トヨタ生産方式:異常管理

トヨタ生産方式は異常管理

とも言われている。

これは異常な状態を常に顕在化させ、直ちに正常に戻すことであるが、これが奥が深い。
まず、異常な状態を認識するために正常な状態を定義する必要があり、正常な状態から外れたら異常と位置付けられる。

では正常な状態として定義させるために決める項目の例として

1)各工程の在庫(標準手持ち)のMINとMAXを決める

2)各工程のサイクルタイムを決める

3)置き場を決める

4)各メーターのMINとMAXを決める

などがあるますが、今回は1)各工程の在庫のMINとMAXを決める を説明します。


製品出荷場と仕入先から調達する資材置き場には在庫があるのは誰でも認識しているが、各工程においてもその工程の完成品および工程に投入する材料・素材のが存在し、ストアと呼ばれるところに置くが、そこにMIN在庫とMAX在庫を決め、MAX在庫以上は置けれないようにする。つまりその工程は異常となり止まる。またMIN在庫を下回ったら異常となり応援が必要となり異常処置が施される。

MAX在庫以上を置けれないようにするには、ストアはMAX在庫の数だけのスペース(高さ・幅・長さ)にする。MIN在庫、MAX在庫ともそこから外れたら、異常となり異常を知らせる仕組みが必要となる。簡単なのがアンドンである。

標準手持ちは在庫とするのは少し違和感があるが、各工程内の場合は例えば1工程目と2工程目の間のどうしても仕掛として持つ在庫数を標準手持ちと言う。

この各工程の在庫のMINとMAXを決めるだけでも各工程でMAX在庫を決めるのでとても大変である。特に生産量が変動し在庫の基準が変わる場合は都度変更が必要である。

在庫のMINとMAXの決め方と顕在化については工程ごとに異なるので別途記述します。

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トヨタ生産方式について

今回はトヨタ生産方式

について書きます。

トヨタ生産方式は、在庫低減とかカンバン方式とか手法や道具が有名になっているが、目指すのはムダの徹底排除による原価低減である。

手法や道具が有名になっており、トヨタ生産方式の目指すところが勘違いされている感がある。

在庫低減は問題を顕在化するための手法であり、カンバンは遅れ進みを管理するための道具である。

またトヨタ生産方式の活動を通して人材育成を実施している。世間にはトヨタ生産方式を解説する書籍が多く出ているが、書籍だけではとてもトヨタ生産方式を習得することはできない。またセミナーも多数あるが実践しなければ習得はできない。なお実践する前に事前知識を得るには良いが、書籍だけではトヨタ生産方式を理解するのは困難である。

実践を通して、教えられるのではなく自ら考えて答えを出すのがトヨタ生産方式である。トヨタ生産方式を学ぶ会では「自主研究会」略して”自主研”という場を設けて皆でトヨタ生産方式を自ら考えさせて学ぶ会があり、そこで人材育成をしているのがトヨタ生産方式である。

とても、書籍やセミナーだけでは習得できない内容である。

まとめ

〇トヨタ生産方式の狙いはムダの徹底排除による原価低減

〇トヨタ生産方式の導入による人材育成