調達の仕入先に対する政策「選択と集中」
優良な仕入先を選択し、その仕入先へ発注を集中させる政策であるが、言葉では簡単に感じるがとても難しい。
まず、選択である。優良な仕入先の判断が難しい。
優良とは何をもって優良とするか。コストか品質か納期遵守かまたはサポートか。
コストが良くても品質が悪ければだめであり。また納期も遵守しなければだめである。
またコストは昨年は最も安かったが、今はどうか。更にコストは見積りと価格交渉後の妥結価格と異なる場合があるので、一概に相見積で評価できない。
品質も、全く同じものを同じ条件(数量・物流・発注の仕方など)で調達することは困難であり、同じ条件で品質を比較することは難しい。
納期やサポートについても同じである。
妥協して、評価基準を調達側が設定しその基準に照らして評価するしかない。
また集中であるが、現在分散してしまっている発注を優良な一つの仕入先へ集中させるのは工程変更手続きがある場合は大変な工数がかかり進めれない。
また、現行仕入先から変えようとすると、移管費用など発生しコスト的に不利ないなる場合がある。
発注を一つの仕入先に集中させると、その仕入先が本当にベストなのか他の仕入先と比較ができなくなる。
もっとも優良な仕入先に発注できれば、最も安い内容で購入できるので最も競争力のある調達となる。
理想はあるが、なかなかできない「選択と集中」である。
選択後、最も競争力のあるサプライヤーに育て上げるのが良い。
なお人も同じである。