トヨタ補給一括生産について9

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

5-2.再生産(一括生産後 追加生産が必要な時)

1)仕入先へ再生産を依頼するケース
①一括生産実施後の補給部品で在庫切れの恐れがある場合、再必要数を検討した上で、 トヨタ自動車は仕入先へ再生産を依頼する。

2)再生産リードタイム及び費用負担
①再生産リードタイム
再生産リードタイムはできる限り最短でお願いする。(概ね3ヶ月以内とし、その都度トヨタと仕入先で相談)
②費用負担
再生産が発生した場合の費用は、トヨタが負担する。(再生産発生要因が仕入先にある場合を除く)

3)処理フロー

再生産・・・・一括生産後の部品
(一括生産実施後に在庫切れの恐れがある場合)

トヨタ補給一括生産について6

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

3.一括購入候補品の一括生産(トヨタ一括買上げ・保管)

<対象>
生産制度による一括購入候補品(一部の特別車両)
・生産制度による生産年限到達時点で、トヨタより通知のあった部品(一括購入候補品)について、仕入先の申請(一括生産申請)に基づき、一括生産完了後、設備・型等の廃却処分の検討を行うことができる。

<申請の必要条件>
(1)生産効率・生産コスト上、継続生産に比べメリットがあること。
(2)共通化・統合化ができないこと。
(3)品質劣化等、長期保管に問題がないこと。
トヨタ保管中に品質不具合が発生した場合、原因調査の上で、その責任に
応じて仕入先に修理・再生産の費用を負担していただくことがある。

除外要件例           品目例
ゴム製品の経年劣化       ・ワイパーブレード,ベルト類など
潤滑剤などの固着による機能低下 ・ガソリン/ディーゼルの燃料噴射,供給系など
錆び              ・品目個別に判定
スイッチ接点の腐食       ・ターンシグナルスイッチなど
変色              ・ドアミラーなど
変形              ・品目個別に判定

2)申請先・申請時期
申 請 内 容       一括生産数提示依頼  一括生産申請
一括生産数提示依頼   サービスパーツ物流部    随  時
一括買上げ・保管申請  サービスパーツ物流部*   随  時
                   *仕入先へは調達部より回答

3)処理フロー

(※印は、2.旧型後15年経過後の一括生産(トヨタ一括買上げ・保管)」と同一手順を示す。)

①一括購入候補品の選定(トヨタ)
生産年限基準に到達した品番かつ供給継続をする品番を特定し、仕入先へ通知

②一括生産実施 もしくは 継続生産の検討(仕入先)
   ① 一括購入候補品番について、継続生産 もしくは 一括生産を申請・実施し、設備・型等の廃棄につなげるかの検討を行う。

③継続生産を実施(仕入先)
現状通り、生産を継続する

※ ④①一括購入候補品のうち一括生産対象品番選定(仕入先)
・上記で選定した品番について、仕入先はトヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、
  「一括生産数提示依頼書」 「一括生産品番明細書」
  「一括生産検討チェックシート」の3点をセットして、一括生産数の提示依頼を行う。

※ ⑤一括生産数(トヨタ買上げ数)の回答(トヨタ)
・トヨタ(サービスパーツ物流部)は、申請基準との照合及び、提出された帳票類
の内容確認をした上で、問題がなければ、一括生産必要数を算出し、
「一括生産回答書」にて仕入先に回答する。
保管拠点へも事前情報を送りスペース手当ての準備を行う。

※ ⑥最終効果把握(仕入先)
・一括生産数(トヨタ買上げ数)を踏まえ、仕入先は最終的な効果把握を行う。

※ ⑦一括買上げ・保管申請(仕入先)
・仕入先は、トヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、「一括生産実施申請書」にて
申請を行う。(「一括生産品番明細書」)
・帳票は原紙に押印したものとデータ(エクセルデータ PDF不可)の両方を送付して下さい。

※ ⑧一括生産可否判定と回答(トヨタ)
・仕入先の申請に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部、調達部)は、
一括生産可否を判定し、「一括生産実施可否回答書」にて仕入先に回答する。

※ ⑨一括生産の実施と生産完了の報告(仕入先)
・一括買上げ・保管が承認された場合、仕入先は、上記トヨタ買上げ数に他の仕入先
等への支給数、既存在庫数を勘案して一括生産を実施する。
・一括生産完了後に「一括生産完了報告書」をトヨタ(サービスパーツ物流部)へ
提出する。(「一括生産品番明細書」)

※ ⑩発注・引取り(トヨタ)
・「一括生産完了報告書」に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部)は、かんばんを振出し、発注/引取りを行う。
・なお、引取りに際し、納入器具、場所、日程等を調整する場合がある。

※ ⑪設備、型の処分(仕入先)
・一括買上げにより、設備/型等が不要になった場合は、仕入先は設備/型等の処分を実施する。
・ 但し、万一の再生産に備え、関連の設計/製造技術情報を確実に保管する。

トヨタ補給一括生産について5

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

2.旧型後15年経過後の一括生産(トヨタ一括買上げ・保管)

<基準>
旧型経年       15年経過後
ト ヨ タ 受 注 実 績   直近2年平均で年120個未満
*旧型後15年時点で、直近2年平均・年120個以上の受注がある部品は継続生産。なお、この場合は、直近2年平均で年120個未満に減少した時点で「一括買上げ・保管申請」できる。

<申請の必要条件>
(1)生産効率・生産コスト上、継続生産に比べメリットがあること。
・例えば、品番/金型管理を通じて、2次メーカーを含めた型廃却等の効果。
(少なくとも、一括買上げによるメリットを把握できる管理をお願いします。)
(2)共通化・統合化ができないこと。
(3)品質劣化等、長期保管に問題がないこと。
トヨタ保管中に品質不具合が発生した場合、原因調査の上で、その責任に
応じて仕入先に修理・再生産の費用を負担していただくことがある。

除外要件例           品目例
ゴム製品の経年劣化       ・ワイパーブレード,ベルト類など
潤滑剤などの固着による機能低下 ・ガソリン/ディーゼルの燃料噴射,供給系など
錆び              ・品目個別に判定
スイッチ接点の腐食       ・ターンシグナルスイッチなど
変色              ・ドアミラーなど
変形              ・品目個別に判定

2)申請先・申請時期
申 請 内 容       一括生産数提示依頼  一括生産申請
一括生産数提示依頼   サービスパーツ物流部    随  時
一括買上げ・保管申請  サービスパーツ物流部*   随  時
                   *仕入先へは調達部より回答

3)処理フロー

(※印は、「2.極少量受注部品の一括生産」と同一手順を示す。)

※ ①対象品番の選定(仕入先)
・仕入先は、自社の管理品番より上記の申請基準、必要条件に該当する
一括生産(トヨタ買上げ・保管)の対象品番を選定する。
・「一括生産検討チェックシート」にて必要事項のチェックを行う。

※ ②一括生産数(トヨタ買上げ数)の提示依頼(仕入先)
・上記で選定した品番について、仕入先はトヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、
「一括生産数提示依頼書」 「一括生産品番明細書」
「一括生産検討チェックシート」の3点をセットして、一括生産数の提示依頼を行う。

※ ③一括生産数(トヨタ買上げ数)の回答(トヨタ)
・トヨタ(サービスパーツ物流部)は、申請基準との照合及び、提出された帳票類
の内容確認をした上で、問題がなければ、一括生産必要数を算出し、
「一括生産回答書」にて仕入先に回答する。
保管拠点へも事前情報を送りスペース手当ての準備を行う。
・なお、当年に供給年限が到達する場合は生産中止となるため、一括買上げ・保管申請を見送ることがある。

※ ④最終効果把握(仕入先)
・一括生産数(トヨタ買上げ数)を踏まえ、仕入先は最終的な効果把握を行う。

※ ⑤一括買上げ・保管申請(仕入先)
・仕入先は、トヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、「一括生産実施申請書」にて
申請を行う。「一括生産品番明細書」
・帳票は原紙に押印したものとデータ(エクセルデータ PDF不可)の両方を送付して下さい。

※ ⑥一括生産可否判定と回答(トヨタ)
・仕入先の申請に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部、調達部)は、
一括生産可否を判定し、「一括生産実施可否回答書」にて仕入先に回答する。


※ ⑦一括生産の実施と生産完了の報告(仕入先)
・一括生買上げ・保管が承認された場合、仕入先は、上記トヨタ買上げ数に他の仕入先
等への支給数、既存在庫数を勘案して一括生産を実施する。
・一括生産完了後に「一括生産完了報告書」をトヨタ(サービスパーツ物流部)へ
提出する。(「一括生産品番明細書」)

⑧発注・引取り(トヨタ)
・「一括生産完了報告書」に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部)は、かんばんを振出し、発注/引取りを行う。
・なお、引取りに際し、納入器具、場所、日程等を調整する場合がある。

※ ⑨設備、型の処分(仕入先)
・一括買上げにより、設備/型等が不要になった場合は、仕入先は設備/型等の処分を実施する。
・ 但し、万一の再生産に備え、関連の設計/製造技術情報を確実に保管する。

トヨタ補給一括生産について3

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

【生産制度および運用の概要】です。

一括生産制度の分類「A」は旧型になって5年以上から15年未満までの旧型部品で、年間の流動数が10個/以下の場合です。

保管場所は”仕入先”です。

一括生産制度の分類「B」は旧型になって15年以上から21年たった旧型部品で、年間の流動数が120個/以下の場合です。

保管場所は”トヨタ”です。

分類「A」と「B」では保管番所が異なり、大きな違いの意味があります。

ただし、適用条件で部品の特性が以下あります。

①一括生産メリットがある事
②共通化・統合化できないこと
③品質劣化等、長期保管に問題がないこと
 トヨタ保管中に品質不具合が発生した場合、原因調査の上でその責任に応じて
 仕入先が修理、再生産の費用を負担していただくことがある。

旧型になって15年以上から21年たった旧型部品で、年間の流動数が120個/以下の場合は、生産制度の分類「B」

生産年限制度の分類「C」は分類「A」、「B」基準に合致しないが、下表の需要量・経年数を考慮し 一括生産をせずに継続生産を打ち切りとなる。保管もしない。

一括生産実施時は、トヨタで保管

上記基準に到達した品番のうち、一部の特別車両については、お客様への部品供給を継続する為、
以下の層別を実施した上で、①の場合、一括生産申請を行うことにより継続生産を打ち切ることができる

トヨタより連絡のあった品番(一括購入候補)について

①上記一括生産制度の部品特性(要件)を満たしている場合、一括生産を申請・実施する

②上記一括生産制度の部品特性(要件)を満たさない場合、または、
仕入先都合により、生産を継続する。

再生産制度の分類「D」は、

下記の場合、仕入先に対し再生産をトヨタから依頼される。

1)上述の制度の適用以降、お客様に納得していただけず、強く供給を求められた場合。
  但し、必要なリードタイム、販売価格をお客様が了解した場合に対応

2)一括生産制度適用後、在庫切れの恐れがある場合。(トヨタが必要数を再度算出)

  注1)再生産のリードタイム
      上記①、②のいずれの場合においても、再生産リードタイムは出来る限り短くする。(概ね3ヶ月以内とし、その都度トヨタ/仕入先で調整)

  注2)費用負担
      再生産が発生した場合の費用は、トヨタが負担する (再生産発生要因が仕入先にある場合を除く)

次は4つの分類ごとに詳細を書きます。