アピールポイント

アピールを見つけた

中小企業の中からTPSを導入する中小企業診断士

コンサルタントは外からあーすれば良いこーすれば良い。または何々が悪いとか上から目線で言ってくる。

またトヨタも仕入先に対し同様に言うが、トヨタと直接取引している仕入先は人財もしっかり確保され体制もできているからトヨタの言うことは理解できるし対応もできる。

しかし、その下の仕入先やトヨタと付き合いのない中小企業は、受け皿もなく対応できない。理解も十分にできない。トヨタ用語が通じない。意味が理解できない。たとえ分かったとしてもそれを実行できる人財がいない。体制ができていない。

トヨタ生産方式の何が良いのか理解できないし、世間が良いと言っているので導入しようとしても推進する人がいない。

ダメダメである。

中小企業にトヨタ生産方式を導入するには中から導入しないとものにならない。

その中小企業のレベルに合った内容で導入しないと、見かけだけの導入になり継続できず、自分たちのノウハウとして残らない。導入しようとしただけで時間・工数の無駄である。さらに、導入に失敗したとなりトラウマとなりトヨタ生産方式を否定し今後の成長が無くなってしまう。

最悪である。

私のアピールポイントは、中小企業の中からそのレベルにあったトヨタ生産方式を導入してきたことだ。

2社の中小企業に入社しトヨタ生産方式を導入した。2社とも生産場所より在庫保管場所のスペースが多く付加価値を生んでいないもったいない工場の使い方をしていた。

その点を訴え、工程内の在庫低減に取り組んだ。

良品3原則

アイシン・エィ・ダブリュ株式会社にいたときトップから良品3原則とい教えをいただきました。それは

1)不良品を流さない

2)不良品を入れない

3)不良品を作らない

当たり前のことですが、それがとても重要なことです。

まずは、 「不良品を流さない 」ですが、不良品を流さないためには不良品として判別することができなけれればできません。

不良品といっても製品によって色々な不良の現象がありそれれらを全て判別するのことはとても難しいので、実際は不良として発生しうる現象をとらえて不良を見つけることをしてまいます。

次に「不良品を入れない」ですが、これは仕入先からの購入や、または社内の前工程から自工程へ不良品を入れないことであります。

不良品を入れることを認めてしまうと、その不良品によって自工程で作ったものが不良になってしまい、それを見つけることがとても大変な面倒な工程になっていまいます。

不良品を入れないためには受け入れで不良品を見つけることは大変な手間であるので、前工程の仕入先で不良品を流さないことに努めたほうが現実的である。そのために仕入先へ指導をすることが重要である。

次に「不良品を作らない」これは自工程で不良品を作らない活動は当りまえで実施しているが、現実は色々な工程で工程内不良が発生している。しかし工程内不良をゼロにするのはなかなか難しい。不良を無くすために各現場では大変な努力をしている。

この「良品3原則」ができれば、不良が出ない完璧な工程ができる。それに近づける様に努力が必要である。

TPSかんばんのルール

5、かんばんのルール

・仕掛けかんばんのルール
①外れたかんばん分だけ、外れた順に物を造る
②かんばんと物は必ず一緒に流す
③かんばんのない時は絶対に造らない

・引き取りかんばんのルール
①部品箱の最初の一つに手をかけたら(または決められた量になった時)かんばんを外す
②外れたかんばんで前工程へ取りに行く
③取に行った先のストアーで工程内かんばんと差替える
④かんばんのない時は絶対に運ばない

上記のルールを守らないとどのような障害が生じる
→①かんばんがフレる(量がバラツク)
→②欠品が生じる
→ ③かんばん枚数の増加
→ ④在庫の増加(造りすぎが生ずる)
→ ⑤改善のニーズがなくなる
→ ⑥大ロット生産になる
→ ⑦優先順位が混乱する

ムダ ムラ ムリ の発生

・かんばん運用の注意事項
①かんばん一枚当たりのロットを出来るだけ小さくすること
②かんばん発行枚数は必要以上多くしないこと
③かんばんは出来るだけこまめに出し、こまめに回収すること
④かんばんのついているものは100%良品であること

6、かんばん回転枚数の設定
・仕掛けかんばんの回転枚数

1)かんばんのリードタイムとは、かんばんが外れてから工程に仕掛けられて完成品置場に補充されるまでの時間
2)安全分とは、納入先の引取りのバラツキや生産の異常時の対応に持つ在庫をいう
<例1>工程内かんばん回転枚数の算出
条件・1直生産(外れたかんばんの単位と順序で生産)
  ・日当り必要数 A:400台/日
          B:320台/日
  ・引き取り先  1カ所
  ・引き取り回数 8回/日(昼4回、夜4回)
  ・かんばんのリードタイム 0.7日
  ・安全分は日当り数の2割
回転枚数

TPSかんばんの用途

①工程内かんばん
・工程内の仕掛けに使用
・ストアのかんばんが外れたら、先頭の工程に仕掛け情報として伝達
・段取りの実力がないラインでは、かんばんをロット形成して仕掛ける場合もある

②信号かんばん

・プレス・ダイキャスト・樹脂成型などのように1つのラインで多種類の品物を加工しており、段替えに若干時間がかかる工程、すなわちロット生産している工程の仕掛けに用いる
・ロットサイズとは信号かんばんが外れた時に1回仕掛ける量をいう
・基準数とは信号かんばんが外れてからストアに物が入るまでに、後工程が引き取り量で決まる

◎臨時かんばん
・通常時の生産分より多く生産が必要な時に使用し、生産及び運搬の指示をする
・必要がなくなったら回収すること

4、かんばんサイクルの見方
・工場間・会社間などの遠隔地の運搬は定時不定量運搬されています。このような時は納入先で外れたかんばんをその場で納入することは困難なので次回以降のいつ納入できるか取決めが必要になり、その取決めがかんばんサイクルです
・かんばんサイクルの見方

TPSかんばんの説明

1、かんばんの役割

①生産・運搬の指示情報

「何を」・「いつ」・「どれだけ」生産、運搬するかを情報伝達するもの

②目で見る管理の道具

1)造り過ぎのムダを抑える
・かんばんの付いていない物はないか
・かんばん情報で仕掛けをしているか
・かんばんの付いていない物は引き取らない
・動かない在庫はないか

→かんばんのルールが守られていいるか

2)工程の遅れ・進みを検知
・外れたかんばんの量が見えるようにする
・遅れたら小刻みな応援ができるようにする

③改善の道具
・かんばんを1枚減らしてみてトラブルが発生しないか確認する
・トラブルが発生したら原因を追究する
・トラブル原因の改善をする

TPS原単位表

原単位とはある製品の1単位を生産する為に必要な、材料、工数、用役量などの物量について設定されている標準の量である。

原単位は、造り・物流などその使用目的により各種の項目を選択し、その仕掛け単位・運搬単位を合わせて、端数を無くし、積替えのムダを排除し、改善に結びつけに使用する。

1、造りの原単位表の例(1/3)

①品番・・・そのラインに流れている全品番を記入

②収容数・・・品番毎の完成品の収容数を記入

③荷姿・・・完成品通箱がどのようなものか型式等を記入

④必要数・・・品番毎の日当り必要数を記入

⑤タクトタイム・・・定時を必要数で割った値を記入(休憩時間は除く)

⑥ネックマシン・・・ネックマシンの設備機番と秒数を記入

1、造りの原単位表の例(2/3)

⑦正味工数・・・インライン作業者の1サイクル(手作業+歩行)+人数分の合計を記入

⑧正味人工・・・正味工数÷タクトタイムを記入

⑨必要工数・・・正味工数+付帯工数を記入

⑩必要人工・・・必要工数÷タクトタイムを記入

⑪ロットサイズ・・・1回の仕掛け量を記入

⑫段取り回数・・・日当りの段取り回数を記入

⑬段取り時間・・・1回当りの段取り時間を記入

⑭刃具交換工数・・・1個当りの刃具交換時間を記入

⑮マン・マシン比・・・ΣC・T÷ネックマシンのMCTを記入

1、造りの原単位表の例(3/3)

①品番・・・そのラインに流れている全品番を記入

③背番号・・・部品につけた番号を記入

④前工程所番地・・・前工程の所番地を記入

⑤供給ルート・・・決められたルートを記入

⑥供給・直・・・直数を記入

⑦供給回数・・・日当りの供給回数を記入

⑪運搬具・・・エレカ・リフト等を記入

⑫運搬可能箱数・・・1回に運搬できる箱数を記入

⑬箱数(日)・・・その日で運ぶ箱数

⑭作業時間・・・1回当りの積み込み・投入する時間を記入

⑰工数合計・・・作業時間+付帯時間+走行時間 を合計した値を記入

TPS段取り時間短縮の活用

トヨタ生産方式(TPS)の段取り時間短縮の活用を書きます。

段取り改善が進んだら、段取り回数を増加させる

→ロットサイズ縮小

→平準化生産

→在庫低減

→ジャストインタイム

段取り時間短縮は工数低減するのではなく段取り回数を増加し、小ロット化を進めて変化に強いラインにすること

TPS段取り時間短縮のステップ4/4

引き続き、トヨタ生産方式(TPS)の段取り時間短縮のステップ別にか書きます。

ステップ4・・・外段取り時間の短縮

①4S(整理・整頓・清潔・清掃)の徹底

探すというムダな動作が発生するので、4Sを徹底しなければいけない

②運搬の工夫

よく使う物を近くに置いておく

ステップ5・・・段取り作業の標準化(要領書の作成)

①作業手順

作業の順番を要素作業単位で記入

②作業の急所を明示

作業の正否・安全・やり易くのポイントを記入

③物の置き場表示

置き場の表示は見やすく・置き易いようにする

段取り時間の目標ステップ

ステップ1・・・シングル段取り化(10分未満)

ステップ2・・・ワンタッチ段取り・ワンショット段取り化
(タクトタイム内)  (機械が1回打つ間)

ステップ3・・・無段取り化