労災の上乗せ保険の重要性 その7

労災事故の損害賠リスクに関して上乗せ保険の重要性について書いていきます。 その7

次に具体的なケースの損害賠償額の試算事例の内容を説明します。

こういう場合にこういう請求がされるとか、だいたいこれぐらいの金額なんだと言うところを把握できれば良いと思います。

ケース1(パワハラによる自殺)

1 基本情報

  •  被災労働者  

男性/24歳(入社2年目)/独身(法定相続人は両親)

② 事故当時の収入

    月給(基本給)                  240,000円

残業(20時間)                34,500円

賞与(3か月分)     720,000円

→ 年収4,014,000

③ 被災事故

  上司のパワハラによる自殺。厳しいことをどんどん、ガンガン言われました。

  ハラスメント規程,相談窓口なし。

  被災労働者から総務に対し,総務に改善を申し入れたが,取り合わず。

・自殺したご本人には、もともとメンタルに何か問題があったというわけでもないし、私生活も家庭にも何か問題があったわけでもない。

④ 労災保険給付

  遺族補償一時金:8,211,000円

  遺族特別支給金:3,000,000円

  遺族特別一時金:1,643,000円

  葬祭料:          561,320円

両親が労災を申請して、上司のパワハラが非常に問題があった。

ご両親としては、やっぱり会社が許せない、あるいは上司のaさんが許せないということで、労災の保険給付をもらったんだけれども、不足分があるということで訴訟を提起された。

2 損害賠償額の試算

損害項目   金  額            備  考

逸失利益        58,232,542円   (注1)

死亡慰謝料     25,000,000円   (注2)

葬儀費用         1,500,000円    (注3)

小   計     84,732,542円 

既 払 金    -8,772,330円    (注4)

弁護士費用      7,596,021円    (注5)

損害賠償額     83,556,233円   (注6)

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