雇ってはいけない人の見分け方 その6

続きまして採用条件について書きます。

この採用条件についての大きなポイントは、二つに分けることができます。

まず一つ目は会社の経営理念に従うということです。

そして二つ目は絶対条件を持つということです。

まず一つ目の経営理念に従うこの重要性について書きます。

経営理念とは各社の経営者、いわゆる最高責任者の方の価値観が投影されている言葉であります。

その言葉の中にはその会社の中で評価される、いわゆる人事評価に繋がるような好き嫌いが、潜んで隠れているかと思います。

例えば全く同じ営業職の募集であったとしましょう。

Aという会社 B という会社、同じ営業職を募集するにしてもそこに求めるものはこの経営理念に従いギャップがあると思います。

例えばA社は非常に利益性の基準が高く、営業職の皆さんにはとにかくお実績を上げる。こういったことを価値高く指導していたとしましょう。

ところが B 社では、まずは実績を残し契約という結論を出す前に、お客様との関係性ヒアリングを十分に取り納得して満足してお買い物して頂きたい。ということを経営者の方が常日頃から指導で伝えているとしましょう。

このA社とB社では当然のことながら活躍しやすい人材の質が変わってきます。

とても人思いで結果よりもプロセスに力を発揮する人。こういう形であればA社の実績重視型ではなくてB社のお客様思いプロセスを重視する会社の方が評価され、そして生き生きと成長されていくことと思います。

ところが非常に個人の成績や自分自身の自己成長に価値観の高い方。その方がこういうB社に入ってしまうと、少し違和感を感じるかもしれません。

「営業なんだから結果重視だろう。」

という考え方が強ければ、なかなか B 社の社風には馴染むことができないものです。

今のこの例え話からでも全くこのA社とB社は異なった個性を持つ会社であり、その個性とは経営者の方の理念から発生してくることがあると思います。

雇ってはいけない人の見分け方 その5

雇ってはいけない人の見抜き方”の続きです。

最近多くの経営者によく言われることがあります。

何でそんなに最近の若い奴らを褒めて育てる。褒めて育てろ。そんなことをいちいち会社がやらなきゃいけないのか。

よく聞きます。よくそういうふうに尋ねられることがあります。先に述べたような若い方々の環境にあった場合、組織という新しい場所の中で、褒めて育てるというのは、極めて大事なことです。

家族の中で承認されず、家族の中で褒めてもらえず、自分の価値を見いだすことができなかった。

そういった人たちに対しては、新しい会社という会社の中で先輩や上司の人たちから

「良いよ。頑張れやればできるから。何かあればきちんとフォローするから。」

そういう言葉をかけてもらえることが大きな力となり、新しく生まれ変わるチャンスともなると思います。

面接の時に、万が一過去の核心に触れたとき、そういう自己承認ができていない側面を見出した。それでもその人の資質があるからと見込んで採用されるのであれば、前出したような“褒めて育てる”ということを意識していただきたい。

新しい環境の中で自己承認ができれば、きっとその人にとってその会社は自分自身の価値を初めて見出すことができた環境となり、会社に対する忠誠心は芽生えてくると思います。

その会社や組織に対して一、生懸命頑張りたいそんな気持ちにもなると思います。

まずは著しく自己承認ができていなければ、採用踏みとどまるのも一つの手です。

もしくは自己承認ができていなかったとしても、面接の中の話し、過去の核心の話しに触れたとき、この方には新しく踏み出す、褒めて伸ばして育ててあげてみてください。

きっと活躍される新しいエネルギーになるかと思います。

雇ってはいけない人の見分け方 その4

雇ってはいけない人の見抜き方”の続きです。

面接の時にはとにかく採用対象者になる方に、より多く語ってもらうこと。

この点においては面接官の方の質問をするスキルというものがとても問われます。

出来る限りその人の能力ではなく行動。ここが聞き出せるような多くの質問を投げかけて、その人に実際自分がどんな行動をし、その時どんな感情が動いたのか。

ここをしっかりと聞き込むべきである。

おそらくここまでの話が深堀できれば、話をする対象者の方も自分自身の事を語るのも面白くなり面接官の方とのコミュニケーションもとりやすくなると思います。

その時にその人の本質や、なかなか一辺倒の質問だけでは見出すことのできなかった資質みたいなものが見つかると思います。

出来る限り様々な角度から掘り下げた質問をする。

このチャンクダウンでもってその人の本音と本心を感じてみてください。

自己承認というキーワードについて、最後に少し補足をします。

この新入社員研修などを担当し、最近の若い方々と触れていていくつか感じることがあるのですが、この自己承認ということをテーマにするとやはり最近ではなかなか自分自身の価値を見いだせていない方が増えてきているような気がします。

中には生まれてからこれまで母親の手料理を全く一切食べたことがない、という方もいました。

中には生まれてからこのかた食べても、寝ても起きても、何をしてもいちいちいちいちダメダメと、母親から父親からそして両親だけではなく同居していた祖父母からも言われ続けたと言って泣いてくる子もおりました。

家族の中の環境というのは、とてもプライベートなことなのでなかなか踏み込んで話を聞くことはできないのですが、もし面接の中に自らがその一遍であるようなことを語りかけた時、その時にはぜひ温かい気持ちで聞き上げていただきたい。

もしかするとそういった環境の中で育った彼女彼ら達は、自分の自力ではその環境そのものを改善することはできなかったかもしれません。

いえ、できないと思います。

でもそうした自分の長く長く抱え込んでいた悲しみや苦しみを訴えることで、そこで一旦の気持ちの節目が付き、そしてそこまでのことを言わせてくれた会社、新しい居場所に対して期待を持ったり、その新しい場所の中で今度こそが自分を頑張って自分で承認できるように頑張ろう。そういう力が湧くのかもしれません。

雇ってはいけない人の見分け方 その3

雇ってはいけない人の見抜き方”の続きです。

これはよく言われる当たり前のことですが、入社してから何がしたいというような未来のことを尋ねる。これはもちろん情報を得るには有効であると思いますが実際には未来のことは建前になることが多いものです。

ところが過去体験してきたことこれは揺るぎのない事実であり、確信であります。まず未来のことを聞きに行く前に、過去のことについてしっかりと踏み込んで質問をすべきである。

幼少期にはどんな風に甘えてきたのか。どんなふうに大きくなるにつれ自立をしてきたのか。この時の感情のことを聞き出すというのがまず一つ目のポイントです。

具体的には唐突に幼少期のことを聞くということが抵抗があれば、ライフチャートなどを使う方法もある。

よくテレビなどの芸能人の過去を振り返る時に、パネルなどで見せられる、あの年齢別に、こう折れ線グラフで感情を描いたものです。

折れ線グラフがへこんだところは自分自身が充実をしていなかった。何か辛いことがあった時。

そして折れ線グラフが向上していけば、その時には充実感や幸福感を感じた時。こんなものを目の前でゲーム感覚で支えて頂きながらその時その時の出来事を聞きいただくと自然な会話が、自然な会話の中からその時の感情が拾える。

このライフチャートというのは、一つの提案事例ですので各社面接担当の方に沿った何かこういうツールができれば、それで良いです。

もちろん履歴書の中だけで、そうした情報が拾えるのであれば、それはそれで活用していただければと思います。

この過去の話の引き出しの時ですがぜひ面接官の方にはチャンクダウンということを気を付けで頂きたい。

チャンクダウンとは一つのテーマのことをより細かく、より深く聞き出していくというものです。

雇ってはいけない人の見分け方 その2

”雇ってはいけない人の見抜き方”の続きです。

4月には500名近い新入社員の方々、高校卒業の方、大学卒業の方、多くの新入生の方と接してきて、わずかな研修と言う時間内だけでもこうしたぐちや被害者意識が強い方を多く見かけることがありました。

その後その企業の情報を聞かせいただくと、入社して一週間や10日で退職をしてしまった。という最も悲しい事態が起きていたことを確認したことがあります。

ですからまずはこの自己承認ができている状態か否かを面接の時に正しく確認をすべきだと思います。

ではこの自己承認というものも少し詳しく書いてまいります。

この自己承認に自分が価値ある存在であると認識するのは、実は幼少期の体験が大きく影響をしています。

人は誰でも生まれた時には何も出来ずお母さんや周囲の家族から大事に育てられながら全てを依存するところから感情が芽生えていきます。

依存というのは当然誰かを頼るという感情ですので、この頼るという感覚が幼少期にたくさん保証されれば保証されるほど自己承認、自分は周りに頼って周りはその頼ったことに答えてくれた、私自身の甘えに答えてくれた。

その感情感覚が自分自身の心を強くしていきます。

およそ3歳ぐらいから幼稚園、小学生とこの甘え期の時にたくさん甘やかせてもらえた人はとてもこの自己承認感情が保証されていきます。

もちろん甘えたままではなく中学生高校生になると、今度は甘えという依存から自立に向けての反抗期を迎えます。

この中学校高校生の時代の反抗期、これも適切に味わっているかどうかというのは自立している心に大きく影響を与えます。

まずこの幼少期の甘え期、そして甘え期から自立期に変わっていく反抗期この時代の出来事をしっかりと面接で聞き込んでいただくことが重要になる。

雇ってはいけない人の見分け方 その1

今回は雇ってはいけない人の見抜き方をテーマで書いていきます。

まず初めに自己承認このキーワードをもとに書きます。

この内容は企業の業種や規模そして採用される年齢に関係なく、どの会社でも参考になる内容かと思います。

次に採用条件について書きます。採用条件に関しましては各社の個性が出るとても大きなテーマかと思います。

自分の会社の経営者の理念や価値観そのようなことを少しイメージしていただきながら読んでいただくと分かりやすい内容かと思います。

そして最後の部では試用期間の活用について書きます。

それまでに面接の時に気を付け頂きたいポイントを書きますが、その面接時に万が一見抜くことが出来なかったとしてもこの試用期間を活用することで最良ギャップを埋めていくことが可能となります。試用期間ぜひご活用いただきたいと思います。 では第一部の自己承認について書いていきます。

自己承認という言葉を一度も二度も聞いたことはあるかと思います。

自分のことを価値がある人間、自分で自分自身の事を大切な存在であると認識する力。この力を大人になってから健全な形で用いることはもしかしたらとても稀なのかもしれません。

ところがこの自己承認の具合を確認することは面接の時とても重要です。

この自己承認ができていない状態だと、どのような現象が起きるのか?

これはとても分かりやすく言えば被害者意識が強いという状態です。

したがって入社してから間もなく先輩や周囲の人間関係などについての愚痴が多くなり、悪い影響を及ぼしやすくなります。

またそれらの被害者意識が続けば、自分なんてこの会社にはいなくていい。どうせ自分なんて先輩たちからは可愛がってもらえない。

などの被害妄想も強くなり、早期退職という事態も招きいうことがあります。

労基署の臨検対応 その15

書類送検事例の検証1

「4店舗(飲食業)で従業員に違法な残業をさせ、残業代の一部が未払いであったと
 して、大阪労働局が労基法違反の疑いで、法人としての同社、事業推進部長、
 店長4名を書類送検」

具体的内容

① 36協定で定めた月40時間の上限を超えて時間外労働をさせていた(49時間超)

② 最長で111時間の時間外労働をさせていた(過労死ライン)

③ そもそも36協定の労働者代表の選出方法が適切ではなく、36協定が有効とは
  認められなかった

④ 2店舗において3名に割増賃金の一部(約30万円)を支払っていなかった
書類送検事例の検証2

背景

●同社は過去にも複数の店舗で長時間労働や未払い残業などの指導を受け、労働局は労務管理
   の改善を求めていた。

●u指導を受けて会社は、全社上げて「時短勤務」「7連休の取得」「労使間の意思疎通」を
    打ち出し、社長名でも労務環境の整備を発信した uしかし、改善が見られなかったことから、
 強制捜査。その過程である店舗の店長の残業記録

    改ざんを発見(実際は1ヶ月60時間を超えていたにもかかわらず、月30時間として申請)

  →レジの記録、従業員のICカード乗車券の記録、店舗の開錠時間等により発覚

●その他100時間超の時間外労働も明らかとなり、悪質と判断され会社と店長を書類送検した

書類送検事例の検証3

当事案の要点 u36協定の有効性が否定されたこと

 → 従業員代表が適切に選出されていない(会社が指名した者等)場合、
        36協定そのものが無効となる 

 → 36協定はないものとなり、1日8時間、週40時間超のすべての時間外労働が違法となる

●過去の指導について改善されなかったこと

 → 改善の取組、実施状況、結果など総合的に判断される。 u長時間労働の常態化と
   過重労働に対する意識の欠如

 → 「36協定超」は即違法、「100時間超」はアウトが意識されていなかった

●部長、店長らも書類送検された

 → 従業員といえども「使用者」

労基署の臨検対応 その14

どこの何を見るのか調べるのか②

●時間外手当・休日出勤手当・深夜勤務手当(割増賃金)

賃金不払い残業(未払い残業代はないか)

⇒以下の要素で判断

1.定額残業手当の時間を超過する時間外労働についての不払い

   → 臨検では定額残業手当の運用は必ず細かく見られる項目

2.勤怠帳票と実際の労働時間との乖離時間についての不払い

3.早出、研修時間等、労働時間としていなかった時間についての不払い

4.計算方法の誤り(基礎額の誤認)、変形制の誤認など誤った運用による不払い

5.管理監督者とはみなされない者(課長など)に対する不払い

   → 近年目立ってきた指導

●就業規則、各種協定書、管理帳票の整備状況

1.就業規則等が作成・届出されているか

2.就業規則等は実態と合っているか

3.労基法等に基づく協定(賃金控除協定等)は締結されているか

4.就業規則・各種協定は従業員に事業場ごとに周知されているか、周知方法は適法か

5.労働条件は雇用契約書などの書面で明示しているか、記載事項は適法か

6.労働者名簿、賃金台帳、出勤簿等の管理帳票は整備されているか

7.賃金台帳に時間外労働時間等の労働時間が記入されているか

8.年次有給休暇は適正に管理されているか

●安全衛生法関連

1.定期健康診断は年1回実施されているか

2.定期健康診断の「異常所見者」について、医師の意見を聞いているか

3.時間外月80時間超の過重労働者について、医師の面接を実施しているか

   → 法的には「本人の申出」が要件だが、指導の現場では申出がなくとも実
     施を指導する事例あり)

4.安全管理者、衛生管理者、産業医等は選出および届出されているか

5.安全衛生委員会は開催しているか、その審議事項は適法化か

   → 近年はメンタルヘルスに関する事項が審議されていないことの指導多

労基署の臨検対応 その13

どこの何を見るのか調べるのか①

●労働時間

1.過重労働がないか?

2.過労死ラインである1ヶ月80時間および100時間超の従業員が何人いるか

3.上記時間を改善する対策の策定と報告を求められる(指導票)

4.勤怠帳票と実際の労働時間に乖離はないか

  → 勤怠帳票などの時刻とパソコンのログイン、ログオフ時刻、ICカードなどの入出
    館記録時刻などを比較

5.勤怠帳票の記録に不自然な点はないか(全員一定時刻の記載、出退勤時刻と始業終業
  時刻の大幅な相違等)

⇒乖離、不自然な運用が認められる場合は、会社に調査のうえ、報告および改善策を求める。その結果、残業代の未払いがあった場合は、遡及して支払いを求められる

●36協定違反

1.36協定の限度時間超の時間外労働はないか?(36協定違反)
   → 1月45時間(または42時間)超の時間外手当など

2.(限度時間を超える特別延長時間(特別条項)を設定している場合)
   ・延長時間超の時間労働はないか
   ・延長に関する手続きは適正に行われているか
   ・延長できるのは年6回までとの制限が守られているか
    → 延長時間を1ヶ月70時間としながら、80時間の時間外労働
    → 残業は延長時間内だが、労使協議等の手続きなし、また年6回超の延長

3.従業員代表の選出は適正に行われているか

4.そもそも36協定が届けられているか

36協定なく、過労死ラインを大幅に超える時間外労働については、悪質と判断される

労基署の臨検対応 その12

経営と法律の両立。法律だけ言っとって会社が潰れちゃうしょうがないですが、経営の事ばっかり考えて法令が全くクリアしなきゃ社会に存在できない。経営と法律の二つの両立が必要です。

人の気持ちも大事です。従業員の気持ち。法令違反だから直ちに揉めるわけではなく人の感情は頭に来たらもめだすから、法律そして人の気持ちと経営と法律そして人の気持ちとこの三つの両立こそがテーマである。

臨検監督の重点項目は?

各労働局ごとに毎年度策定される「地方労働行政運営方針」に基づき臨検の重点項目が決まる

〇〇年度の〇〇県の労働行政運営方針における「愛知労働局の最重点課題」

1 働き方改革に関する課題(ワークライフバランス)

2 非正規対策に関する課題(待遇改善)

3 障害者雇用対策に関する課題(雇用率アップ)

4 過重労働防止対策に関する課題

  数値目標
   平成〇〇年までに週60時間以上の雇用者割合5%
   平成〇〇年までにメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所割合80%

⇒労働時間に関する違反を最優先で指導強化。

 付随する賃金未払い(サービス残業)の指導も多

労基署の臨検対応 その11

捜査の手順はどうやってやるか。

まず、いきなり社長を取り調べることは、やらないと思います。

まずは例えばいくつか支店があると、その支店の一番下っ端の人一般従業員を一人ずつ一人ずつヒアリングする。

だいたい一人30分以上の時間かけると思います。

ヒアリング内容は、例えば

・朝は何時に出社してるんだけど、この会社は始業は何時でしょうね。

・その随分早く出社してる。または遅く退社してるのは会社から指示されたことか。

・残業が出ないということは納得してるのか。

そのようなことを一番下からヒアリングする。パソコンを持ち込んで行ってで一人ずつ聞き取りをする。

次にその人の先輩の人上司。そして管理職の人と上がってって最後が社長になる場合が多いです。

社長まで行った場合はねもう完全にも外堀を埋められてます。社長への取り調べはだいたい半日以上。社長に対する取り調べはねそれも一回じゃ済まないかもしれない。それで送検するということになる。

送検した段階で新聞記事になる。書類送検って何かって言うとね労働基準監督署つまり署が検察庁に送ることを送検。もう逃げない場合は書類送検、逃げそうな場合は身柄送検されます。

今度は検察庁が裁判所に送る刑事事件として扱い起訴となる。起訴猶予こうなるわけです。

告訴されしまうと、例え残業代の未払いが仮にあったとして告訴された後に仮にさかのぼって払ったとしても、犯罪という事実は消せない。リスクがあるり大きな問題に発展しかねない。

書類送検は、労働基準監督署とかが 記者クラブへ投げ込みする。新聞各社が受けて、もう止める方法もなくなる。

告訴ってのは非常に気をつけないけない。

労基署の臨検対応 その10

書類送検とは

●悪質な法違反事案について、司法警察官の権限を行使して刑事事件として取扱い、捜査、取調べのうえ、検察庁に送検する「司法処分」 

       ⇒書類送検された会社は、公表される。

●どのような場合に書類送検されるか

1 是正勧告を受けたにもかかわらず、一向に改善しない場合
 (改善の姿勢がうかがえない等)

2 重大な法違反がある場合(賃金不払い等)

3 著しく悪質な場合(労災隠し等)

4 重大労災事案で安全衛生法違反がある場合(死亡労災等)

5 社会的影響が大きいと認められる場合

6 当該人から告訴・告発を受けた場合

当該人から告訴を受けた場合ですが、刑事訴訟法で定められておりまして、口頭もしくは文書で告訴できる。

口頭でも成り立つから労働基準監督署に行って

「うちの会社が残業代払ってくれないんです。払わしてください。」

ってやると、大抵の場合はいきなり送検はせず普通は是正勧告書を出すと思われますが、当の本人が告訴したいと、”告訴”の言葉にこだわりますと、労基署としては捜査するほかなく被疑事実を捜査することになります。

その上で事実があると送検する他ないと話になります。

労基署の臨検対応 その9

臨検の結果はどうなる

もし臨検をした結果法令違反が見つかると、明らかな法令違反は是正勧告書というものを出してきます。それに対して訂正報告書を出さなければいけない。

指導票は明らかな法令違反まではないが改善が求められる。これは行政処分ではなくて行政指導です。いついつまでに指摘した法令違反を是正するという事を求めているものです。

書類送検は司法警察官の権限を行使して刑事事件として扱い捜査取り調べの上、検察庁に送検することを司法処分。書類送検されると者名が公表されます。

臨検監督により法令違反等が認められた場合

⇒「是正勧告書」および「指導票」を発出

「是正勧告書」→ 法令違反があった場合に発出。法令違反を「是正」することを「勧告」する文書

「指導票」→ 明らかな法令違反とまでは認められないが、放置すると法令違反に結びつく事項に対して「改善」を「指導」する文書

⇒いずれも「行政処分」ではなく「期日までに指摘した法令違反を是正すること」といった「行政指導」

労基署の臨検対応 その8

監督署の臨検とは?どんな種類がある?

●労基署の臨検とは

  → 労働基準監督官が行う行政指導。事業所への立ち入りまたは監督署
    への出頭などにより、労働基準法、労働安全衛生法等に違反がない
    かを調査する。事業主は臨検を拒むことはできない

●臨検の種類は

① 定期監督・・・労働局や監督署が定める年度監督業務計画に基づいて実施する臨検

労働局とか労基署が定める年度の監督業務計画ってありますのでそれに基づいて臨検する。来ることもありますが、多くの場合呼び出しと思います。

どんなところ呼び出されているか。36協定とか就業規則の届出していないところで一定の人数のある事業所。労働保険料申告書でその会社の規模は推定できる。その上で特に36協定の未届け事業所を選んでいると思われます。

② 申告監督・・・労働者の申告に基づく事案についての臨検

いわゆるチクリです。チクリの場合は、呼び出しもあるけど、手帳を持って突然やってきてるように思われます。突然やってくる場合も工場の労働安全をチェックするという目的で来る場合と、主に労働条件つまり残業代を目的で来るのがあって、特に従業な誰かがチクった場合はですねまあこの突然やってくるケース多いと思われます。

③ 災害時監督・・重大な労働災害を起こした事業所への臨検

災害時監督は、労働災害です。工場で事故をした場合に来ることが多いです。

④ 再監督・・・・定期監督などで是正勧告などを受けた事業所に対して、改善状況などを確認するために再度行う臨検。追跡調査のこと。

労基署の臨検対応 その7

そもそも「労働基準監督署」とは

まずは「署」の漢字をですが公共職業安定所などの「所」と違いがあります。税務署、警察署などの「署」と同じです。つまり極端な場合は逮捕権があるとことでしょう。司法警察官としたらね逮捕権がある。

●労働法に関する違反行為に対して、重大な局面に至る前にそれを是正し、法令順守を
  指導することを目的とする。
  → 事業場に労働法規を順守させること

●主な身分
 「労働基準監督官」としての身分
  → 違反行為に対する是正・指導業務

 「司法警察官」としての身分 
  → 悪質な違反行為に対する捜査・取調べによる司法処分業務

監督署の権限は?

労働基準法

第101条
労働基準監督官は、事業場、寄宿舎その他の附属建設物に臨検し、帳簿及び書類の提出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができる。

第102条
労働基準監督官は、この法律違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行う。

第104条の2
2 労働基準監督官は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、使
  用者又は労働者に対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることがで
  きる。

労基署の臨検対応 その6

臨検にあたって要求される書類について

1番目は会社組織図。これはつまり管理監督者のことに切り込もうとしたのでまず一番目。

2番目は労働者名簿。

3番目は就業規則。就業規則の中の特に固定残業代について労基署はマークしています。例えば業務手当、営業手当それがねえ明確にその残業代と言えるのかどうかってことですね。それから一つのポイントは課長の手当てです。それが残業代なのか役職者としての職責分のことなのかそのことを労基署はね賃金規定をまず見ようとする。

4番目は雇用契約書と雇用契約書。どこで何を見ているか、固定残業代についてそこを見る。

5番目は賃金台帳。ここで見るのは賃金台帳は支給欄と控除等があります。支給欄の上には勤務時間数の記載がありますが勤務時間数を書く欄が空欄では困るってことです。残業時間休日労働に関する書類を書かなければいけないということがあります。賃金台帳でまずは時間がかけなきゃいかんとことするから残業換算時間というものを備考欄で儲けてもらいたい。固定残業代を採用している場合です。例えば問屋さんで行ったら営業手当とか両口屋とか言います。それが残業換算時間として何時間なのかを明記すべきである。そしてもう一つポイントがある課長について、まず否認されますのでその手当てが何時間分なのかを残業換算時間というこの文字を明記すべきである。手当の額上限額一人で違うから例えば課長の手当が〇〇円となっている場合も何時間分とは人によって異なりますので、つまり人によって違う。

6番目はタイムカード、出勤簿。タイムカードは朝来たら押し帰る時に押しますが、それは入社と退社です。それは入社と退社のことである。出勤簿は始業と終業を書く。ここにね大きな差がある。それを二つとも併用していただきたい。実際の臨検にあたっては他の物的記録、例えばパソコンのログインログオフとか機械系のピットやるカードの記録とか当然それも見られます。

7番目は残業協定です。36協定です。これは焦点になると思います。その際に重要なのは従業員代表の選出。これは挙手及び投票となっています。どのように選出するか。従業員代表きちんと選出すること。

1年単位変形は320時間です。1年単位変形でなければ360時間なので残業時間の上限時間がある。そしてこれから労働基準法改正、特別条項の上限時間の明確化、厳格化です。

8番目は変形労働時間制の届出。これはもう当たり前。

9番目のシフト表。どっちかいと小売業などです。

10番目の年次有給休暇の管理簿。これは会社で5日間は有給を強制取得となります。これからの一つの焦点になます。

11番目の健康診断の個人票。これはね特にここがリスクが大きい。残業代のリスクより過労死のリスクの方が大きい。要治療の人とか誰なのかを特定すべきである。その人に長時間働かせることはね甚だは大きなリスクがある。

それから衛生管理者の選任状況はこれは従業員50名以上の事業所が対象です。産業医は52以上の事業所である。

つまり会社というのは書類が大事である。調査というのは常に書類でしますからどのような書類記録を残すかってことに細心の注意を払うようなことを真剣にやってみたら会社を守れると思います。

労基署の臨検対応 その5

労基署の臨検の指導票の事例③

・貴事業場においては、労働基準法第41条第2号に定める「管理監督者」に該当しない管理職に対して出退勤管理が行われているのみで、始業・終業時刻の把握が行われていません。

つきましては、過去6ヶ月の勤務状況を当該労働者等からの事情聴取、同僚、同一部署の労働者等の記録との突合等により調査してください。

・固定残業代についてですけども定額制の割増賃金と言われる固定残業代制については不適切な運用により長時間労働や賃金不払残業の労働基準法違反となっている事例が生じています。

固定残業代の計算方法算定の基礎として設定する時間数及び金額等の労働条件を個々の労働者に労働条件通知書等の交付で明示するとともに固定残業代の設定時間差を超えて時間外を行わせた場合は別途当該時間数に対応する割増賃金を払ってください。厳しい切り込みですね。

・管理職についてです。店長についてその労働実態を確認したところ労働基準法の労働時間等による関する規定がされない管理監督者労働基準法第41条第2号に該当しないと判断されることから他の店舗において同様の取扱いをしている職制を含め全社的に見直しを行い必要な改善を行ってください。

残業代がらみのことを今集中的に監査されています。それと労働安全衛生で作業主任者を選任してないとか、技能講習を修了していないとか。そういうことは当然のように指摘されているしそれからフォークリフトについても無資格運転についても指摘されている。

労基署の臨検対応 その4

労基署の臨検の指導票の事例②

・労働時間記録ですけれども

・貴事業場においては賃金計算の基礎となった残業申請書に労働時間の記録と、パソコンのログオンログオフ記録の相関計記録による時間との間に相違が存在している。

つまり給与計算の残業時間とパソコンログオフログオンの記録が差があることです。

・貴事業場においては、賃金計算の基礎となった残業申請書による労働時間の記録と、パソコンの

   ログイン、ログオフ記録等の時間との間に相違が存在している事実が認められます。

   つきましては、労働時間を適正に把握する具体的策を講じたうえ、その実施状況および実施後の

   労働時間管理の状況を、○○年△月までの間、月1回、定期的に帳票を添えて報告してください。

適切な労務管理を行う観点から過去2年に遡って上記関係記録を示した上で各労働者から事実関係について聞き取りを行うなどの実際実態調査を行いその結果と今後の改善策について1日までに報告してください。

  その結果、差額の割増賃金の支払いが必要な場合は、追加で差額を支払い、再発防止策を講じたうえで、その事項を報告してく   ださい。

労働時間適正把握今大変話題になった話です。

労基署の臨検対応 その3

是正勧告書は法令違反であるが、明らかな法令違反まではいかないものが指導票。その指導票で具体的な事例を上げます。

具体的な事例として指導票というものについてどんな風に書かれているか。

労基署の臨検の指導票の事例①

・貴となっています。

つきましては当該法違反の発生原因を分析し同協定の適切な運用を図るための具体的な再発防止対策を検討してください。

その検討の結果講ずることとした再発防止対策及び対策実施後3か月の時間外労働の状況について1回目は翌月末までに2回目は次の月末までに3回目はその次の月末まで報告してください。

随分念入りな指導と言ったら問題かもしれませんが、現実に当内容の指導票が発行されている。

・過重労働に関する内容で、事業場においては昨年5月から11月までの間時間外休日労働が一か月80時間を超える労働者が〇〇人、一か月あたり100時間を超える人が〇〇人がいたため本日付の過重労働による健康障害の防止について指導。80時間越えの人100時間越えの人の人数まで管理される。そういうのが指導票です。

・労働時間数・時間外労働時間数等を把握し、賃金台帳等に記入されていない。

・労働基準法に、労働時間、休日、深夜業等についての規定が設けられていることから、使用者には労働時間を適正に把握する責務があります。しかし、貴事業場においては労働時間が全く記録されていない状況となっており、労働時間を適正に把握していない  状況にあります。

適正把握の基準に基づき・・・・採用することとした労働時間の把握方法お よび当該把握方法を実行後1ヶ月間の労働時間管理状況について〇〇までに記録を添えて報告してください。

労基署の臨検対応 その2

労基署の臨検の是正勧告の事例です。

・時間外労働に対して2割5分休日労働に対して3割5分以上の率で計算した割増賃金を払っていない。それを過去に遡って払う。これは賃金時効というのは2年ですから役所としては2年に遡って払うことを原則として求めてくる。

・固定残業代に対応する時間外労働時間数を超えて労働させているにもかかわらず当該時間外労働に対する時間外労働手当を支払っていない。こと差額分を遡及して支払うこと。これはいわゆる固定残業代を営業手当とか業務手当とかあるいは課長の役職手当これについてはね残業代といえるかどうかは微妙でクエスチョンであるがそのような固定残業代を払っているけどその不足を払ってないというのを指摘している。

・36協定を常時作業場の見やすい箇所に掲示し又は備え付けること書面を交付すること等の方法により労働者に周知していないこと。36協定を常時作業所の見やすい箇所に掲示しなければいけないということ。

・特別条項について時間外労働協定の限度時間を超えて特別延長時間までの労働時間 その手続きを適正に行っていなかったこと。労使協議っていうのは義務付けられており労使協議をせずに特別条項によって残業を長時間させていたということを指摘されている。

・時間外労働に関する協定の特別延長時間まで労働時間を延長できる回数年6回を超えて労働させていることを特別条項っていうのは年6回以内という制限があります。時間外労働に関する協定の特別延長時間まで労働時間を延長できる回数年6回超えて労働させている。

・健康診断の結果、異常の所見のある労働者について医師の意見を聞いていない。