TPSの概論3/3

引き続きトヨタ生産方式(TPS)の概論です。

一般的な製造会社では、下図の様に、内示情報や需要予測を基に見込み生産を行っています。このような生産方式は、工場内の到る所に在庫を持たねばならず、ムダを隠し、結果として原価を押し上げることにつながっています。

生産のリードタイムが確定受注のリードタイムより長い

➡内示情報で生産計画を発行(見込み生産)

➡生産計画が受注と違う為、売れに対して
造りすぎる
欠品がおきる→計画通り造らない

➡各工程に在庫が発生し、ムダを隠す
(造りすぎのムダ)

生産のリードタイムを短縮しなければ、ムダは顕在化しない

TPSの基本的な考え方

TPSとはあらゆるムダを顕在化させ、そのムダを徹底的に排除することによる原価低減活動です。

管理の基盤造り(ムダの顕在化)

管理の基盤造りとして、TPSでは「目で見る管理」を推進してます。

目で見る管理
・作業指示の明確化
・仕事のやり方の明確化
・異常の明確化

生産の基盤造り(徹底したムダの排除)

一般的な生産方式の問題に対して、TPSでは生産のリードタイム短縮を目的とした「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ生産し運搬する」というジャストインタイムの思想を生産の基盤造りの柱としています。

またもう一つのはしらとして、自働化という思想があります。

そしてそれらを実現する為の前提条件として、生産の平準化を徹底的に行う必要があります。