中小企業は重点指向が弱い

以前に「小企業と大企業との差は重点化である」と書いたが、もう少し追記する。

重点指向が弱いので何を重点にして取り組むべきか適切に判断ができないし、指示もできない。

つまり計画が立てれないことになる。とにかく「やれ、やれ」となりQCサイクルでいうとDoDoばかりとなる。

重点化するには重点として評価するためにデータを集めないといけないが、重点化することをしないので集めるデーターも適切でない。使えないデータである。

そのデータを層別することもできず埋まらせている。もっと言えば、使えないデータを収集させる工数をかけ、的外れな層別をする無駄な工数をかけている。

それで忙しい忙しいと、忙しいふりをしている。

まったくばかげているがこれが中小企業の現実である。

QCサイクルの計画Pができなければそれ以降はまともに進むわけない。

計画PがなければDoも行き当たりになり、チェックもまともにできない。

それを説明しても「とにかくDoだ。」と

これではどんどん大企業と差が付くのは当然である。

ルール無き所には安全無し。安全無し所には品質無し。

私のモットーは「ルール無き所には安全無し。安全無し所には品質無し。」である。

ルールが無い場所やルールを守らない人には安全な作業は確保できない。ルール通りにやっていれば安全である。予想外な災難が降ってくる場合があるが、それはその人のせいではなく他責である。やはりルールをしっかり設けそのルール通りに作業をすべきである。

そして安全に作業ができなければ、品質も確保できない。不安全な作業環境ではいつも安全でなくどきどきしながら作業すれば品質は守れない。

まずはルールを設け安全を確保。そして品質である。

トヨタ生産方式:大部屋化

トヨタ生産方式の考え方の中で「大部屋化」というのがある。

これは生産現場はなるべく一つの工場に入れたほうが良い。それによって一つの工場のスペースが大きくなる。つまり大部屋にすることである。

当然である。一つの工場に入ればインフラ関係も一つで済む。ただし大型化するが。

小さな工場=部屋にして複数の工場にしてしまうとインフラも複数必要になる。

またそれを管理する人も増えることになる。

さらに、複数工場の場合、各工場の負荷がアンバランスになったとき人の応受援が難しい。一つの工場であれば「はい君、明日からどこどこのラインに入ってくれ。」と容易にできるが、工場が離れていると気安くできない。

現在、私の会社は小さな工場が分散しており、さらに工場ごとに技能が必要な製品を作っている。

そんな中で負荷がアンバランスになっていいる。負荷の高い工場、低い工場。さらに先月は高いが、今月は低いなど。月によっても負荷のばらつきが大きい。

したがって負荷の低い工場は需要に対して生産能力が余っている。負荷の高い工場は残業となったり、さらに受注を断ったりしている。

工場が分散していいるの直ぐには大部屋化できないが、人の応受援はすべきであるが。そのために技能習得が必要なため事前に人のローテーションをすべきと提言したが、上司は「必要なし」と判断。

そして今まさに、負荷が大きくアンバランスになり大きく損失をだしている。当社の工場経費のなかで最も割合を占めているのは労務費である。

上司は「どうすれば良いか」と投げかけているが、労務費が最も大きな割合を占めているなら人の整理しかないだろう。そのためには人の移動が必要であるが、技能が必要な仕事なので直ぐには移動はできない。事前にローテーションをして経験を積んでおくべきだ。

これも説明しているが伝わらない。

日本語が通じない その3

前回の日本語が通じないの続きですが、A工場の採算が悪く見える要因を書きます。

悪く見えるなので実際は悪くないです。しかし何故あえて悪く見せるのか不思議です。

では悪く見える要因を4つ書いていきます。

①A工場のマイナスの部署だけ計上してA工場全体がマイナスと表現されている。

A工場の中に生産部署と営業部署があり、採算はA工場全体として表示されているが、実際は生産部署のみの採算の結果である。営業部署は着実に利益を確保している。私からは営業部署と合算して採算を出して欲しいと何度も依頼しているが無視。そして、マイナスの生産部署のみの採算をA工場全体として出している。

マイナスの所のみ拾えばマイナスになるに決まっている。これが理解されない。

②工場按分が突然追加された。

工場の採算には全社の共通費として全社按分が従来より経費として載っていた。しかし2年前から突然メイン工場の人件費の一部が工場按分として各工場に振り分けて工場按分の費用として載ってきた。マイナスと言われている工場にさらに今までなかった経費を載せるのか。それもメイン工場のマイナスを少なくするために他工場にマイナスを移すのか。

この工場按分を元に戻し、A工場の費用から無くせば良い。

③スクラップ売り上げが工場の売上に入っていない。

切削で出るキリコなどは各工場からスクラップ業者に直接買い取ってもらっているが、この雑収入が工場の収入に入っていない。

工場の活動で出たキリコだから工場の売上にすれば良い。

④端材の材料を使って製作したが材料費が減らされていない

他の製品を製作し端材が残り廃棄として扱われるが、A工場はそれを使って製品を作成している。その分材料費が減っている。または加工高が増えているが、採算ではそれが反映されていない。

端材を使った分生産高に組み入れれば良い。

①~④の内容はA工場の実態を表す内容なので、①~④をA工場の採算に入れればA工場はプラスになる。それを説明しても聞く耳持たず。理解できない。どうしていきたいのか不明である。

日本語が通じない その2

前回の日本語が通じないの続きです。今回はその具体的な例で書きます。

例1)A工場の採算が最も悪いと指摘されるが、評価基準が異なるので最も悪い工場が変わり重点が異なり取り組みも、相手も異なってくる。

上司)A工場の採算が最も悪いのでなんとかすべき。

自分)評価基準が違う。途中から変わっている。評価基準を戻せばA工場が最も悪いわけではない。ただしA工場がマイナスであることは認識しておる。

上司)評価基準は変わらない。上げ足を取るのはやめてほしい。

自分)労務費の負担が変わっている。途中から〇〇の労務費が移っている。A工場全体でみるべきである。そうすると重点が変わる。

と説明するが平行線である。自分も説明が下手だなと感じる。

このことが上げ足を取る発言なら分かち合える時は無いだろう。

例2)A工場の生産高(=売上)つまり受注が少ないと指摘されるが、他工場も同じ。

上司)A工場の生産高(=売上)、つまり受注が少ない。何とかすべきである。

自分)受注を増やす課題はA工場だけの課題ではない。他工場も課題として取り組むべき。

上司)A工場が特に少ない。問題である。

自分)A工場の生産高=受注が少ないのは認識しているが、受注を増やさなければいけない課題は他工場も同じである。なぜA工場だけを問題視するのか?

現在は全ての工場の生産高=受注量が少なくA工場と同じ課題となっているが、おそらく当時の課題提議については忘れているだろう。

例3)生産性を向上するのに何をすべきかの問いに、管理する指標が間違っており活動の重点指向ができないと回答するが、管理指標を変えれば生産性が上がるのかと否定。

上司)生産性を上げるために課題を重点化して取り組んでほしい。

自分)課題は生産性を評価する管理指数が間違っている。課題を重点化することができない指標で管理している。

上司)管理指標を変えれば生産性は向上するるのか。生産性を上げる行動をしてほしい。

例1)でも述べたように取り組みの優先度を決めるため重点化しないといけないのに、ただただやれやれとdoのみ指示。QCのサイクルを理解していない。

とまぁ。色々とすれ違いがあり、認識を一致させるのは困難である。

追加で、

上司)A工場の生産高が少ないのでA工場のB顧客へ訪問してきなさい。

自分)訪問しても意味なし。B顧客はその先のユーザーからの発注で受注量が決まる。

上司)訪問してきなさい。

訪問してB顧客に状況をヒアリングして受注量アップのお願いし上司にフィードバックした。しかし、受注量は増えず。自分のレベル交渉では効果なし。

レベルを上げて交渉するのかと思ったが、上司は全く動かず。

なぜ訪問せよと指示されたのか意味不明!!

さらに追加

本社工場の間接人員の労務費を2年前から各工場に按分されるようになった。

それまでは本社工場が全間接人員の労務費を負担していたが。この狙いが意味不明。

マイナスの工場にさらに費用を負担させてどうするつもりなのか。本社工場のマイナスを減らし本社工場の見せかけを良くしたいだけなのか。そして他工場のマイナスが大きくなっても負担が増えた工場が悪いのか?全工場合わせた合計は変わらないのに?意味不明である。

昨日、NHKの大河ドラマ「光の君」を見たが、同じように見る目線が異なれば扱いが全く真逆になる場面があった。同じことだと感じた。

認識を同じにするには、業務中やアフター(飲み会)など含めコミュニケーションを普段から密にとり、常識や認識を一致にさせるしかないだろう。

一番厄介なのは常識の違い。お互いが当然(正しい)と思っている。

常識が異なっていれば答えも異なる。

日本語が通じない

トヨタ生産方式に精通していた人がトヨタ生産方式を展開する企業の方々に対して「日本語が通じない。」と言っていた。

当時はとても失礼なことを言っていると思った。トヨタ生産方式の専門の用語だからきちんと説明しないと通じない場合があるのは当然なのに「日本語が通じない。」とはひどいと。

しかし、今私が直面しているのはそんな「日本語が通じない。」状態である。

育ってきた文化が異なるので常識が全く私と他全員とがずれている。

説明をしても全く中身が入っていかないようだ。

昔、トヨタ生調室の銀屋さんが講演会で、常識の違いが厄介であると言っていたが、まさにその通りである。

普通に日本語で説明してもその本質を全く理解できない。培ってきた文化が異なるので言葉では理解できない。

それが一人ならまだ教育すれば良いが、全員ではどうにもならない。教育をして修正してもその時は少し良くなっても、直ぐに回り全員の文化に戻されてしまう。

むかし、大野さんが工場内を歩いて白線からはみ出てた物を蹴飛ばしていた。と聞いたが正にそうしないと治らないと思う。しかし今は時代が異なり直ぐにパワハラなどの問題となってしまう。

私の文化の賛同者が他に3名はいないと変わらないだろう。

自分で納得したベストな価格か

調達の役割の中で重要な業務である購入価格を決める役割がある。

購入価格を決めると簡単なようでとても難しいことである。

購入価格を決めるにはサプライヤーと合意が必要である。買い手が一方的に価格を決めれない。

必ず折衝・ネゴが発生する。

それでも一番簡単なのが相見積もりを取って最安値のサプライヤーに出すのが手っ取り早いが、そう簡単でもない。

まず、全サプライヤーの見積りが全て高い場合がある。その場合の判断と、その場合どうすべきか決まっていない。

また、サプライヤー毎に見積りに条件を付けてくる場合が多い。その条件は場合によってはそのサプライヤーのノウハウでもあるから簡単に相見積もり先に開示できない場合がある。

そこで、前回まで類似品を購入したいたなら、仕様差で購入価格を決める。といっても、前回購入と今では時期が異なるや、ロットが異なるや、仕様差を価格的にどう評価すれば良いかなど一概に決めれない。

結局答えはないので、相見積もりや自分なりの仕様差評価で自分として納得した価格を目標にしてサプライヤーと価格交渉をする。

自分として納得する目安としては「自分が自分の財布からお金を出して買うつもりで価格交渉をせよ。」

と昔先輩から言われたことがある。一理あるが、何千万もする機械を誰が自分で買うか!買わない。

自分として納得するにはベストを尽くしたか。

・相見積もりをしたか

 ・仕様差の評価をしたか

 ・サプライヤーとどこまで交渉したか

・ロットの評価をしたか

 ・梱包や物流を評価をしたか

など、後で振り返って自分はベストを尽くしたと思えるならその価格が正しい。

ベストでないと思うならその価格はもっと下げれてたと思われる。

購入品は1個数円の物から何千万の物がありそれぞれ担当者が付く。

その担当者はたとえ数円の物だろうが自分が担当したならベストを尽くすべきである。ベストを尽くす習慣を身に付けるべきである。

働かないおじさんが増えている

昨今のニュースで「働かないおじさんが増えている」という話がある。

50歳超えておじさんもおじいさんになるにつけて管理職となり、さらに役職定年で管理職からも外れてただのおじさんになったが働かない。

私の若いころ、50歳ぐらいの偉い人がやる気のない発言をしていて、「何でそんなやる気のない発言をするのか。」と不思議に思っていた。

しかし、私もその世代になりその気持ちが分かった。

50才を超えると、子供も一人立ちし、ある程度たくわえがあれば生活費の心配はいらない。バリバリ稼ぐ必要もない。

そこで役職定年となれば、給与も上がらない。役職も上がらない。働くモチベーションが無くなる。

また、これからの業務は今の若い世代の人が背負っていくことになるのに、近い将来去っていく50歳代の人が提案し新たなことを導入して去っていくのは無責任である。

それは、今後会社を背負っていく若い世代の人が新しいことを自ら取り組んで取り入れるべきである。と思うとあたらいいことにもチャレンジできない。

だからやる気がなくなり、ほどほどの働きになる。

しかし、今の50歳台の人は若いころは芋の若い人よりバリバリ働いていたと思う。そういう人たちが働くなて行くとなると、今の若い人は昔の人より働かない人が多いので、その今若い人が50歳代になるともっと働かなくなる。

もっと「働かないおじさんが増える」ことになる。

さらに日本の将来が不安である。今の若い人たちがバリバリ働かないと、今の若い人が年を取ったときに日本経済は崩壊してしまいそうである。

コスト低減の活動が不正を抑制する

昨今、横領などの不正のニュースが多々あるが、コスト低減・利益追求の活動が不正を抑制する。

常にコスト低減・利益追求を追及していれば、高い仕入先から購入しない。もっと安い仕入先があるのにそこから買わずに高い仕入先から買うので、会社に損失を与えてしまう。

最も安い仕入先ならば、その仕入先が知人でも親族関係でも問題ない。高い知人または親族関係の仕入先だから問題となる。

コスト低減・利益追求をぎゅうぎゅう追及していれば高い仕入先から購入する余裕は無いはずである。追及が甘い。活動が甘い。

ある企業の例であるが、新人の調達部長が親族関係のA仕入先に高い価格で仕事を出すために、商社経由で2次仕入先指定でA仕入先に発注していた。そのA仕入先の発注についてはその部長の単独権限で発注していた。しかし他より高い値段で発注していたので問題となった。他より安い最安値で発注していればたとえ親族だろうが問題とならないのに。

そしてA社からキックバックをもらっていた。A社も高い価格で売れていたので利益に余裕がありキックバックができた。

これは会社の利益に反する活動である。

こういう話はよくある。コスト低減・利益追求をしない部分でこういうことが起こる。

不正を抑制するにはスト低減・利益追求の活動が一番である。

生産性を高めよ。機械を止めるな!

先日、上司が「生産性を高めよ。機械を止めるな!」と言った。びっくりした。

昔ながらの古い社長で、現場を見回ったとき、機械が動いいるとご機嫌で帰っていき、機械が止まっていると不機嫌になる社長が多かったと聞いたことがあるが、いまだにそのような考えを持った人がいたとは。それも上司で。びっくりした。

それもその上司はデンソー出身だとこの。デンソーといえばトヨタ生産方式を浸透していると認識していたが、こういう考えの人もいるのだと。

「生産性を高めよ。機械を止めるな!」となると、とにかく機械を止めなければよいことになる。機械を動かすほどの仕事量が無くても、不要な在庫を作る。機械が動いているふりをする空運転をする。不良をどんどん作る。不必要なトライをし続けるなど、とにかく機械を動かし続ける努力をしてしまう。

やはりここは前述したように可動時間と必要数をしっかり明示して可動率で管理すべきである。

日本語が通じない

トヨタ生産方式を展開している人から良く「日本語が通じない。」と言っているのを聞いたことがある。「日本語が通じない。」相手は、トヨタ生産方式を理解していない人たちだ。

トヨタ生産方式の用語のレベルは色々あるが、基本的なことを理解していないと、その後も全くすれ違ってしまう。

例えば、可動率である。可動率を算出するには、良品数または必要数やサイクルタイムや可動時間が必要となる。これらの基本的な要素指数の扱いも間違ってしまう。

日本語が通じないのは今まで成長してきた環境が異なる要素がが大きい。社会人になりトヨタ生産方式を触れずに成長し、あるときトヨタ生産方式の考えを教えても全く心に伝わらない。言葉では何となく言っていることはわかるが、内容の本質は理解されない。ましてやその周りがトヨタ生産方式に触れたことが無い人ばかりでは全く理解されない。そんな集団にどうすればよいのか。

基本的なマインドの教育から必要であり大変な長い道のりである。

先に上げた、良品数または必要数であるが、トヨタ生産方式を理解していないと生産性の指標で生産数を使いがちである。トヨタ生産方式はでは良品数である。生産数とは大きな意味の違いがある。

サイクルタイムであるが、トヨタ生産方式を理解していないと実績の平均値を使うことがある。平均値はあるベストの日の値、またはあるベストの時間の値など。まったくトヨタ生産方式のサイクルタイムとは異なる。

そしてサイクルタイムとは基準である。その基準がトヨタ生産方式を理解していないとない。

こんな一つ一つが理解されず、「日本語が通じない。」となってしまう。

中小企業の生産性指標の例

ある中小企業の製造業の生産性指標の例を書きます。

そこの企業の生産性の指標は、アワーレートである。算出式は、

付加価値額÷勤務時間=アワーレート である。

・付加価値額は、総売上-総仕入費=付加価値額

・勤務時間は、従業員のΣタイムカードによる勤務時間 である。

これにより従業員が1時間で稼いでいる金額が出されている。もし、全従業員のΣ給与÷勤務時間より下回っていれば人件費だけで赤字となる。

しかしこの指標では問題点が分からない。

付加価値額が低いのか、それとも勤務時間が長いのか、どちらが問題かわからない。または、どちらも問題であるかも。まったく狙いどころが分からない。

そんな中で、「上司から生産性を上げる改善をすること。課題を顕在化し優先度を決めて進める事。」と言われ、

「課題は生産性の指標をアワーレートにしていることだ。生産性の指標を可動率にすべきだ。」と提言すると、

「指標で生産性が上がるのか。生産性を上げる活動をしてください。」

と、とにかくもぐらたたき的に気が付いた改善をせよとのことで、全く理解されない。

前回書いたように、重点指向ができない。何が問題か把握できず、とにかく改善をせよ。と

改善をした後、その成果を監視・管理もしないし、するつもりもない。

修正不可能だ!

中小企業と大企業との差は重点化である

中小企業と大企業はなぜ差が付くのか考えてみた。

中小企業でも大企業でも課題(問題)は大小とても沢山ある。

しかし大企業と中小企業の大きな違いは、中小企業は重点化ができない/しない/弱い。

中小企業は目の前の問題をつぶすことで精いっぱい。重点志向化せずモグラたたきの様に取り合ず目の前の問題をつぶしていくので精一杯なので、さらに重点志向しなくなる。

重点化ができない/しない/弱いのでデータの分析も弱く、また、集めるべきデーターも無く、集めたデータも誤った内容となっている。

これでは大企業との差はどんどん差が付くが、すべての中小企業がそうではない。うまく重点志向ができ大きく成長した中小企業もある。

タイ人の忖度

忖度はどこの国の人でもしているはずであるが、その中でもタイ人は忖度の度が大きいというか深いというか私、日本人からしても配慮しすぎではないかと思う。

タイ人は特に目上の人に対して忖度をしている。それは尊敬の表れだと思うが、目上の人に対しての恐れもあると思う。

日本人である上司が機嫌を損ねないように。または怒ることのないように忖度している。

その忖度が日本人からすると間違っている場合がある。

こんなことがあった。

品質保証を担当しているタイ人の責任者Aがいた。その上の日本人BはAに対し毎日

「問題は無いか。」と尋ねていた。

Aは「問題ありません。」と答えていた。

しかし実際は納品した製品が不良で問題があった。また客先から対策書の報告書も求められていたが提出をしていない状態であった。

さらに、顧客からサプライヤー評価をされて悪い評価を受けていた。

Aは全て自分一人で握りつぶしていた。

Aとしてはこのようなことを日本人の上司Bが知れば、機嫌を損ねてしまう。さらに怒ってしまうと思い、伝えない。忖度している。

日本人は、“悪い情報ほど早く知らせる事”と教育しているが、タイ人Aはまずは上司の機嫌を忖度していた。

これは常識のズレである。常識のズレほど厄介なものはない。

常識がずれていると片方α当たり前でやっていることが、もう片方βとんでもないことであり、またもう片方βも片方αからするととんでもないことをしている。

お互い相手からしたらとんでもないことをしているが、お互い当たり前だと思っているので報告もしない。

するとある時それが発覚して取り返しのできない状態までになっている。

それが忖度に表れている。忖度だから気づきにくい。 そのズレを解消するにはコミュニケーションが重要である。それは勤務中だけではな

調達(購買)とは

調達の活動がどうやらふらついているようだ。

調達の基本を教える人がいなくなり、他部署から調達の本筋を知らない人が来て荒らして、さらに新人が入り調達の心得がないままベテランになり調達の目指すところが分からなくなっているようだ。

やはり調達のベテランが「調達とは」を伝導していくべきでは。

私は先輩から調達マンがいなくてもやっていけるのが目指す調達の姿だと教えられたことがある。

よくQCDを確保した物を調達するのが調達の使命だと聞くが、

Qについては仕様を設計が決め、その使用に対して守られているかどうかを検査が確認にしておりサプライヤーがちゃんと品質を守れば調達は出る幕無し。

Dについては納期は生産管理、工務が決め伝票を発行しその通りにサプライヤーがちゃんと納品すれば調達は出る幕無し。

Cについては、実はここだけは調達が主体性をもって活躍する場である。コストが下がれば下がるほど会社はもうかる。逆にサプライヤーからすれば売値を上げたい。サプライヤーと意思と調達の意思が衝突する場である。

つまりサプライヤーがQとDを守って物を造って供給すれば残りはCだけである。

調達マンに労務費が発生するがその労務費がCに値するか?Cの成果が無ければ調達マンは不要では。したがって、調達マンはいつもCの成果を確認すべきである。

例えばリピートの量産品がリピート価格から下がって数量と掛け合わせるといくらの効果額になったか。

または、新規品が出てきてベースの類似品に対していくら下がり数量(企画台数)と掛け合わせるといくらの効果額になるか。

または、サプライヤーが値上げしてきた。値上げ申請額に対していくらで押さえたか。

などで調達マンの労務費に対する評価ができる。

また先輩から教えてもらったことでは、サプライヤーからしたら相談できるのは調達だけであるから調達マンは必ずサプライヤーの見方になること。

品質問題なので社内のいたる部署からサプライヤーが責められることがあるが、そういったときサプライヤーが相談できるのは調達だけである。そんなときの他の部署と同じようにサプライヤーを責めてサプライヤーはよりどころがなくなりってしまい去ってしまうしかなくなる。そうならないように調達だけはサプライヤーの見方になるように。

またこんなことも良く言われました。

「アンテナは高く腰は低くする。」

「軸足はブレるな。」

調達という部署は社内から色々いわれ振り回されがちだが、やはり信念をもって軸を曲げない事だと思う。

今のままだとさらに調達がふらふらと彷徨い信念のない集団になりそうである。

トヨタ生産方式:可動率と設備総合稼働率の違い

設備総合効率と可動率(べきどうりつ)の違いについて以前書きましたが、

今回もう少し違う視点で違いを書きます。

先にも書いたように、可動率は

可動率=可動時間÷実稼働時間

で算出されます。可動時間はΣ(サイクルタイムx良品数)で、まず可動時間を出してから実稼働時間で割る考えです。まずは、可動時間の分子から。

つまり良品数を製作するのにロスがゼロのあるべき姿の時間を出してから、実際に稼働した時間で割る。

設備総合効率は

設備総合効率= 時間稼働率 × 性能稼働率 ×良品率

で算出されます。

時間稼働率ARは、段取り停止や、故障停止やスタートUPのロスを示し、実際に設備が稼働した時間に段取り停止や、故障停止やスタートUPのロスで停止した時間を加えた総時間で割って算出

 時間稼働率=設備稼働時間÷(設備稼働時間+停止時間)

性能稼働率PRは、設定したサイクルタイムに対し作業時間のスピードのばらつき、遅れを示し、設定したサイクルタイムに対しスピードがばらついた時間が含んだ時間稼働率で使った設備稼働時間で割って算出

 性能稼働率=(サイクルタイム×生産数)÷設備稼働時間

良品稼働率QRは、良品の数を生産数で割った良品の率を表します。

 良品稼働率=良品数÷生産数

つまり設備総合効率は

 設備総合効率=(サイクルタイム×良品数)÷(設備稼働時間+停止時間)

となる。これはつまり先に実際に稼働した総稼働時間(設備稼働時間+停止時間)の分母を出してから、分子を出す。まずは実際にかかった時間。

つまり、可動率はたとえ定時割れになっても可動時間を先に出して可動時間を出す。

逆に設備総合効率は実際に総稼働した時間を出してから率を出す。

可動率は今日働くべきの時間を先に明示し、設備総合効率は1日が終わってから発生する。

考え方が全く違う。

トヨタ生産方式の最も悪いムダは「造りすぎ」である。先に良品数(必要数)から可動時間を出すのはその考え方に沿っている。

原価の種類

前回原価管理の活動について書きましたが、今回は原価の種類について書きます。

原価には

実績原価(実際原価)

見積原価

企画原価

目標原価

標準原価 がある。

それぞれについて説明しよう。

実績原価(実際原価)は実際にかかった原価である。その期間はそれぞれの設定による。

見積原価は製品を製作するのに予想した原価である。客先へ見積り価格を提示するときなどに使われる原価である。

したがって、実績原価(実際原価)と見積原価は扱いが全く異なってくる。

企画原価は見積原価と似ており、事業を企画する際に検討した予想の原価である。

目標原価は、プロジェクトに対して目標にした原価である。

標準原価は、予算作成などに活用する原価である。これは実績原価(実際原価)を元に設定されることが多い。

このように原価と言っても色々あり、誤って使うと大けがをする。

今努めている会社の原価は見積原価しか把握しておらず、実績原価を把握していないので製品ごとに見積原価以下で製作できているか分からない状態なので反省もできない/しない状態である。

したがって改善改善といっても何を目標に改善すれば良いのかわからないのでモチベーションも上がらない。

お好み焼き屋で何故か怒られた。

昨夕晩、良く通る道沿いにお好み焼き屋があり以前から気になっていたので入ってみた。

西尾市のお好み焼き「金ちゃん」である。

入ると、カウンターに常連ぽい先客2名が入っていた。

一瞬違和感を感じた。「見たことのないやつだなぁ。」という雰囲気だった。

私は1名であることを店長に伝えると、カウンターの端の方へ案内されたので、一番端に座った。

そして750円の豚玉のお好み焼きを早速注文した。

しばらくすると家族連れの一組が入ってきた。またこちらも常連ぽかった。

お好み焼きが出来上がり食べた。味はまぁまぁ。

完食して満足したので会計しようとして「ごちそんさん、750円で良いですか。」というと、

「おーい。1番さん、おあいそさん。」と店長がおかみさんに伝えてくれて、おかみさんが私のところへ来てくれた。

私は750円を支払い「レーシーとか何か・・・」と言うと、直座に店長が
「うちはレシートは出しとらん!」と強い口調で言われた。

えっ、怒られた?「・・・出しとらん!」と。「・・・出してません」とかではなく「・・・出しとらん!。」と思ったが、直ぐに「じゃ、いいです。」と言って店を出ました。

何故か怒られた。帰りの車中で、マナーが悪かったのかなー。何が悪かったのかなー。となんで怒られたのかと考えたがわからない。

せっかく満足して食べ終わったのに、とても後味悪い気持ちになってしまった。

もう二度と行かない。

原価は生き物である

原価は生き物である。

トヨタ自動車で原価管理の講習会を受けた時のことである。その時の講師がトヨタ自動車の原価管理の人であった。

その方いわく「原価は生き物である。したがっていつも手綱で引っ張っていないと、直ぐに原価が上がってしまう。常に管理してぎゅうぎゅう絞っていないと上がってしまう。」

と言っていた。その方はトヨタ生産方式のように原価管理もトヨタ式を定着させたいと申していました。

原価管理は原価改善と原価企画の二つから構成されている。

原価改善とは現状の原価を低減させる活動である。

原価企画はこれからの製品の原価を設定する活動である。

私も原価管理を経験していた。

原価管理では生産の改善やVAにより原価を低減するネタ出しをして、それを実施する計画を策定しフォローしていた。

原価企画では、新製品の新規部品の見積りを取り新製品の原価を策定し、販売の価格に対し原価が今どうなのかを確認し目標原価に達するように活動した。

見積り先を見直したり、工程を見直したり、また見積りが類似品と比較して適正かどうかなど。

そして原価企画を節目ごとに実施して開発から量産化へのフェーズに移ることができる管理項目となっていた。

交通事故した時、その場から逃げたい

自動車事故で時々、ひき逃げをしたとニュースで出ることがある。

そのニュースを見るたびに、「何で逃げるのか。直ぐに警察に報告すればよいのに。それとも警察を呼べない別の理由があるのか?」と思ってしまう。自分なら逃げないと。

しかし、一昨年妻と軽自動車に同乗し妻が運転していた時、家の近くのスーパーの駐車場から出る時に、駐車場のアーケードの柱に当ててしまって車のミラーを破損してしまった。アーケードの柱は少し傷がついた程度だった。

妻は非常にショックを受けて、そのまま直ぐに家に帰ってしまった。私も止めもせず同乗し家に着いた。

とても嫌なことを経験したので、その現場から直ちに立ち去りたかった。今起きた現実から逃避したかったのだと思う。

しかし、家に着き落ち着いて考えると、たとえアーケード側の傷が小さくてもこれはひき逃げになるのではと思い、妻に話し、直ぐにそのスーパーに戻りスーパーの店員(たぶん店長)に申し出した。

スーパーの店員がその柱の傷を確認し、「これぐらい問題ないですよ。」と言ってくれてとても安堵した。

事故をしたなど嫌なことを経験すると、それを認識したくなく逃避したくなる。これが良くあるパニックになってその場から離れてしまいひき逃げとなってしまうのだと理解した。