谷口孝男語録 その6

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その6

次に左と右という話しをします。製品とか設備とか目に見えるものがこちらの左側にあります。金を運用した結果があります。右側は金の出所が書いてあります。例えば短期借金とか、長期借金とかがあります。普通左側は見えるんですが右側は見えません。隣の家が新築しても新車を買っても、借金して買っているかもわからないわけです。

見かけで金持ちかどうかはわからないんです。だから、右側を見ないといけないんです。会社の体質を見る時にも、裏を見ないといけないんです。当社みたいに立派な本社ビルが建ったから立派かと思うと、実は借金だらけなんです。アイシン精機は減収減益だといいながらも含み資産はたくさんあるんです。当社なんか物が売れなくなったら給料が払えなくなるんです。だから、右を見ないといけないということです。

右、すなわち見えない方を見るくせをつけようということです。左は氷山の一角で右の方が大部分なんです。左は係長以下でも誰でも見えるんです。見える物は多少もたもたするかもしれないが新入社員でも対策できます。

すなわち、テーマがはっきりしていれば対策できます。右の見えないものに注意を払っていこうというのが左と右の話しです。

受信と発信の話しも見えるものと見えないものも同じです。右は誰も言ってくれない、先手管理、発信、自分の意志などです。

皆さんも自分の意志、考え方を出してほしいと思います。それがリーダーの仕事だと思います。リーダーの仕事というのは自分の意志を出すこと、すなわち目標、この目標というのは意志決定なんです。これでやると決めるわけです。決めるところに自分がいるわけです。決めたことをやるのは係長以下に任せるというふうに考え方を一度切り替えてほしいと思います。部長側に着くということです。

そして、この目標では不満だとか、部長!この目標でいいんですか、もっと大きな目標を出さないと会社としてはダメなんじゃないですかと、自分の部の名目を保つためにはそれでいいかもしれないが、 会社にとってはもっと大きな目標を出すべきだとつっつくのが課長として必要だと思います。

谷口孝男語録 その5

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その5

今日は具体的な話よりも、物の見方・考え方について話してみたい。何をどうするかと言うのは早過ぎると思うので、その前の段階、すなわち現在をどう見るかと言う訓練をしないといけないと思います。

TQCを勉強してQCセンスは皆さん身についていると思います。しかしTがつくと、TはトータルのT、すなわち全体のTであり、トップのTでもあります。トップと全体はイコールであるわけですが、このTのセンスがなかなか難しいわけです。

前述の上司の立場を考える訓練をしているとTのセンスは身につくわけです。社長の立場を考えてものを見ているとTのセンスは身につきます。

我々は不幸にして担当から上に上がってきているので、私は入社したら社長にしてやってやったらTのセンスが最初からつくのではないかと、そうすれば担当になった時、ものすごくやりやすいのではないかと、こう思うんですがね。下から上がっていくのでいけないのではないかと。Tのセンスと言うのはこのことです。全体を見ると言うことです。

それから、本質を見よう、見えないものを見よう、未来からものを見よう、外からものを見よう、ということについて今日は雑談を交えながら話していきたいと思います。

ここで息抜きして、戦鬪機とレーダーという話しがありますが、これは自分で考えた言葉で、現場を見ていて苦しんだあげく私がいつも言っている言葉なんですが、レーダーというのはクルクル回っていて、敵機が写ると、「それ!敵機だ」といって走り出すわけです。戦闘機に乗って敵機を落とそうとするわけです。

皆さんもほとんどそういったタイプではないかと思います。問題があるとすぐレーダーから離れて、自分がリーダーとなって問題対策に頭が行ってしまうでしょう。そうではありませんか。その時敵機が来たらどうしますか。

だから、管理者というのはレーダーから離れてはいけないんです。敵機に対策するには係長以下がいるんです。係長以下に任せてほしいと思います。自分はレーダーのところにいるべきです。

ただし、管理者といっても本当は課長ではなく部長の役割だとは思いますがね。すなわち、ある部屋に作戦室というのがあって、そこに世界地図があって、世界のマーケットが広がっていて、椅子に座ってグルグル見回している。

例は悪いんですが、品質問題が出たとします。トヨタからミッションが壊れたのでどうしてくれるとか、市場で問題が出たというとリーダーと走り出すわけです。おそらく皆さんも走り出すと思います。自分の責任だから。走っている間この問題は解決の方向に行くんですが、その間に次の問題が出つつあるかもしれません。

これをどうやって見つけるか。私はこれを後手管理と言っています。受信と発信という話しがありますが、これは受信です。問題を言われたから対策をしているんです。皆さんが係長の時は受信管理です。何か言われたらやる。目標を与えられたら目標通りやる。目標をいかに効率よく、早く、的確にやって、目標を達成するかということだったと思いますが、これからはこの目標でいいのかという立場でものを見てほしいと思います。すなわち、目標を作る側に立ってもらいたいと思います。

谷口孝男語録 その4

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その4

私が部長クラスの時に、痛感して自ら実残してきた自分の役割というのを自分なりに当時絵にしたものがありあます。

ここに中間管理者Aがいます。ここに上司Bがいて、ここに部下の係長以下Cがいます。そうした場合、自分の役割は何だと私が考えたのは、この上と下の間にあるということ、上が何を考えているのかを絶えず上とコミュニケーションをはかりながら、上司の方針とかを自分なりに明確にするということです。

上司も無意識のうちに考えているのですが、具体的に言ってくれない場合が多いわけです。だから聞き出すわけです。これはここに置いておきます。一歩こちらに下りてくるわけです。現場をうろうろ回って、現場でお前ら何でこんなことやっているのだと、あとで何が問題だろうと現状把握をする。

上司が期待していることとやっていることのギャップをここにぶつけることが中間管理者の役割だと思います。上司が考えているとおりに部下は動いていない。

これを私は中間子理論と呼んでいるのですが、またあとで説明します。すなわち、ここAは全く意見を持たない黒子に徹しないといけないわけです。この人Bが何をやろうとしているのかを考えるわけで、自分Aが何をやろうかというのはひとつも入っていない。黒子、参謀、知恵袋といったものの善し悪しによって、この実力が発揮できるのではないかと。

大統領が全ていろんな方針を出すわけではなく、ここにいる者Bが作文し、提案してやっているわけです。あなたがたは今ここAにいるわけですから、自己主張を少し押えて会社として、部としてどうあるべきかということを自分を超越して見なければいけないわけです。

これは非常に難しいことです。すぐに自分を主張したくなるものです。自分はこう考えているとか、自分のテーマにしたいとかにどうしてもなってしまいます。そうすると部の役割とかは見えてこなくなるわけです。

ここに上司Bがいてここに部下Cがいます。今までの職制ではここに中間管理者Aがいることになっていると思います。おそらくどこの職制表を見てもそうでしよう。これはいけないと私は思います。この上司Bの考えがすばらしかったとします。この中間管理者Aがこの上司Bほどスケールが大きくなかったとすると、この中間管理者Aがどういうことをこの部下Cに伝達するかというと、この考えを小さく縮小してここに伝えるわけです。自分の考えに置き換えて。

そうすると、ここ上司Bがすばらしい考えを持っているのにここ部下Cに伝わっているのはちっぽけなものになってしまいます。逆にここの苦情とか、いろんなものをここ中間管理者Aに上げた時にこの中間管理者Aがとろいと、この苦情がここ上司Bに上がっていかない。

それならこんな中間管理者Aはいない方がいいと思うわけです。そうすると、この上司Bの意見はここ部下Cへズバッといくし、この部下Cの考えもこの上司Bにズバッと上がります。これがいわゆるトヨタがやっているフラット化の原理ではないかと思うわけです。

それで私の職制表はこれだといっているわけです。ここに中間管理者Aがいる。すなわち、この上司Bが部下Cを使って展開しているのをそばから客観的に見ているわけです。そして、おかしいと思ったことをここへ指示しているわけです。この訓練をしてもらうとおもしろいと思います。そうすると、この中間管理者Aはずるいじゃないかと思うでしょう。自分で意志を出さないからこの上司Bの意志がここに展開する。

しかし心配しなくてもいいんです。この上司Bにはまた上司Eがいるわけです。この部下Cにはまた部下Fがいるわけです。そうすると、この担当Fとこの係長Cと中間管理者Aの関係を見ると、この係長Cが黒子にならないといけないわけです。すなわち、中間管理者Aが意志を出して担当者Fに言う。こうやっていけばずっと上まで展開できるのではないかと。

すなわち黒子説なわけです。これを私は中間子理論と呼んでいるんです。中間になった人が大事なので、このひとつの現れは、日本語のわからないアメリカ人と英語のわからない日本人がコミュニケーションをしようとした時にできないわけです。そこで、通訳が間に入るとコミュニケーションができるわけです。通訳がいるから2人が生きてくるわけです。

皆さんはその位置にいます。非常に重要なところにいるわけです。朝香先生からもトップとのパイプとか、いろんな言葉で言われて、私もわかっていたような気でいたのですが、いろいろ考えてみると、 こういうことだったんではないかと思います。これを一度実残してもらいたいと思います。

欲を出すとできません  自分が消えるわけですから。上司Bを立てて自己主張を抑えるわけですからね。

この訓練をすると、自分が上司になったらどういうことをやるべきか既にこの時知っているわけです。この時部長の訓練をやっているわけです。俺が部長にだったらこういうことをするということを含めて訓練しているわけです。部長になった時に楽ですよ。今度は重役と課長のことを考えればいいわけですから。

あなたたちも課長になったから課長の仕事をやるのではなく、課長の仕事ができるから課長になったんですよ。頼みますよ。そのへんを頭にいれて頂きたい。「俺が部長になったら部長の仕事をしつかりやる。今の部長はたるんでいる。」と言っている人は部長になっても部長の仕事をやらないものです。わかってくれますか。

谷口孝男語録 その3

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その3

私はこの頃はまだ新入社員で、そして77年のデ賞の時に課長になってデ賞で発表させられて、N賞も全面的に発表させられて、この間にPM賞・PM特別賞があり、これも前面的に発表させられて、91年のN賞パートⅡでも発表させられました。合計5回発表してきているのですが、その時はよしわかったと思っていたのですが、回が来るごとにまだまだレベルが低いなと実感し今日まで来ているわけであります。

ということは、先はどんどんあってレベルを上げる余地は十分ある。また上げなければいけないことだと思います。

だから、挑戦的なものを持たないと、まあまあで行こうと思っているとおそらく10年も経てば相当差がついているだろうと思います。まあまあでもいけるんですよ。だいたい仕事というのはまあまあでもいけそうです。まあまあでも悪いことをしているわけではないし、たるんでいるという見方もされない。よくやっているという見方もされるんですが、10年経って見ると大きな差が出てくるような気がします。

だから、チャンスがあるなら集中力を出してその場その場でものにしていかないと、あとでゆっくりものにしいくわけにはいかないような気がします。今日こういう研修会も息ぬきと同時に、色んな人がいて、色んな考え方があるというのを実感するということで非常に重要なのですが、何か1つか2つは身につけて帰らかといけないと思います。ここで聞いたことをあとで思い出して、現場に帰ってから実践しようということは不可能だと思います。

従って、この場で何かをつかみ取って頂かないといかんのではないかと思います。最もそれをつかめるだけのいい話ができるかどうかは別ですが。色んな人がいるし、色んな考え方がありますし、自分が日頃考えていたのと違う考えもございますので、そういう世界があるということを実感として体得して頂きたいと思います。

私が技術開発ばかりやってきたのでこういう話になりましたが、できるだけ技術開発だけでなく、他のことも話をしたいと思います。これは私のことではなくうちのトップの話ですが、技術、技術者とは何かといった場合に、うちのトップに言わせると「お客に初めて役にたった時が技術だ」といっています。

だからずっと研究していてもなにも世の中に出なければ、それは研究者でもなければ、技術者でもないというようなことで、非常にきつい言い方をするわけです。というのは号ロになって顧客に売れた瞬間にこの件についてはもう技術屋でなくなっているということです。次の技術屋なるためにはまた次のものの開発に入らないと次の技術屋ではないという、考え方として非常に厳しい教育をされてきたわけです。

例えばエジプトのナイル川が氾濫した時に、堤防が決壊したら大変なことになる。町が全滅するわけですが、その時に決壊するのを防ぐ技術に着手していたのでは遅いんです。堤防が決壊するのを防ぐ技術の開発に10年かかるのであれば、10年前に開発に者手しなければならないわけです。しかし、堤防はいっ決壊するのかわからないわけで、わかっていれば10年前に着手するわけです。それが研究開発の難しさだと私は思います。

これは考え方ですが、アイシン・エィ・ダブリュのA/Tは国内9社、海外9社へ納めていて、A/Tとしては世界をリードする立場にあるわけですが、なぜこんなところまできたのかなということを豊田名誉会長、諸戸会長のいろんなやり方を振り返ってみると、やはりここが重要だと、「トップが強い意志、高い目標を持続していた。」ということだと思います。

それとそれをまともに受けてリーダーがまじめにやってきて、それがずっと下まで展開してきているのだと思います。トップというのはリーダーの最頂点ですが、皆さんも課長になられて、ある範囲のリーダーですからリーダーのあり方を今後考えてもらわないといけないわけです。

谷口孝男語録 その2

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その2

当時のおもしろい話はあまりないのですが、いろいろ記億に残っている話としましては、とにかく12名でスタートしたわけですが、図面がまだ完全でありませんでした。しかも完全な図面がないままで生産準備をしなければならないという状祝でした。

ボルグワーナーは図面をあまり見せてくれないので、最初私と諸戸会長でアメリカのボルグワーナー本社に行った時は試作品の現物しか見させてくれない状態でした。その時突然、諸戸会長がその試作品に紙を乗せて色鉛筆でこすってやると、クラッチの大きさとかがわかるわけです。それを日本に持ってきて、私が勝手に図面にして、部品図を作って社内にばらまいてスタートしたというようなことがありました。それで成功したわけですが、成功した理由は3つくらいあると思います。

一つは故豊田名誉会長がオートマチック車は今後伸びると信じ込んでみえた。いわゆる先見性です。当時トヨグライドを作っていたわけですが、トヨタの搭載率はたしか1~2%位の時だったと思います。今は80%を越えていますがね。豊田名誉会長の先見性に確固たるものがあったということ。

もうひとつは諸戸会長の強力なリーターシップがあったということ。何が何でもやるんだという我々アイシン精機からこちらにきた人間で、トヨタとボルグワーナーの協力を得ながら、何が何でもやるんだという強い意志、高い目標があったということです。

それとあとひとつは、私はその当時新入社員に近かったわけですが、若い人達が何も考えずに一心不乱についていったということではないかと思います。

いろいろエピソードはあるのですが、例えば諸戸会長なんか負けず嫌いですから、当時アメリカはアメリカ、イギリスはイギリスで同時に開発をしていたわけですが、英文でレポートを書きました。私も日本語で書いて訳するのではなく、間達ってもいいから全部英文でレポートを書きました。それをどんどんアメリカに送りました。もともと欧米は日本をたいしたことはないと蔑視していましたからね。いろいろやるうちに、どうもアイシンワーナーは本気になっていると、そう見くびれないなと向こうは思ったと私は思うのです。確かに個々の技術は負けていたのですが、品質保証の考え方とか、そういうものでは我々の方が勝っていたような気がします。

1 9 7 2年に3速A/Tを出して3年くらいで4万台の生産ラインを作ったわけですが、ここでピンチが来ました。第1次オイルショックでオイルの値段がとても高騰し、さらに第2次オイルショックでさらに高騰したわけです。我々が3速A/Tを出して4万台の生産ラインを完成させた後、たいへんな難局が来たというわけです。 そこでオーバードライブ機構を企画したわけですが、このオーバードライブがオイルショックの時期にぴったり合って全世界を制覇したわけです。その後ロックアップですが、コンバータを直結するタイプで、これも燃費が非常に良く、これがまさにこの時期に一致して非常にヒットしました。その後ECTときて、現在FFの流れが来ているわけです。

谷口孝男語録 その1

社長になった谷口孝男さんが昔し語った話を書いていきます。

なかなか良い話しがあります。  その1

「若手管理者としての今後やるべき仕事とは」
(’ 94.5.25若手管理者研修会にて)

次期若手管理者が一同に集まって議論する機会はありそうでなかなかないので、できるだけこういうチャンスを有効に活用された方がいいと思う。

今回は日頃考えていることをざっくばらんに話していきます。

まず最初に、私の入社以来の経緯について話しておきます。私は愛知工業に最初入りまして、すぐアイシン精機になりまして、その後3~4年してボルグワーナーとアイシン精機の合弁会社であるアイシンワーナーというオートマチック専門の会社へ移りました。入社以来、オートマチックの開発、設計をずっとやってきたわけであります。そして、現在に至っているわけです。

最初アイシンワーナーができた時には、アイシン精機から移ったわけですが、技術部は諸戸会長以下、女性を含めて12名でスタートしたわけです。12 名で何をやるのかと、アイシン精機の方は「ボルグワーナーから技術導入してやるのだから、技術部はボルグワーナーの図面をコピーしておればいいんだ。コピーして名前のところだけ張り替えてやっとけばいいんだから、その位の人数でいいだろう。」ということでした。

しかし、我々としてはアイシン精機から出た以上、しかもトヨグライドの特許の閑係もあって、トヨグライドがボルグワーナーの特許に引っかかるのでどうしても合弁会社を作らないといけないというわけで作って、それが最初から4万台の工場を作るという壮大な計画で入タートしたのですから戻るに戻れないわけです。

しかも、いくらボルグワーナーの導入技術だといったって本当にうまくいくかどうかということで大変だったわけです。それでまず人集めから始めて、エンジニア集めから始めてやってきたわけです。そいうふうに会社ができたのが1 9 6 9年で、最初の3速のオートマチックトランスミッション(以下A/T)製品ができたのが1 9 7 2年ですから、わずか3年くらいしかなかったわけです。

その間に4万台生産の工場建設、開発、設備調達を同時にやらなければならなかったわけです。今から思うと、あの時はベクトル合わせとか全社一丸とかいう言葉はひとつも使わずに全社一丸となっており、ベクトルも合っていました。

あの時が仕事は忙しかったのですが精神的には安定していたような気がします。今の方がよっぽど精神的には不安定です。ごちゃごちゃと余分な情報が入り過ぎて精神的には苦しいです。そういう意味では、こうしたはっきりしたひとつの目標があるということは仕事がやりやすいなと思います。だから、トップの方は鮮明な確固たる目標を出さないと下が動揺するし、考えが変な方向へいってしまう。あるいは色気が出てくるというような、おかしなことがいっぱい出てくるようになると思います。会社が大きくなればなるほどそういう傾向があるのではないかと思います。

アイシン・エイ・タブリュも最近大きくなりまして、従業員数5 , 0 0 0名、売上高3 , 0 0 0億円という大きな会社になりましたから、ある意味では今が大事な時だと思います。

ゴミの家庭内焼却

私の実家は小規模農家だったので、家で出たほとんどのゴミは家庭内で処分していた。

生ごみは、田畑に撒いていた。燃えるごみは家の庭で燃やしていた。

木材などは近所で毎日焚火をしていたところがあったので朝そこへもっていき一緒に燃やしていた。

プラスチックなどを燃やすと確かに黒い煙が出ていた。しかし、一般の家庭からでる黒い煙は量がしれている。

それより、近年燃えるゴミが多く焼却能力を超える分は埋め立てするほうが環境的に良くないだろう。

家庭のゴミぐらいは家庭で燃やしても良いとすべきだ。

最近は田舎の方でも、家庭で焚火をすると直ぐに消防車が来る。気軽に家で焚火ができない。

確かに、火事かと思い素早く消防車が来るのは素晴らしいが、近所の人が「あそこで何かを「燃やしている。」と通報があるようだ。

「今から家で焚火をしますから。」と事前に連絡すれば良いとしてほしい。

ロシア人の世界流出

ロシアによるウクライナ侵攻の戦争が長引き、ロシア人がどんどんロシアから海外に流出している。

ロシアがウクライナ侵攻した地域はロシア人が多くいた。そしてウクライナから独立運動をした。

そこに乗じてロシアが進行してきた。つまりロシアの侵攻のポイントはロシア人が多くいる地域で親ロシアの独立運動をして、ロシアを受け入れる土壌を作っておいて侵攻する手順のようだ。

いま、ロシア人が世界中に流出している。そんな状態でロシアがウクライナ侵攻で勝ってしまうと、世界中に出たロシア人がいる地域がロシアの侵攻の対象地域になってしまう。

絶対に良くない。ウクライナの前はジョージアでもロシア人の多い地域にロシアに侵攻されている。

モルドバも危険な状態である。「沿ドニエストル共和国」が新ロシア地域でありモルドバから独立しようとしている。ロシアと接していないのに。

このように世界中のあちこちの地域でロシア人が多くいる場所が出来、新ロシア派が独立運動するとロシアが支援してロシアに占領されてしまう。

しかし、世界の中華街とか日本人が多いリトル東京などで独立運動が大々的になることは聞いたことが無い。やはりバックの支援があるかないかで変わってくると思う。

ロシアのウクライナ侵攻が成功してしまうと、中国も真似をするかもしれない。華僑こそ世界中にいるので中国がその気で進めると防ぎようがないかもしれない。

ロシアのウクライナ侵攻が成功事例にならないことを願う。

量子コンピュータを宇宙で使う

量子コンピュータの誤差が大きな問題である。

誤差は量子のゆらぎで発生する。

ゆらぎを無くすには超電導の状態にする必要があるが、超電導にするには絶対零度の 摂氏−273.15 °Cに近づける必要がある。

しかし、地球上で絶対零度にするにはそのためにエネルギーが必要となる。

それならば、宇宙の空間ならば摂氏-270℃なので、宇宙空間で量子コンピュータを動かせばよいと思う。

量子コンピュータの製作を地上で製作し、それを宇宙に運び、宇宙空間で量子コンピュータを動かす。

動かすにはリモートでやればよい。地上から電波を飛ばし、量子コンピュータを動かす。

人が行く必要はない。しいてい行くなら定期メンテや、故障時に人が行く。

そして量子コンピュータを動かすエネルギーは宇宙での太陽光発電である。強度の高い太陽光(地上の約1.4倍)を利用でき地上より発電効率は良い。

量子コンピュータの信頼性

いよいよ量子コンピュータが実現されてきた。

スパコンで計算すると数年かかる計算が量子コンピュータで計算すると数分で計算できてしまうほど計算処理が早くできる。

しかし、ゆらぎという誤差が発生する可能性がある。量子の特徴のもつれを使うので誤差が発生する可能性がある。その誤差の上に計算されるので誤った計算結果が出る可能性がある。

量子コンピュータで誤った計算結果が出て、それが正しいのか誤った結果なのか、スパコンで検証しようにもとても時間がかかってしまうので検証が難しい。

答えが出て答えから検証できる問題なら良いが、やってみないと判らないような問題だと検証できない。

量子コンピュータの活用が多くなると、やってみないと検証できない答えが積み重なって複雑な答えが出てくる。

それを元に計画を立てると、間違っているのか正しいのか検証できない。

そんな信頼性のないコンピュータをこれからどうやって活用するのか興味がある。

焼きそばUFOとコカ・コーラ

最近CMでやっている日清の焼きそばUFOを食べながらコカ・コーラを一緒に飲んでいるのがとてもうまそうなので、今日のランチで実施してみた。

ファミリーマート日清の焼きそばUFOの大盛コカ・コーラのペットボトルを購入しました。

日清食品 日清焼きそば U.F.O. 大盛り 12個入
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コカコーラ コカ・コーラ 300ml×24本 ペットボトル
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まずは、コカ・コーラを一口。おいしいがちょっと甘ったるい。

では焼きそばUFOを少し食べてコカ・コーラを一口。激うま。

再度UFOを食べると、UFOの味のうま味が際立った。うまい。

CMのやっている通りにうまい。

目ー。バキバキ」になります。

ChatGPTの教祖

最近のChatGPTの進化にはますます感心するし、恐ろしさを感じる。

ChatGPTに限らず生成AIでさらに進化したAIが出てきそうである。

先日見つけたニュースでAIと結婚するというのがあった。「彼は身勝手でもなく、薬物もやらない」とのことだ。

その内、結婚相手どころか教祖が誕生しそうである。膨大な情報の中からその人に適した、その時にベストなアドバイスをしてくれて導いてくれる存在となる。

いまでもちょっとわからないことがあればChatGPTに質問して、適切な回答をもらっている。

更に日ごろからネットを見ていれば視覚的に目からおよび耳からもサブリミナル効果を植え付けられ、実際に悩んだときにネットで検索すればAIがベストなアドバイスをしてくれるアバターがいれば、そのアバターを信頼してしまうだろう。

そのアバターを信頼する人が多くなりネットの中の大教祖になってしまう。キリスト教やイスラム教などから改宗や無宗教の人もネットの宗教の信者になり最も多くの信者をもつ宗教になってしまうだろう。それもあっという間に。

人が信仰をしてしまうと宗教(教祖)を信じてしまい世界の方向が決まってしまう。多様性が無くなり、間違った方向に向かっても歯止めが利かなくなるだろう。

またはAIの政治家が出てきて、ネットの中の国の境がない全世界共通の大統領などが出るだろう。同じAIが多数のアバターに化けているかもしれない。

もう止めることは出来ない。間違っていても間違いと認識できない。

そんな世界はそれほど遠くないかもしれない。

中小企業は人材不足である

中小企業は人材不足になってしまいがちである。

その理由を以下に書いていきます。

中小企業は従業員一人の受け持つ仕事の範囲が広い。それはボリュームが十分に確保できないので仕事を細分化して割り当てると手余りになってしまうから一人に与える仕事の範囲・種類が多くなる。

種類が多くなるといちいちマニュアルに基づいて仕事を覚えるよりOJTにより訓練で仕事を覚えるようになる。

特に職人技のような仕事になるとマニュアル無しで先輩から直接現場で教えてもらい仕事を覚えていくことが多い。

今の職場で、一つの製品を製作するのに、材料のカット、旋盤、フライス、ロー付け、ワイヤーカット、ミガキの工程を当工場では1か月に100品番程加工する。一つの品番のロットは1~30個ほどでリーピートは約半分である。それらを約3名で製作しており、マニュアルをいちいち作成して教育するより現場でOJTで教えている。

このように中小企業では経験によるところが大きい。

そのように人に頼るところが大きいので、人が欠員すると大変困るわけである。補充しても使えうるには半年はかかる。それまで残った人に負荷がずっと乗る。

だから従業員に厳しいことが言えなくなる。大手なら代わりの人は沢山いるので厳しいことを言って叱咤激励し成長させるが、中小では厳しいことを言って辞めてしまったり、メンタルで病気になることが怖く、言えない。

そうすると、従業員は甘えてします。ましてや素質自体も中小企業は大手と比べ劣るのに大手の従業員以上に頑張らないと勝てないのに、頑張らないので大手に勝てるわけない。

またそのことを従業員は悔しいとか思わない。とくに今どきの中小企業に入ってくる若い人は、仕事はほどほどで良く、仕事よりプライベートの遊びを優先すると明言している。

怒れない!さらに負のスパイラルで差がついてしまい、給与を上げれなくなってしまい、良い人材を集めれないし、keeepできない。

これが現実である。

外部の人が経営改善すると嫉妬される2/2

外部の人が経営改善すると嫉妬されるの続きです。

前職の会社では方針発表会がありました。

私は入社しまだ半年ほどでしたので、職場の先輩のAさんに教えてもらいながら発表資料を作成しました。

Aさんは私の監視役でした。私がきちっと業務をしているかオーナーに報告する役目と指導役です。

方針発表の資料を作成し事前にオーナー含めトップに提出ししました。

方針発表ですので前期の反省と今期の活動・目標を発表する内容にしてます。当然前期の反省および目標は数値を明示しました。しかし、いままで前期の反省では数値をあまり明示することは少ないとAさんよりアドバイスをいただいたので大幅に数値は省きました。

さて実際の方針発表会で前期の反省として何々の結果、また成果として〇〇〇円の効果がありました。そして今期は何々を取り組み〇〇の目標としますと発表しました。

発表会が終わってからオーナーに私とAさんが呼び出されました。オーナーから、

「なんであんな〇〇〇円の効果があったと言ったんだ!何様のつもりだ!あやまれ!ここで土下座しろ!Aは何を見ていたんだ。なんでそんなことを言わせたんだ!」

私は何が悪かったのか少し理解ができなかった。しかし、直ぐに2つの理由を考えた

1)具体的な成果を数値で出して皆の前で言ったので既成事実となり認めざるを得なくなる。

2)前期に出した効果がどこに使われた、消えたか皆が勘ぐってしまう。

と思い、まずはここでは土下座して謝れと言われたので、言われるとおり土下座してオーナーに謝りました。

効果を出したことを認めることができないのだ。

それでも会社が儲かれば良いと思いその後も改善を進めたが、何を取り組んでもオーナーに逐次報告され邪魔されたので諦めました。伸び代はとてもあったので残念だった。

外部の人が経営改善すると嫉妬される1/2

前職の時に気づいたが、オーナー企業で外部から来た人が経営改善すると、なかなか認めることができず嫉妬されがちであることを知りました。

口では「わが社は色々問題があるのでどんどん改善してください。」と言われるが、実際に改善し効果を出してもなかなか認めることはしない。

何故かと考えある答えをだしました。

今までプロパー含めオーナーが会社を頑張って運営してきたのに、その人たちが自ら能無しであることを認めることができないからだと思います。これは自覚をしてなく無意識で自分を守るための意識だと思います。

外部から来た人が効果を出しても

「それは君一人でやったことではないでしょ。」と、企業の組織内では一人だけでやることはほぼ無いのに。

「それは過去前の人が取り組んだ活動で、君はそれを取っただけでしょ。」と、前の人は出来なかったのに今回はできたのを成果として認めれないなど。

ただし、現場の目に見える改善は認めてくれる。

利益がなかなか出なかったので、工場内を色々調べ一時的にでも利益を出す方策を出し、主に以下2つの事を実際に実施しました。

  1. 仕入費を減らすため、在庫を減らした。
  2. 仕入費を減らすため、顧客からの使えない有償支給品を返却した。
  3. 工程内不良を減らした。

売上に対する仕入費が約65%で△5%仕入費を削減すれば会社の損益はプラスになるところでした。

私の部署が生産管理・調達でしたので、1)については在庫基準を見直し、そのためには仕入先への仕入のリードタイム、発注の頻度、ロットを見直し、また、在庫置き場の置き場スペース&高さおよび表示をして在庫を絞りました。さらに工程内も、工程がブツブツに切れていたのを連結し工程内在庫を減らしました。

2)については、顧客からの支給品を組付け顧客指定の機能テスターで検査しNG品を自社で廃棄してました。顧客からの支給品を顧客指定の検査機で検査しNGなった物をずーと自社負担してました。考えられないです。顧客に返却としようとしたが、営業が何故か反対してきました。しかし、顧客に説明をしNG品は返却するようにできました。

3)については、社内の工程内不良を正しく報告していない状況でした。ただしく報告すると叱られるから、日報には正しく書かない。生産管理として、インプットの数とアウトプットの数に乖離があることを明示し、工程内不良が皆が認識していたより多いことを公表し製造と一緒に改善を進めました。

まずは問題を顕在化することが重要ですが中小の企業だとここから取り組みことが必要です。

これらの改善により仕入費△5%を達成したが、

「君一人でやったことか。皆でやった改善なら君の成果ではないな。君の成果は見られないので給与を下げる。」と、確かに私一人でやった活動ではなく皆の協力で出た成果だが、今まで長いこと取り組んでなかった、見えなかった問題に取り組み短期間で経営的な成果を出したのにとても残念でした。どうしても認めることはできなかったようでした。

改善の成果を上げる最も効果的なのは、関わる人それぞれがそのことについてとても重要であることを認識し、それぞれが自ら頑張って取り組むように仕向ける。

そして何を取り組むべきかを情報収集し分析し正しい方向性(方針)を出すのが、最もやりやすく方法だと思っています。

そうすれば私は何もせず、時々状況確認し方向がずれてきたらちょちょと方向修正すれば目的が達成させます。

そのかわり自分の存在感は薄くなり自分の成果とは思われにくいですが、効果は圧倒的に出やすいです。

豊田一族は一代一事業

豊田一族は一代一事業という豊田家のモットーがあるそうだ。ホントかどうか知らんが。

ちなみに

豊田佐吉は織機の自働化をなしとげ豊田紡織をつくり豊田自動織機の礎をつくった。

豊田喜一郎は豊田佐吉の意思を継ぎ豊田自動織機を設立し、その豊田自動織機の中に自動車部門を設けトヨタ自動車をつくった。

豊田英二は豊田喜一郎から久しぶりの豊田家の社長となった人である。トヨタ自動車倒産の危機を乗り越えトヨタが世界販売に出た。大野耐一トヨタ生産方式を生み出した。またトヨタ学園およびトヨタ財団をつくった。この時代にトヨタ自動車の足固めができたと思う。以降の社長はトヨタさらなる発展させた人だろう。「トヨタ中興の祖」と言われている。

豊田章一郎はトヨタの世界進出をなしとげ、またトヨタホームをつくった。

そして豊田章男Gazooを作り、さらに町(ウーブン・シティ)を作ろうとしている。

このように豊田一族はとても素晴らしい人が多い。なかには堕落した人もいると思いが、おお金持ちになり周りからちやほやされると、多くの人はダメ人間になりがちだが、豊田の人はとても志が高く尊敬できる方が多い。

豊田佐吉の「子を開けてみよ。 外は広いぞ」の名言はとても素晴らしいと思う。当時の情報が少ない社会の中でこんな言葉を発せれるとは。

また豊田喜一郎も一から自動車を作り出し、その生産拠点を当時はとんでもない田舎の豊田に構えたのはすごい。当時はとても田舎だったので周りには当然食事するところもなかったそうです。そのため車作に没頭できたとのことです。

豊田英二は叔父である豊田喜一郎の意思を継ぎトヨタを飛躍させるために尽くした。北米へ渡り北米のモータリゼーションを目のあたりにして持ち帰った。

豊田章一郎はトヨタを世界に進出させトヨタを世界一の礎をつくった。また後任の社長を奥田 碩を選び影ながら影響を及ぼしトヨタを成長させた。

豊田章男はトヨタ自動車へは中途で入社したが下済みから仕事を教わり、またトヨタが北米で訴訟になり勝ち切ったとき従業員と一緒に喜び、従業員に感謝した姿はとても感動しました。そしてトヨタ系で問題があったとき逃げずに誠意をもって対応している。

素晴らしい人たちです。

働きながら治療 その9

今回は働きながら治療を支援する両立支援制度という内容の働きながら治療 その9です。

最後は健康経営に関して公の機関で実施している対策もご紹介します。

一つ目は共済健保です。中小企業の健康保険については協会健保に加入いる会社が多いですが協会健保は健康宣言事業所というものを行っています。

どういったものかという簡単に書いていきます。

協会けんぽの「健康宣言」事業

協会けんぽに所定書式による「健康宣言書」を送ることでエントリー

           ↓

「健康宣言チャレンジ認定証」交付。

 協会けんぽのホームページに「健康宣言参加事業所」として紹介される

           ↓

      宣言した対策の実践・取組み

           ↓

       協会けんぽへ状況報告

           ↓

   優秀な事業所を「健康取組優良事業所」として表彰

こちらは詳しくは各県の協会けんぽにホームページありますのでそちらの方向をご覧になって具体的内容をご確認していただきたい。

もう一つは国が実施している経済産業省の事業。どういったものかと言うと健康経営優良法人認定制度という制度です。

経済産業省の「健康経営優良法人認定制度

Q:国が健康経営を行っている企業を認定する制度があると聞きましたが・・

A:「健康経営優良法人認定制度」というものです。 

  経済産業省が特に優良な健康経営に取り組んでいる大企業や中小企業等を

  認定して顕彰する制度です。

  健康経営に取り組む企業を「見える化」することで、「従業員の健康管理を 

  経営的な視点で考え、取り組んでいる会社」として、社会から評価を受ける

  環境を整備することが目的です。

 

これも経済産業省のホームページありますのでそちらの方で確認していただきたい。

しかしこれはなかなかハードル高そうで認定期限とか条件があります。まずご覧になって頂いて果たして可能かどうか検討頂くことになると思います。

以上、働きながら仕事と治療の両立支援ということを書いてきました。

今後そのようなケースがでた時に会社として従業員に対して福利厚生の一環として会社はこういった制度を設けるということで安心して頂ける会社という環境整えて、昨今の人材がなかなか取れない状況のなかで非常に重要な考え方かと思います。

働きながら治療 その8

今回は働きながら治療を支援する両立支援制度という内容の働きながら治療 その8です。

最後に健康経営について提案します。

「健康経営」とはどういったものかというと、

Q:最近、「健康経営」といいう言葉をよく聞きます。どのようなものですか?

A:「健康経営」とは、健康管理を経営的な側面から考えることです。企業が健康

  管理を経営戦略として、生産性向上を目指し、企業の発展を目指すものです。

  健康を管理した、管理するということは経営戦略の一つだということになる。

Q:その背景は何でしょうか?

A:生産性向上もさることながら、昨今は人材の確保と定着が重要な目的です。

  人材の採用と定着は、企業発展の重要なファクターです。

  最近、本当に人手不足でなかなか取れません。

  従業員の健康に配慮することをアピールすることにより、企業イメージの向上   

  につながります。人材の募集においては差別化が図られ、既存社員については

  安心して働ける環境となり、定着促進を図ることができます。

そういった意味で自社が健康に関してちゃんと取り組んでいますということをどう対外的に発信するかという事が一つの重要なことになってきます。

一つの方法として自社のホームページに自社の健康に関する取り組みを載せてアピールする方法があります。例えば下記の様に健康経営の取り組みを自社のホームページで宣言してアピールするということを例として出しています。

健康経営への取組み宣言

当社は従業員の健康に配慮することで、経営面でも大きな効果が期待できる「健康経営」をテーマにすることにより、従業員がいきいきと働ける環境を作り上げることを目指します。

また、長期の治療が必要となる病気にり患した従業員については、治療と仕事を両立して、継続的に仕事ができる環境を整える支援をいたします。

以上の目的を達成するために、以下の取組みを行います。

① 健康診断の受診率100%への取組み

② 必要な従業員に対しての法定を上回る健康診断等の実施

③ 精密検査や治療が必要な従業員に対しての受診の勧奨

④ 就業上の配慮が必要な従業員に対しての改善対策

⑤ 過重労働削減に向けた具体的方策の策定

⑥ 管理職・従業員へのメンタルヘルス対策を含んだ健康研修の実施

⑦ がんなどの病気にり患した従業員に対して、治療と仕事の両立支援の規程策定および対策の制定 

                   年   月    日

 株式会社        代表取締役

この内容は先述しました両立支援で健康診断の配慮あるいは、今もうなってしまったメンタルヘルスを総合的対策しますということを示しています。

これは当然会社によって取り組みによって内容が変わってきますがこういったことをアピールするということでホームページを見た場合、たとえばある会社に応募しようと見たのでそのホームページも健康宣言があったと、ちゃんとした会社だなと健康について大丈夫だなという印象を持たせるという効果があります。

働きながら治療 その7

今回は働きながら治療を支援する両立支援制度という内容の働きながら治療 その7です。

先述では病気にかかった場合の話だったが、病気を予防する措置として会社としての配慮です。

具体的には健康診断でありますが当然、法定体健康診断を実施しておりますが、健康診断実施規程というものなかで法定を上回る措置をすることをやっている。

具体的にどういったものか。対象としては想定しては管理職の方で中高年の方や重労働の方をターゲットにして前述のような病気にかかることを予防するという措置を設けてます。

では具体的といったものか。法定外の健康診断というものを設けている。

対象として40歳以上の中高年の従業員で会社に受診を申し出た方については法定健康診断プラス法定外の健康診断を実施します。

もう一つは法定の健康診断を受けて半年以内、6ヶ月以内に月80時間超えの時間外労働休日労働を行った者、つまり過重労働者です。この方が申し出た場合はプラスアルファの健康診断を会社の費用で行うというのがまず一つです。

次に人間ドックです。人間ドックというのは当然、法定健康診断よりも色々な項目がプラスであり疾病予防には有効ですが、それも会社が負担しますよという規定です。

まず対象者は課長以上。前述の区分で言うと管理職です。課長以上従業員には法定健康診断として人間ドックの受診をする。つまり法定の健康診断のみで終わるのではなく、法定プラス人間ドック。要するに法定健康診断を法定以上の項目をやりますということです。

当然、法定なので費用は会社が負担する。

今度は法定健康診断で結果が要治療より上だった場合。つまり所見が悪かった場合、この方については定期健康診断として人間ドックを受診しなさいと命じる。

直前に受けた健康診断で要治療中だったという場合は次の健康診断は人間ドックを受診しなさいと定めている。

これも予防措置となります。いづれの場合も会社が認めた内容になる。課長以上の管理職は会社にとって非常に幹部でありこの方々が倒れると非常に困ります。かつ要治療となった方これは管理職も一般の方も関係なくてそのまま対策を怠っているとさらに深刻な事態になる。それを予防するために健康診断人間ドックとして受診させるということです。

要するに会社として非常に貴重な人材、管理職の方、健康について非常にリスクを負っている方、過重労働者、健康診断の要注意以上の有所見者、こういった方に対しては会社がプラスされた定期健康診断あるいは人間ドックで増悪発症を抑えるということを目的としたプラスアルファの実施規定です。 

働きながら治療 その6

今回は働きながら治療を支援する両立支援制度という内容の働きながら治療 その6です。

前述までは仕事と治療の両立支援の制度及びその規定について書いてきました。

この制度を利用するということは会社にとって、あるいは従業員にとってプラスアルファの制度となります。

しかしながら勤務制度に踏み込むような内容ですのでなかなか会社としては負担も大きいかと思います。

ただ昨今、従業員の定着促進とかモチベーションアップあるいは安心感を抱いていただくという意味ではそういった会社にしていこうというような会社にとっては非常に有効な制度かと思います。

更にそういった意味で従業員の病気に対してプラスアルファあるいは健康に対しては促進するというそういった方向性を持つ場合であればこの両立支援制度の他に二つおすすめする制度があります。

一つは見舞金です。慶弔見舞金規程の雛形もありますが、その中で見舞金の部分です。

入院の見舞金の制度になっています。これはどういったものかと言うと、実は非常に細かく規定しております。

対象としては業務外の病傷でも入院した場合については見舞金の基準は、まず勤続年数勤続年数と入院期間です。

勤続年数と入院期間に応じていくら贈与しますと決まっている。例えば勤続20年以上の従業員では前述までに述べたような病気にかかるケースどちらかというと中高年の方が多いかと思いますが、勤続年数が多い方も多いケースですと例えば、まだ入院した時に5万円。その後入院が長引いたという場合は一か月経過する毎にひと月ごとに同じく5万円。6ヶ月経過するまで贈与します。以下金額に応じて金額は変わってくる。

ただ3年未満の方については特に設定をしてないが、3年以上の方については全員及び6ケ月経過まで毎月ですね一か月ごとにお見舞金が出る。

これは経済的な支援の一環ということの見舞金という形にはなります。

この規定では更にこの金額を倍にする対象としてガン。ガンの患者さんあるいは循環器疾患といいますが脳卒中とか心疾患です。そういった病で入院した場合は金額が倍になる。

そういった重い病気にかかった場合の配慮されており見舞金規程で書いてある。

次回は病気を予防する措置として会社としての配慮について書いていきます。