労基署の臨検対応 その15

書類送検事例の検証1

「4店舗(飲食業)で従業員に違法な残業をさせ、残業代の一部が未払いであったと
 して、大阪労働局が労基法違反の疑いで、法人としての同社、事業推進部長、
 店長4名を書類送検」

具体的内容

① 36協定で定めた月40時間の上限を超えて時間外労働をさせていた(49時間超)

② 最長で111時間の時間外労働をさせていた(過労死ライン)

③ そもそも36協定の労働者代表の選出方法が適切ではなく、36協定が有効とは
  認められなかった

④ 2店舗において3名に割増賃金の一部(約30万円)を支払っていなかった
書類送検事例の検証2

背景

●同社は過去にも複数の店舗で長時間労働や未払い残業などの指導を受け、労働局は労務管理
   の改善を求めていた。

●u指導を受けて会社は、全社上げて「時短勤務」「7連休の取得」「労使間の意思疎通」を
    打ち出し、社長名でも労務環境の整備を発信した uしかし、改善が見られなかったことから、
 強制捜査。その過程である店舗の店長の残業記録

    改ざんを発見(実際は1ヶ月60時間を超えていたにもかかわらず、月30時間として申請)

  →レジの記録、従業員のICカード乗車券の記録、店舗の開錠時間等により発覚

●その他100時間超の時間外労働も明らかとなり、悪質と判断され会社と店長を書類送検した

書類送検事例の検証3

当事案の要点 u36協定の有効性が否定されたこと

 → 従業員代表が適切に選出されていない(会社が指名した者等)場合、
        36協定そのものが無効となる 

 → 36協定はないものとなり、1日8時間、週40時間超のすべての時間外労働が違法となる

●過去の指導について改善されなかったこと

 → 改善の取組、実施状況、結果など総合的に判断される。 u長時間労働の常態化と
   過重労働に対する意識の欠如

 → 「36協定超」は即違法、「100時間超」はアウトが意識されていなかった

●部長、店長らも書類送検された

 → 従業員といえども「使用者」

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