タイのモノづくりの実力

タイのモノづくりの実力について書きます。

タイ進出日系企業の1/3が赤字。しかし他の国と比べると良い。他の国は2/3が赤字企業。

タイは最終ASSYメーカーの黒字企業が多く、下請けも潤っている。

1997年のリーマンショックを境にタイの企業体質が良くなった。主な要因を2つあげる。

-1.リーマンショックまではタイの製造は安く粗悪品で成り立っていた。

リーマンショックでタイ国内の需要が無くなり仕事が無くなったので日本に逆輸入することになり品質が向上した。今では世界一の安くて良い品質の物を生産している国。

このためそれ以降に日系で参入してくる企業は競争に勝てなくなっている。

-2.リーマンショックまではタイの資本が51%以上必要でタイ人が人事、経理を主に管轄していた。その為不正が多発していた。

 人事:親族を優先し優遇していた。良い人材が活用されなかった。

 経理:横領が多発していた。

 以降タイ資本の制限が無くなり、人事、経理も日本人が管理することになり不正が激減し企業体質が良くなっている

1/3の赤字企業の主な要因は3つに分類される

 -1.目的(顧客ターゲット)があいまいで、景気の良いタイに進出すれば何とかなると進出した。

  前記で述べたように、今のタイは良い品質で安く作る実力があるので、つてが無い後発の参入は難しい

 -2.社内不正(信用するな!)   

 -3.為替のリスクで失敗 初期投資を日本から円建で借り入れたがその後の円高により返済金額が増えた。

タイの現在の最大の問題は人件費

 -1.マネージャークラスの人材不足

 -2.ワーカーの人件費のup

競合となるサプライヤーともコミュニケーションを取りあうとうまくいく。

タイは政治不安・洪水被害があってもどんどん日系企業が参入してくる。

タイ人は信用できない

タイ人は他人を信用しない。

こんな実例がある。

タイである日系企業から独立し製造業を起業した人がいた。

地道な人でモノづくり一筋の技術端で、5年たって軌道に乗った。

創業時から一緒のメンバーは同じ釜の飯を食った仲間と思い、日本人はタイ人の相手を信用ていた。

その日本人は技術端で会計はわからず、タイ人に会計および銀行取引を信用して任せていた。

会計のタイ人は初期メンバーで信用していた。 日本人は「同じ釜の飯を食った仲間」は信用してしまう。

ある連休明けに日本人が会社に行くと、なんと何もかもなくなっていた。設備も材料も現金も、そして貯金も全て引き出されていた。

タイは名前を変えることができる。呼び名もあり、どれが本当の名前かわからない。

そして、すごい田舎から来ており住所があるかどうかわからない田舎なので本籍がわからない。また町に来てアパート暮らししている。アパートもよく引っ越しし、実際今はどこに住んでいるかわからない。

都会育ちの人でも定住していない人が多く、実際今 の住所はわからない。

街コン・パーティー総合ポータルサイト【街コンジャパン】

次の実例は、私の知っている日本の中小企業が、新たにタイに新規進出した。

新規進出のため、ベテランの日本語が分かる経理を採用した。

1年ほどし、どうも現金の減りがいつも多くおかしいと思っていた。

なんと、タイ人同士で協力し横領していた。

直ぐにクビにした。よくよくそのベテランの日本語が分かるタイ人を調べたら、前の会社も同じように不正をしていた常習犯であった。

次から次へと日本の企業を食い物にしている人だった。

また当社の例では、日本語がペラペラなタイ人を採用し品証スタッフとしていたが、

顧客からのクレームのレターを隠していた。

いつも「問題ない」、「顧客と調整した」と言っていたが、ただ隠していただけだった。

最悪な結果になった。