中部地区中小製造業におけるB2Bネット取引の現状と課題 その10
(5)コンピューター受発注システムのメリットについて
コンピューター受発注システムのメリットについてと聞いたところ、大いにあると答えた企業は一般企業の71.4%、M/P参加企業で65.2%であった。

一方、あまりない、全くないと答えた企業は一般企業の28.6%、M/P参加企業で34.8%であった。これらの理由をきいたところ、
- 大いにメリットありでは
1)情報の迅速化、
2)作業の効率アップ、
伝票発行等の定型業務から開放された、入力データの2次加工が楽になった、
注文書・納品書等が従来起きていた郵送等による種々のトラブルから開放された、受注先まで図面やCADデータを取りに行かなくても良くなった、打合せに出向く時間が減った等の意見が書かれていた。
又、受注件数が膨大で、コンピューターシステムは絶対必要と答えた企業もあった。
- あまりない、全くないでは
受注先のシステムで使い勝手が悪い、受注先ではメリットがあっても下請側にはあまりないといった意見が書かれており、発注側がそれぞれ専用のシステムを下請におしつけているための不満の声が書かれていた。
(6)コンピューターによるオンライン受注は何社と取引がありますか
この質問に対し、図4.2.6.1に示すように、一般企業では70%、このうち33%が1社、37%が2社以上と答えている。一方、M/P参加企業では57%、この内34%が1社、23%が2社以上と取引していると答えている。まだM/Pでの受注実績は少ないことを示している。これを業種別でみると、図4.2.6.2に示すように、その他の業種を除くと、輸送用機械・部品製造業、電気機械、一般機械が多い。この内、一般企業で輸送用機械が多いのは、この地方の特徴である自動車産業の下請企業が多いためと考えられる。

