じました。

また、アメリカの映画でよくある、アメリカを英雄化することなくアメリカだけを舞台にしていないところが良かった。

AIがロサンゼルスに核爆を爆破させたと始まったが、実は人間側のアメリカ人側の操作間違いでロサンゼルスに核が爆発した。これは今、ガザの病院が爆撃されたことも同じように互いに相手側がやったと主張している。

AIロボットも人間に見えた。そのAIロボットはアメリカが敵対視しているが、アジアでは共存する同僚となっている。アジア人にとっては友人をアメリカ人は殺している。

一つの大国がAIロボットの種族をジェノサイドしている。

今後のAIの進化がこの映画の様に人にとって良い友人となれば、それが続けば良いがある瞬間人にとって脅威に変われば、その後はAIが圧倒的に優位となるだろう。

アメリカ映画を観ると「何で世界は色々な国があるのに舞台がアメリカ何だろう?」と良く思ってたが、この映画はメインの舞台がカンボジア含めたアジアになっていて実体感を感じました。

久しぶりの良い映画だと思いました。

谷口孝男語録 資料2

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話の資料です。資料2

B. 左

1.受信と発信
2.見えるものと見えないもの
3.下位概念と上位概念
4.揺れている舟と止っている船
5.D型人間とC型人間
6.Decision/目標の後と前
7.戦闘機とレーダー
8.問題と課題
9.IQとEQ
10.天動説と地動説
11.左脳と右脳
12.過去型と未来型

と 右

13.連続型と断続型
14.平時型と有時型
15.思考型と感性型
16.安定と不安定
17.後手管理と先手管理
18.知識と智恵
19.実践と戦略
20.現象的と意志的
21.実行と企画
22.ハードとソフト
23.常識と非常識
24.やっているとやっていない

谷口孝男語録 資料1

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話の資料です。資料1

A. ものの見方

! !本質を見よう , 見えないものを見よう , 未来から見よう , 外から見よう ! !

1 .一万円札の話

2.谷口浩美の話

3. 2点管理

4.もう1人の自分

5.不完全性理論

6.中間子理論

7.錆びた玉

8.一升びんの酒

9.七面鳥の話

10. SHOW&TELL

11 .美人コンテストの話

12.顧客に感動を

13.子供のサッカー

14.捕虜の話

15.GMの設計基準

16.バックトウザフューチャー

17.線引き

18.Tのセンス

19.勉強と学習

20.移動型作戦室

21.設変の話

22.オリンピックの話

23.デザインレビューの話

24.出の哲学

25.人類の歴史の話

26.トカゲのしっぽ

谷口孝男語録 その14

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その14

2005年の新任主事研修にて

やりたいと本気で思え(夢をもて)

・やれと言われてやるな、やりたいと思え。

・情報が来ないと口にしている人がいる。

⇒本気で欲しいと思っていない。思えば自分から取りに行くもの。

・仕事でもマジックでもそうだが、何事もできると思ったらできるし、できないと思ったらできない。何かを成し遂げたいという強い思いが重要である。

・夢無き者は喜び無し。

プロセスの重要性

・利益(成果)がでた事そのものには意味は無い。

⇒何をしたから利益がでたというプロセスに意味がある。

・物事を追求して追求してその結果として利益になる。

2005年度新任主事研修にて

組織は人の体と同じ

会社組織は人間の身体と同じで1つの塊である。

右手を切ったらどうなるか。切ってみないと中身がわからない。組織も切ってみて初めて繋がっている事がわかるのである。

・右手のトゲは左手で抜く。今の当社は右手のトゲを右手で抜こうと必死になって、抜けずに苦しんでいるだけに思える。

⇒製造(右手)で問題が発生(トゲが刺さった)したら、製造(右手)で抜こうとしており、他部署(左手)が手助けして抜こうとしていない。

組織は人間の体と同じで1つである。助け合わねばいけない。

2点管理で物事を捉える

・周囲がどう考えているか(評価しているか)を常に感じておく必要がある。

但し、周囲がこう考えているからと自分の意志を曲げる事はしなくて良い。

・良い、悪い2点でみなければ見えてこない。

・標準が間違っているかもという緊張感を持て。

⇒①あっているのが当然の標準に対して、②間違っているかもという2点管理の考え方。

谷口孝男語録 その13

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その13

2003年の新任主事研修にて

■企業は人である

■「知識」を持つことが教育ではない

・教育訓練は”知識”を持つことではない。知識がある人が偉いというのはおかしい。教育訓練とは身体で学ぶこと。

耳で聞いて学んだことはすぐ忘れてしまうが、身体で学んだことは忘れない。知の領域を越えること。

・中国というと、書籍をかき集めて、知ったような顔で中国を語る。しかし中国に実際に行かねば本当に中国のことは

分かるはずがない。そうして中国に行くことで、書籍では分からなかったことを体験すると、結果実際に行ってみなければ何も分からないということが分かるようになる。身体で学んだのである。

■言葉の裏にある本質を見出す

・何かあって怒ると、「社長に怒られた」ということだけを口にする。自分が怒られたのでなく、相手が怒っているのである。

愛情を持って怒っている。1人だけに怒っているのではなく、もっと幅広く怒っているのである。

もう1人の自分がいて、「社長が怒っているぞ。なぜ怒っているのかな・%」と疑問に思うような見方をして欲しい。

言葉だけを理解するのでなく、怒って言葉を発した相手の心の内を理解すること。言葉で理解せず、気持ちを理解すること。

気持ちに本質を見出して欲しい。

・よく「知識」をもとに勝手に先入観・既成概念で前提条件を立て、分かったつもりでモノを見ようとするが、もっと視野・思考の幅広さを持って欲しい。相手の言っていることを認め(但しすぐ反応しない)、奥の「思考」を捉え、幅広くものごとを考えるようにすること。

・「革新」というと、その言葉だけが飛び交ってしまい、革新の言葉の裏の思想が伝わっていない。役員や部門長クラスが「革新」という言葉を噛み砕いて下に伝えていない。土管を通って下に流れているだけのように見える。言葉で理解するのではなく、その裏の本質を考えることが重要。

■会社は人の身体そのもの

・右手をケガした時、人は困る。ではそのケガの手当は右手自身がするだろうか。おそらく左手がケガの手当をするはず。

では今の組織ではどうか。生産部門がケガをした時、生産部門が手当をするというのが前提になっていないか。会社がケガをして困っているならば、なぜ左手(たとえば技術や生技)が手当をしようとしないのか。そこに壁の厚さを感じる。

・一体の身体を見ていると、手足つながり感は見え難いが、仮に人の右腕を切って見た時、初めてそこに骨や血管や神経といった、強固なつながりがあるということがわかる。会社も機能で分けた時には、そこに強固なつながりがあるはず。機能で分けるのは、そのつながりを見えやすくするためである。

■子供心を持つ

・子供は予備知識がゼロで、素直に分からないことや疑問が出てくる。大人になって変に知識を多くつけると、「知らないこと」を「知らない」と言えないのである。それの何が悪いのか?「知っていることを知っている」といって何が良いのか?

大人は「分かっているつもり」になって疑問が湧かなくなる。すべて当り前とか普通のこととして片付けてしまう。子供は何も知らないために新たなことへの感動が多く、それで血が騒ぎ、元気の源となる。その心を今一度持てるようになって欲しい。

・また、大人は疑問が湧けばすぐに解決しようとする。答えはすぐに出なくても良い。ただ「こうしたい」という気持ちで突き進む素直さも必要。全社監査でも「何をやったか」ではなぐ何をやりたいか」ということについて皆の話を聞きたい。

■結果を目的としない

・利益が出ただけでは嬉しくない。「これこれこういうことをやって利益が出た」ということを聞くと嬉しい。利益は結果にすぎない。

そのプロセスがどうであったかが重要。

■夢を持った提案型の人材へ

・社長が「革新」と言っていても、「言わせておけ。俺達はもっと重要なことに直面している。それを社長にわからせよう。」という発想が欲しい。昔は「直訴するぞ」という気概があった。今は皆従順になりすぎている。言われたことをやるのではなく、「こうしたい!」という夢を持った提案型の人材になって欲しい。

谷口孝男語録 その12

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その12

最後に谷口浩美の話しです。マラソンの選手ですが、彼がいいことを言っていましたので最後にそれを紹介して終わりたいと思います。

「夢なきもの理想なし、理想なきもの目標なし、目標なきもの実行なし、実行なきもの成果なし、成果なきもの喜びなし」

といっています。何故ここに出したかというと、管理とは何かと関係があると思うからです。これを見てみると「夢」と「理想」と「目標」と「実行」と「成果」と「喜び」になっていますね。皆さんが会社で仕事をやっていると、「実行」を主体にやっていますね。ある目標を与えられて、「実行」だけを全監とかで報告しているわけです。「夢」と「理想」は余り口に出してはいけないことになっています。すなわち、「実行」は目に見えるんです。「夢」と「理想」は見えない。

だから私は成果が出たら、喜んで一杯飲んだり、今度はこんなことをやろうじゃないかといって騒いだり、「夢」と「理想」のところで接してほしいと思います。「実行」は余りに固すぎます。おもしろくありません。だから、ある目標が出てもその目標が出る裏側にはハラハラしたものがないといけない。

先ほど控室でA常務が「夜眠れないくらい興奮しないと本物ではない」と言ってみえましたが、これなんです。これをやって一泡吹かせてやろうとか、 トヨタより早く開発しようじゃないかとか、 トヨタをあっといわせてやろうとか、何かがないとここが死んでしまうわけです。

だから私はできるだけこことここの議論を、自分たちのグループの幹都の間ではここを語り合ってもらいたいと思います。そして、やりとげたら「やったなあ!」と喜ぶ。ゴルフでも長いパットが決まったらカーとくる。これが会社ではないような気がします。「やりました、目標の98%を達成しました。」とたんたんといっている。それではおもしろくない。

だから私は最後に夢のある職場、喜びのある職場にしてもらいたいというのが最後のお願いです。これが言いたかったために今までいろいろ話して来たんです。

これで私の話を終わります。どうもありがとうございました。

谷口孝男語録 その11

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その11

次に七面鳥の話しですが、これはアメリカの話で、新婚の奥さんがクリスマスの時に七面鳥をオープンで焼いていたそうです。ももが一番うまいのに、ももを切り落として焼いていたそうです。

それを見た旦那が「なぜそんなことをやっているんだ、もったいないではないか」と言ったら、奥さんは「うちは昔からこういうふうにやっているんです。何を言うんですか。何ならお母さんに開いて下さい。」と文句を言うもんだから、且那はお母さんに電話したそうです。「お宅の娘さんはももを落として焼くんですよ」と言ったら、お母さんは「何を言うんですか、そんなの当たり前ですよ。うちはおばあちゃんからそう教わってきたんですから。」と言うもんだから、今度はおばあちゃんに電話したそうです。

そうしたらおばあちゃんは「あなたの言うとおりです、うちの娘はそんな変なことをやっているんですか」と。旦那は「おばあちゃんがそうしなさいといったそうですよ」と言ったら、おばあちゃんは「私はそんなことは言っていない、昔のオープンは小さかったから、ももを落とさないと入らなかったから、落として焼いていただけです」という話です。

というのは、これはこうだと思いこんでいることが、何でそもそもこんなことをやっているのかというのを考えないといけないということです。

稟議書に印鑑をべたべた打っているが、何でこんなにたくさん打たないといけないのかも時々は考えないといけないし、くだらん会議も「これはやることになっていますから」というのでなく、考えないといけない。否定するわけではないが、何でそうなっているのかをわかった上でやらないと、やることになっているからでは幅の狭い人間になるということです。

次はSHOW & TELLの話しです。アメリカでは幼稚園や小学校の教育に、家からなんでもいいから持って来なさい、おもちゃでも何でもいいから。そして、おもちゃを見せながら自分が何を感じているかを説明するわけです。私の言うSHOWというのは見えるもので、TELLというのは見えないものだと思うんです。見えるものを使って見えないもの、自分の考え方とかを訓練しているそうです。

次は野球とサッカーの話しです。最近サッカーが活気を帯びておもしろい。それに対して野球がつまらなくなったと言われていますが何故でしよう。ある子どもに聞いたら、野球はサインだらけだと言うんです。ピッチャーは監督の言うとおりにやっているんです。サッカーは監督のサインは届かない。試合になると本人にまかせつばなしなんです。結局、管理野球になっているんです。だから、管理をそのように捉えるとだめなんです。I会長がパリで講演された時もTQCではなくTQMになっていました。

ヨーロッパでは今、Cはコントロールとか統制とかいう悪いイメージを与えるということでM、マネージメントに変えているそうです。

だから私は、本来管理とは裏には徹底的なディスカッション、徹底的な訓練をやるけれども、いざ本番になると担当者が自由に伸び伸びとやれるように訓練することがTQCではないかと、本当の管理ではないかと感じています。

特に技術開発は創造性が大事ですから管理してできるものではないと思います。

谷口孝男語録 その10

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その10

次に一升ビンの酒という話しがあります。一升ビンに酒が半分はいっています。その時どう思いますか。

半分飲んでしまった、もう半分しか残っていないと思うか、まだ半分残っていると思うか、同じ一升ビンを見ても人によって逆に見えるということです。

残業規制があって、平均10時間以内に押えよという指示が出ていて、人事部が毎月運営委員会で報告しているんですが、技術部はまだ他に比べて残業が多いんです。10時間以内に押えないといけないのに、今までの実績はこうで、先月はこんなに減りましたと報告している。これではいけないんです。10時間が目標なんですから。一見これはよくやったように聞こえるが、よくやっていないんです、本当は。10時間という目標に対してやらないといけないんです。

どこの会社にも品質問題があるでしょう。97~99%は良品で、残りの1%とか3%が不良でしよう。その1%、3%で社長以下大騒ぎしているでしょう。品質保証部は99%も良品を作ってくれてありがとうとは言わないでしよう。

物の見方によって違って見えるんだから、少し違ったところからものを見る癖をつけてほしいと思います。

次に捕虜の話しというのは、故豊田名誉会長が生前に話されたことです。名誉会長が戦争中に敵に捕まった時、四面とも柵で、兵隊が四六時中見張りをしていたそうです。名誉会長が兵隊にいったそうです。「我々のために見張りをやって大変だな」と。すると兵隊は「私はあなたたちが逃げるのを見張っているわけではない、もし私たちがここにいないと住民があなたたちを殺しに来ますよ、我々はあなたたちを守ってあげているんですよ」といったそうです。だから、同じものを見てもまるで反対に見えるということで「君たちも、良くものを見ないといけないよ」と言ってみえました。同じ現象でもまったく反対に見る人もいるということです。

これも、M副社長の話ですが、「当社は3割も離職するんですよ」と言ったら、「3割か、それはいいな」と言うんです。台湾だと100%だそうです。100%替わるそうです。物の見方は違うんです。増えたからいい、減ったからダメだとか、大きいからいい、小さいからダメだとか簡単に観念的には決められないと思います。

谷口孝男語録 その9

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その9

レジメに・・・・と・・・・という並びになっていますが、左の方が係長の時の姿で、右の方が課長になったら自分自身をシフトしてほしいと思っている姿です。考え方だけで結構ですから。あるいは時々考えてほしいと思います。源流管理というか、見えないところに遡ってほしいという考え方です。

1万円札の話しというのは、1万円札が道に落ちていたとすると、皆さんはどうしますか。

拾って逃げるでしよう。それではダメです。悪いことをしたからダメだと言っているんではありませんよ。そんなスケールの小さな人間ではいけないと言っているのです。

1万円落ちていたらもう2~3枚落ちているはずだと思って探す。それが、管理者というわけです。というのは、1万円札は見えたから拾ったわけです。自分の意志は入っていません。最近金が足りない、金がどこかに落ちていないかなと思って歩いていて見つけたのなら、それを拾って走って逃げても構いません。なぜなら。自分の意志で拾ったんだから。

ところが、目に見えてから1万円札を拾ったのは、目に見えなかったら拾ったんですね。仕事もそうです。誰かに文句言われたからやった。そしていい結果を出した。

もし、その人から言われなかったらやらなかった。そんなのではダメだといっているんです。1万円札が落ちていてそれを拾ったら、もう2~3枚落ちていないかと思って探す。

これは自分の意志でやるんだからいいんです。だから、自分の意志でものを見ないといけない。自分は何をしようと常に思っていないと、同じものを見ても達って見えるということです。

例えばA/Tでギアノイズが発生したとします。D型人間のやり手の人間は、よし、俺がプロジェクトリーダーになって解決してやるといって対策本部を作り、その長になってパパーとやる。それがD型人間の典型です。 こんなのは若手の専門家が集まれば解決できるもんです。技術的難しさはあるかもしれませんがね。そんなところに部長や重役が行ってガーガー言っても何の役にもたちません。管理者は1つの問題が発生しているのなら、

谷口孝男語録 その8

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その8

次のD型人間とC型人間の話しも同じです。朝香先生にも食いつこうと思ったんですが、PDCAを回せと言ってみえますね。御存じですね。しかし、Pからは入れるわけはないんです。何をプランしていいのかわからないんですから。

私はPDCAではおかしいと思っています。Cがありますね、アクションとはアクションプランを立ててDoをすることです。私が言いたいのはCから姶まるということです。プランというのは実際は現状把握し、チェックしてプランを立てるのがプランだと言っているんです。私はCPDだと思います。

D型人間というのはやるぞと言ってやるタイプ。C型人間は、おい、そういうことをやって本当に良くなるのか、もっと他にやることがあるんではないかと考えるのが C型人間です。

すなわち、チェック(評価)と呼んでいます。それでいいのかということです。「例の件の対策はできたか」と聞くと、部下は必ず「今、試験をやっています」と言うわけですが、これは漫才みたいなもんです。一番いけないのは何もやっていないのに「検討中です」という人がいます。検討中というのは何もやっていないんですよ。何かやっていれば「何をやっています」と言うんです。ただいま検討中というのは何もやっていませんということです。

私は「例の対策はどうなった」と質問した時に、「今試験をやっています」という答に対しては怒るんです。「試験をやっているんですが、まだ答が出ていません」とか「まだ対策できていません」という答が欲しいんです。そう答える人の方がよっぽど頭がいい人だと思います。

ところが、「やっていません」ということはロが裂けても言いませんね。「何かをしています」と必ず言います。違いますか。肝心なことはぼかして、他のことを言うでしよう。

例えば「昨日は徹夜しました」とか。「昨日徹夜しましたから、明日には解決します」というのならいいんですが。だけど、「昨日徹夜しました」「ああそうか、ご苦労さんだな」では何が何かさつばりわかりません。

C型人間というのはそういうことです。最近、アイシン精機からM副社長がみえましたが、Mさんは完全なC型人間でして、「こういう設備が買いたい、最新銃の高速回転です」と。すると、「おい儲かるのか」とくるわけです。「いえ、これはものすごく高速回転で世界初ですわ」「いや、儲かるのかと聞いているんだ」というわけです。設備がいいのはいいが、その設備で何をやって、その結果会社は良くなるのかと聞いているんです。

ところが、言っている方も何を言っているかわからないわけです。「一万回転で回ります」とか「モーターはどこに使っていまして・・・」とか、そんなことはどうでもいいんです。儲かるのかと聞いているんです。

技術だと本当にこの機械を入れると品質は良くなるのかと言うのがC型人間だと思います。だから、やることよりもやったあとの姿を絶えず見ること。「試験やっています」というんだったら、「試験やったら結果が出るんだな」と。「V社へ文句の依頼状を出しました」なら、「依頼状を出したら向こうから返事がくるんだな」と。返事が来るまでは信用できないといいたいわけです。これがC型人間です。