Hazukiルーペ

ブランディング

Hazukiルーペのブランディングについて書きます。

最近テレビCMで大々的に流れているHazakiルーペのCMは製作費含め100億円かけていると噂を聞きました。


一流芸能人の渡辺謙、菊川怜、舘ひろし、小泉孝太郎、武井咲をキャストとして活用している。CMもゴールデンタイムに多く流れており世間の認知度も高くなっていると思います。

ルーペと言っているが、実際は老眼鏡である。しかしながら老眼鏡となるとそれをつけるのは少し抵抗感があり、デザインも若者風にしルーペとすれば抵抗感が少なくなる。

ブランディングとしては成果は出ていると思います。

ハズキルーペの松村謙三会長が広告代理店から出てきた案を却下し、結局自分で作ったととのことです。これは珍しいケースです。

Hazukiルーペは約1万円の値段だが、すでにバッタもんが出始めて3千円ぐらいで市場にでている。作る技術としては難しくなく原価は安くできる。

近眼用のものも出てくれれば私は買う。

近眼用のレンズは度数と乱視が組み合わさっており、左右の度が異なる場合が多く、それに合ったレンズを店が保管している。老眼鏡の場合はレンズの種類は少ない。

しかしHazukiルーペは本体とレンズが一体化しており、またレンズも右と左が一体化しており全ての在庫を持つのが困難であるので、近眼用のレンズの販売はハードルが高いが、Hazukiルーペの工法ならば、軽く壊れにくく安いので、あれば売れると思う。

ブランディングによるメリットは単に消費者への認知だけではなく以下がある。

  1)価格競争からの脱却
  2)人材獲得および確保
  3)調達力向上(信頼度向上)
  4)社員のモチベーションアップ・社員定着率
  5)脱・下請け

トヨタ生産方式:異常管理2

サイクルタイムと可動率について述べてきたがこれこそが

異常管理

である。bestな状態を標準な作業としてそれから外れたものは全て異常である。つまりbestな状態を標準としてルール化する。

Bestな状態を維持するには作業順番、位置、向き、個数などありとあらゆることを標準として決める必要がある。そこから一つでも少しでも外れたら異常である。しかしながらbestな状態を常に維持するのは困難などころか、bestな状態を維持できるのが稀であるので、異常だらけになる。

その異常を見える化し、問題の大きさを顕在化して現状のレベルを可働率などで認識し、対策をしていくのがトヨタ生産方式である。

トヨタ生産方式の2本柱である、ジャストインタイムと自働化はこの異常管理がベースにある。

トヨタ生産方式:設備総合効率

設備総合効率と可動率(べきどうりつ)

もう少しつっこんで説明します。

公益社団法人日本プラントメンテナンス協会によって開発・提唱された、TPMで使われる設備総合効率(OEE)とくらべる。

設備総合効率(OEE)は生産効率を時間稼働率(Availability)、性能稼働率(Performance)、良品率(Quality)という3つ率を掛け合わせた結果のものです。

設備総合効率= 時間稼働率 × 性能稼働率 ×良品率

時間稼働率ARは、段取り停止や、故障停止やスタートUPのロスを示します。

性能稼働率PRは、設定したサイクルタイムに対し作業時間のスピードのばらつき、遅れを示します。

良品稼働率QRは、良品の数を生産数で割った良品の率を表します。

OEEは時間のロス×スピードのロス×不良のロスが入ってますのでサイクルタイムの定義以外は可働率と同じです。

PRのサイクルタイムを生産実績に平均値にしてしまうと100%を超えることもなり、ロスがあるのかないのわからなくなります。

TPS(トヨタ生産方式)的に、最も早い作業時間をサイクルタイムにすれば100%を達成できるが超えることはなくロスの率が明確になります。

トヨタ生産方式:稼働率と可動率

稼働率とトヨタ生産方式の可動率(べきどうりつ)

について説明します。稼働率も可動率も生産の効率を表す指標です。

まず稼働率ですが、

「定時の稼働時間に対して、必要生産量を造ったのに費やした時間の割合」のことを指します。需要からくる負荷の割合を表すと言ってもよいでしょう。

例えば、定時でフル操業した時に最大100台を造れる生産ラインがあると仮定します。

この時、もし受注が60台しかなかった場合は、100台造れるのに60台しか造る必要がないので、稼働率は、60台/100台で、60%となります。

一方で、もし受注が120台あったとすると、生産必要量は、定時フル操業の能力の100台を超えていますので、残業や休出操業等の対応をしなければいけません。

従って、稼働率は、120台/100台で、120%になります。

つまり100%を超えることがあります。効率を表す指標ですが、ムダがわからないです。

しかし可動率は、

サイクルタイムより可動時間を算出し、実際に動かした実稼働時間を割った割合である。

可動時間=サイクルタイム×良品数

可動率=可動時間÷実稼働時間

この可動率だと100%を超えることはなく、100%との差がロスになり異常があったと認識し改善するポイントになります。

なお、実稼働時間には、不良を作った時間、故障で止まった時間、スタートアップ時間および作業スピードの遅れが含まれています。