品質宣教師活動の進め方

品質宣教師活動の進め方を6つのステップに分けて書きます。

Step1.4S

実施及びチェック項目

・ステップ”0”の躾から、整理、整頓、清掃、清潔
・チェックの仕方は「これ何だ?」
・3定(定品、定置、定量)
・持ち込みは最小限(単位:工場、課、職場)
・先入れ先出し
・工具のチョイ置きはアラーム

Step2.正しい作業

実施及びチェック項目
・ツールを与えているか?(5点セット)
 「技術指示書」「検査規格書」「部品構成表」「作業標準書」「QC工程表」
・使えるツールか?
・教えたか?
・正しく使っているか?
・確認したか?
・異常時の処置は決まっているか?

Step3.ムダ取り

実施及びチェック項目
・TOSの7つのムダを基本に改善する
 運搬、加工、造り過ぎ、手持ち、在庫、不良、動作
・工程内不良ゼロラインづくり

Step4.視える化

実施及びチェック項目
・何が問題か?課題が視える課か?
・4M中心に変化点管理

Step5.リーダーの育成

実施及びチェック項目
・自主活動のリーダーを育成する

Step6.自工程完結

実施及びチェック項目
・八百屋の親父はなぜ元気?

品質宣教師の躾の教え

品質宣教師の躾の教え15ケ条を書きます。

1、お早う!は、すべての挨拶のはじまり。

2、ルールを守る(時間、服装等)。

3、現場は5Sではじまり、5Sで崩れる。

4、区画線は、命線。

5、3定は基本、基本は守れ。(定置・定品・定量)

6、乱れたら整頓、汚れたら清掃。

7、作業の前にまず点検。

8、5Sの乱れは、その場で叱れ。

9、叱り上手に叱られ上手。

10、なぜ乱れたか、なぜ汚れたか、原点を探せ。

11、お金は有限、智恵は無限。

12、3現3即主義。(現場・現実・現物・即時・即座・即応)

13、報告は、1枚ベスト、2枚ベター、3枚無駄。

14、会議は、1Hベスト,2Hベター,3H懐疑.

15、改革は努力、努力は情熱。

品質布教の基本的な考え方

品質布教の基本的な考え方を書きます。

まず、品質宣教師の目指す姿は「顧客満足第一主義」である。

そのためには、不良品の流出防止をしなければならない。

不良品を流出しないためには、不良品を作らない体制、流さない体制にしなければならない。

それには「自工程完結」であるものづくりの現場にしなければならないが、それには現場のリーダーの育成が必要である。

「自工程完結」には”ダントツ品質を目指す” ”レクサス品質である責任を持つ”目線を持つべきであり、それには正しい作業をして現場のムダ排除をすべきである。それを実現する為に、現場を視える化する必要がある。

また、以上を実施する為に4S(整理、整頓、清掃、清潔)をする。この4Sをするにはその前に躾が重要であり、躾が出来ていなければ何をやてもむだである。

宣教師活動の評価

①トップ層のやる気?

②4Sは?

③ツールはあるか? (各種標準類等)

④継続的改善(改訂履歴)

⑤実績は?

品質宣教師活動での布教

品質宣教師活動での布教内容を書いていきます。

(2)言い続けていること(布教)

①製造現場はショールーム。
 現場が美しくわかりやすいとよい製品ができる。
   (チェックゲージが綺麗で、決められた場所にあるといったことである)

②現場の標準類は誰のためのものか、どういうときに使うのかをよく考えて下さい。
 掲示するのかしないのか、掲示する場合の位置・文字の大きさをよく考えよう。  <3m先からでも見える>

③標準類とか記録がすぐ出てこないのは、活用していないと思ってよい。<30sで出す>

④品質保証・管理のために「作業者」「監督者」「管理者」の実施すべきことを箇条書きにしよう。

事例② 基本ルールの遵守

各職制毎に『基本ルール10ヶ条』を制定し、必ず実行すべき役割を明確化し徹底

班長の基本ルール10ヶ条

①整理・整頓の実施と確認    毎日
②製造工程品質記録表の記入 毎日
③作業観察             毎日
④品質チェックの確認       毎日
⑤日常点検表の確認       毎日
⑥作業者登録レベルへのひき上げ毎月
⑦一般作業者のスキルアップ指導毎月
⑧計測機器の点検         毎月
⑨作業者交替表の表示と指導・観察  ⑩異常の確認と組長への報告 毎月

⑤何故何故は現象で遡っていくもの。
 だから問題が起きたらすぐ現場へ行き、 現場と現物を見なければできっこない。さもなくばその現象を再現できるかどうかが勝負だ。

⑥変化点管理とは、変化点を見えるようにすることではなく、 変化点に対してどういう手を打っているか(誰が何を確認しているか) を見えるようにすることである。

⑦工程内不良は%ではなくPPM管理でやろう。

⑧工程内不良は毎日が勝負(赤箱のルールで決まる)

「0」が何日続いているかをライン毎に大きく表示しよう。
   不良1個以上発生    ×
   不良「0」        ○

品質宣教師活動での布教

品質宣教師活動での布教内容を書いていきます。

(1)考え方を変えてもらう

・物で良し悪しを評価するのではなく、
 工程で良し悪しを評価して手が打てるように。

・品質をつくりこむのに設備は条件を設定すれば、
 間違いなくその通り動く。
             (保全&日常点検も大切)
 人は条件(作業手順)を教え込んでも、
 その通りやってくれるかはわからない。
 この、わからないところをわかるようにして(手順書どおり100%)
 いくことが大切。

・「工程内不良低減活動」から「工程内不良『0』活動」へ変えていこう。
  (やることが抜本的にならざるを得ないし、意識の変革がなされる)

事例① 作業者教育の徹底

作業の重要ポイントを明確にしたワンポイント
作業要領書を作業者と一緒につくり、教え込む

刈谷から豊田へ出たトヨタ

トヨタ自動車は豊田自動織機から自動車部門を別会社としてトヨタ自動車ができた。

豊田自動織機は刈谷市にあり、元国鉄のJRの駅もあり、また名古屋鉄道の駅も近くにあり非常に交通の便の良い所である。

そんな便の良い刈谷市から車づくりに没頭したい理由で、当時は何もない豊田の丘の上にある元町に出た。

今の豊田市はとても発展しており、食事ができるお店もたくさんあり生活には何不自由ない所であるが、当時の豊田市はとても田舎である。周りにはお店も少なく交通の便も悪い。自動車がまだ普及していない時なので、工場の近くに住むしかない。

なぜ、そんな所へ出たのか不思議であるが、ゼネラルモーターやフォードの工場を見るととても莫大な土地の工場である。それを参考にすると、土地が十分に広げることができる田舎に出るのが先見の目があったと思います。

そしてトヨタの成長とともに豊田市は発展した開拓者である。

同じようなことが、海外のトヨタの拠点である。アメリカ、タイ、欧州においも最初の進出時は、田舎で日本食は周りにない地域なのに、最初はキックダウンなどの小規模で進出しどんどん大きくない、その周りの地域が日本人の生活に適した発展をしている。開拓者である。

品質向上10ケ条

Yosheeが品質活動をしていた時の「品質向上10ケ条」です。

1)不良品は貴重な財産と思え

まず、不具合現象をしっかり残しデータとして蓄積せよ。そして、現地現物で「なぜ、なぜ」やFTA解析を徹底して行い不良を発生させた工程のレベルアップを図れ。発生原因は図面まで踏み込んだ要因対策を行え。
それまでは暫定対策と考えろ。

2)目的を持って徹底したBMCを行え

自分たちがやっていることが正しいと思うな。自己否定し謙虚さを持って他から良いことを学びそれを工程に織り込め。

3)不良品がでたらラインを止めろ

原因が判明する前に流しても良いとの文化から脱却せよ。能率至上主義から脱却し品質を重視せよ。それが一番の工数低減につながる。

4)工程条件を変えるな

変えるから品質不良に起因する変化点が発生する。生産性を上げたければまず、工程を短くすることを考えろ。

5)検査とチェックを混同するな

検査は不良品をはねるための工程ではない。前工程の不良を止めるためのデータバンクとしレベルアップにつながる工程にせよ。

6)頻発停止する設備はすぐに直せ

ころばぬ先の杖である。危ないと感じた工程は即傾向管理を行え

7)工程能力のある場合は変化点管理をせよ

変化点が分かるようにし維持管理せよ。この管理も節目節目で管理することを考えろ。節目は工程のみならず時間軸も忘れるな。

8)真の視える化をせよ

見える化とはボードに記載したり設備の状況を見えるようにすることだけではない。見えるようになった結果を使ってどう行動するかが真の視える化である。

9)高い品質目標をもて

高い所に目標をおいて各工程にゴールキーピングを設定しつつ細部までこだわりを持って一つ一つ問題をつぶしていけ。基準も昔のままで運用しては進歩が無い。

10)品質のプロ人材を育成せよ

いつもと違うと感じとれ、その現象に対しどこに原因があるかをかぎ分けることができる人材を育成せよ。原理原則で行動できる人材も育成せよ。

品質宣教師について

トヨタのものづくりが強い理由の一つ、トヨタから始まった「品質宣教師」について書きます。

トヨタから品質宣教師による教育が各Tir1サプライヤーに実施され、その教育を受けたTir1サプライヤーからそのサプライヤーの中で品質宣教師を育て、またTir1サプライヤーの中に品質の考えを、取り組みを広げ、さらに2次仕入先へ更に同様に展開していく。

こうやってピラミッド構造を活用して、トヨタの品質の考え方、取り組み方を広げていく活動をする人が「品質宣教師」。

ある、クリスマスイブの昨年十二月二十四日。愛知県北部のトヨタ系部品メーカーの本社工場は、緊張感に包まれていた。

 「不良品が出たらどう対応するのか」「組み付け部品はどう確認しているのか」。矢継ぎ早の質問が工場内に響いた。

 声の主はトヨタ自動車調達本部の山田祐一主査(53)。「品質宣教師」と呼ばれるベテラン社員九人のうちの一人だ。

 トヨタが掲げる経営基本理念、トヨタウェイの一つが、現場、実物を見て実態把握する「現地現物主義」。山田さんがここに何度も足を運ぶのも、「カイゼン」と並ぶトヨタパワーの原動力、「現地現物主義」の実践のためである。

 “トヨタ教”とも言われる「品質第一」の信念を部品メーカーに徹底させるのが、山田さんの仕事だ。生産ラインを点検しながら改善点を指摘し、「一緒になって問題を解決する」(木下光男トヨタ専務)。

 品質宣教師の活動は、トヨタが協力メーカーから部品などを購入する調達部門が二〇〇三年七月に始め、昨秋からは全社に広がった。グループ七十九社での改善点は約五千五百項目にも上る。

 カイゼンも、さらなる改善が続く。

 二〇〇〇年七月、トヨタは設計、生産、調達の部門を超えたグループぐるみの原価低減活動「CCC21」(「二十一世紀に通用するコスト競争力の構築」の意味)をスタートさせた。主要百七十品目の部品コストを三年間で30%削減し、今も「乾いたぞうきんを絞る」取り組みを世界規模で継続中だ。

 「失われた十年」を経て、日本経済が自信を取り戻したきっかけは、自動車産業、とくにトヨタ自動車の傑出した強みが再評価されたことだ。

 製造業のフロントランナーともいうべきトヨタは、品質向上やカイゼンなどの課題をチームワークで不断に克服していく「統合型ものづくりシステム」(藤本隆宏・東大教授)を、日々実践している。

 ただ、中国などが台頭し、従来の努力だけでは、国際的に太刀打ちできないという危機感も強い。

 「トヨタの敵はトヨタ」「打倒トヨタ」を合言葉に二〇〇一年からは、「生産技術革新」にも挑戦している。

 愛知県豊田市の堤工場は、カムリなどの車両を組み立てるライン横にあった部品棚を撤去した。組み付け部品も箱詰めにし、車両と一緒にベルトコンベヤー上を移動させた。作業員の部品の選択ミスを防ぎ、現場監督者の作業チェックもしやすくなったという。

 この方式は、トヨタの他の国内工場や、北米などの海外工場の一部も導入している。複数の車種を一つのラインで組み立てる混流生産でのミス防止に強力な武器になる。

 「客から見えない生産・開発現場の実力、『深層の競争力』が圧倒的に強い。短期では、すごく硬直的な会社に見えるかもしれないが、十年たってみると、確実に時代の先に行っている」と、トヨタの強さの秘密を藤本教授は解き明かす。

 トヨタの張富士夫社長も「頂上(目指すべき会社像)は見えないし、なかなか到達できない。しかし、一歩一歩登る姿勢は続けないといけない」と語る。

 世界最強のトヨタ生産方式を支えているのは、本社と現場一体の「無限のカイゼン」力だ。

かんばんの発行枚数

はじめて工程内かんばんを導入する際に、かんばんを何枚発行すれば良いか、わからないので目安となるかんばんの回転枚数の算出方法を書きます。

かんばんサイクルを A-B-C として

Aは毎日なら1。BはⅠ日の回転回数。Cは遅れ回数。

日当り内示数を出しておく。日当り内示数は、月の内示数÷稼働日で出る。

工程内通箱の収容数も決めておく。

(日当り内示数÷収容数)×(A×(1+C)÷B+α)=回転枚数

小数点は切り上げのこと

αは最小在庫日数。最低在庫を1日分にするなら1、2日分にするなら2とする。

毎月内示が大きく変わる場合は、毎月メンテが必要になる。また、月の半ばで流動数が大きく変わる場合も、流動数が変わる前に、かんばんの回転枚数を変更すべきである。

かんばん調整後は、かんばんは棚の中に整理ししまっておく。

具体的な例で算出してみます。

サイクル 1-2-3  最少在庫日数0.5

日当り内示数500個  収容数100個/箱

500÷100×(1×(1+3)÷2+0.5)

=13枚 となります

かんばんのメンテナンスは原則

1)翌月の内示(最新内示)を元にかんばんメンテをする

2)翌月と当月のかんばんの増減の差でメンテをする
 翌月かんばん枚数ー当月かんばん枚数=差し引き枚数

3)かんばんメンテナンスのタイミングは
・外注加工あり・・・月滅よりリードタイム日数分前
・外注加工なし・・・内示入手後 翌日

です。参考にしてください。

最後の駆け込み先は購買

購買の心得をもう一つ書きます。

「仕入先の最後の駆け込み先は購買である!」

購買を経験していると、社内から色々な要求を仕入先に無理強いしたり、またしかりつけたりします。

仕入先が不良品を納入してきた時や、納入遅延した時など、

なんでそんなことをしたんだ

なんで直ぐにしないんだ

なんで人を投入しないんだ

など、社内の関係部署が仕入先に言い、「購買からも言え」と言ってきます。

しかし、購買から社内と同じとトーンで言うと、仕入先は相談先がなくなてしまいます。どんな時も最後の駆け込み先として仕入先が相談できる窓口を残すべきである。仕入先が相談する先がないと仕入先はついてこれない。

必ず、仕入先の相談できる窓口を残すためには、社内と同じトーンでは言わず、役割を設けるべきです。

但し、どうしようもない仕入先で縁切りする仕入先に対しては、購買も社内と同じトーンでしかりつけても致し方ない。

大手は喧嘩しても中小とは喧嘩するな

購買の心得として「大手は喧嘩しても中小とは喧嘩するな!」
について書きます。

購買業務をしていると、幾度か仕入先と喧嘩となることがあります。特に買い手側が仕入先に無理難題なことをお願いしたり、また仕入先からの納入問題を解決するために無理難題を押し込むことが幾度かあり、仕入先と喧嘩になるこがあります。

それはコスト面、品質面、納期面など色々なケースがあります。

そこで、喧嘩について心得があります。

喧嘩する相手が大手の仕入先の場合、相手が営業担当者から部長クラスになることが多い。そうした場合、当人と喧嘩した場合、喧嘩の内容を自社に持ち帰りトップへ上申することなる。そうした場合、喧嘩した内容はトップへは冷静に評価され感情的なものは冷めていく。

また、大手企業だと営業担当者はローテーションにより担当者変更となることが多く、感情的な喧嘩してもその感情は引き継がれないことが多い。

しかし、中小仕入先の場合は喧嘩をしたら直ぐにトップに直結され感情的な内容がトップにつながる。更には場合によってはトップ含め喧嘩となることがある。

更に、中小企業の営業担当者は人員が少ないため担当者の変更は少なく、ずっとそのまま担当となることがあり、その担当者が感情的な喧嘩したことを引きずっていくことになる。

中小企業仕入先と感情的に喧嘩したら、買い手も損するし、仕入先も損するお互いに損です。

調達と購買について

調達と購買の違いについて書きます。

まず「購買」であるが、”購”の意味は、あるものを代償にして手に入れる。また、買い求める。”買”の意味は、代価を払って品物を求める。であり、二つの文字とも代償、代価を使ってあるものを手に入れることである。

次に「調達」は、必要な金品などを取りそろえること。また、取りそろえて届けることである。つまり代償や代価を支払うことを問わず、必要なものを取りそろえることである。「調達」軍事用語で使われることが多く、とにかく略奪してでも必要な物をそろえることである。

一方で「購買」は代償や代価を支払い必要なものをそろえるのでビジネスのやり取りである。「調達」の方が物の手配する方法は広義である。お金を払うことを限定しないから。しかしお金を払わなくても調達するのはひどい。

以前は日本の物を仕入れる部門は「購買部署」であったが、いつのまにか最近は「調達部門」と変わっている。

これは海外の日本の物を仕入れる部門が「Procurement department」と表現されそれを日本語に直訳されたからであり、それが日本の大手優良会社が採用したので他の会社にも広がった。

仕入先の選択と集中

調達の仕入先に対する政策「選択と集中」

優良な仕入先を選択し、その仕入先へ発注を集中させる政策であるが、言葉では簡単に感じるがとても難しい。

まず、選択である。優良な仕入先の判断が難しい。

優良とは何をもって優良とするか。コストか品質か納期遵守かまたはサポートか。

コストが良くても品質が悪ければだめであり。また納期も遵守しなければだめである。

またコストは昨年は最も安かったが、今はどうか。更にコストは見積りと価格交渉後の妥結価格と異なる場合があるので、一概に相見積で評価できない。

品質も、全く同じものを同じ条件(数量・物流・発注の仕方など)で調達することは困難であり、同じ条件で品質を比較することは難しい。

納期やサポートについても同じである。

妥協して、評価基準を調達側が設定しその基準に照らして評価するしかない。

また集中であるが、現在分散してしまっている発注を優良な一つの仕入先へ集中させるのは工程変更手続きがある場合は大変な工数がかかり進めれない。

また、現行仕入先から変えようとすると、移管費用など発生しコスト的に不利ないなる場合がある。

発注を一つの仕入先に集中させると、その仕入先が本当にベストなのか他の仕入先と比較ができなくなる。

もっとも優良な仕入先に発注できれば、最も安い内容で購入できるので最も競争力のある調達となる。

理想はあるが、なかなかできない「選択と集中」である。

選択後、最も競争力のあるサプライヤーに育て上げるのが良い。

なお人も同じである。

購買マンの心得 その2

購買マンの心得の続きです。

3。訪問時の心得
訪問する為の準備は入念にし、余裕を持って出掛ける

1)訪問する際は、必ず事前に約束すること(要件、時間、場所、人数など)

2)約束の時間には絶対に遅れない
(万一遅れてしまう場合は、必ず連絡しお詫びすること)

3)訪問時に名刺は大目に持っていくこと

4)上司または目上の者と訪問する際、名刺の交換、部屋への出入りは上司または目上の者が先である

5)悪い姿勢で歩くなどしない

6)工場見学など現場でも挨拶を忘れないこと

4.電話対応での心得
顔が見えなくても、相手に会っている気持で

1)電話に出たら必ずあいさつをすること ~会社名、部署、名前を忘れずに

2)要領よく、簡単明瞭に話すこと

3)ベルが鳴ったらすぐに出る(ベルは3回まで)~自席以外の電話も同じです

4)電話をたらい回しにせず、一旦は要件を確認して切る

5)電話を取り次ぐときは、保留にするか、送話器をしっかり押さえて話すこと

6)不在時の伝言はメモに記入すること
特に、取次者の名前、相手の名前、会社名、取次時間は必ずメモすること

7)メモの内容は最後に復唱すること

8)電話中も姿勢を正しく
(正しい姿勢は相手にも通じる)

9)電話を切る時は相手より後に切る
あるいは、「ガチャン」と置かない

5.その他

1)ロビーの自販機は利用禁止
(仕入先の前で飲み物を持って歩かない)

2)公私の区別をはっきりさせる ~長い時間の雑談は避ける

3)過度な接待、饕応、贈物は受けない
~いつまでもその仕入先と良好な関係が保てる保証はありません

4)接待などを受けた場合、上司に報告し機械を捉えて礼を言ってもらう

購買マンの心得 その1

購買マンの心得を書きます。

1.身だしなみ
身だしなみは第一印象の良し悪しを決めてしまいます。

1)髪はいつも整髪し、清潔にしておくこと

2)制服、靴、ズボン等は清潔なものを着用していること

3)服装は勤務にふさわしく華美でないこと

4)手足の爪は短く、清潔に保つこと

5)髭は常に剃っておくこと

6)ネクタイは常に締め、緩みや乱れに注意すること
  ただし、最近はノータイが奨励されている。

2.商談時の心得
仕入先から買わせていただいていることを忘れてはいけません
仕入先とは対等が基本です(上でも下でもない)

1)会社の代表であることを忘れない

2)全ての仕入先に公平に対応する

3)会社の力を個人の力と勘違いしない

4)会社の機密を漏らさない

5)会社の悪口を言わない

6)上司、同僚、部下の悪口を言わない

7)みだらな流行語を使わない

8)応接時は足を組んだり後ろにもたれたりしない
常に自分の姿勢を認識すること

9)競合メーカーの話をするときは悪口にならないこと

10)仕入先と話す時は丁寧な言葉つかいをすること
(傲慢な態度は慎むこと)

11)仕入先は「さん」づけで呼ぶこと

12)相手の話の腰を折らずに、よく聞くこと

13)相手との会話の時、相手の顔(特に目)を見て話すこと

14)貧乏ゆすりをしないこと

15)一身上のことを聞かない

16)相手の前で、上司、同僚、部下の「さん」づけはしないこと

17)お願いをする場合には、慎重に言葉を選ぶ

買手ー売手のQC的10原則

購買の取り組みについてQC的10原則を記述します。

第一原則
買手と売手は相手の品質管理を相互に理解し協力してこれを実施する責任がある

第二原則
買手と売手はおのおのの自主性を持ち、かつ相互に相手の自主性を尊重しなければならない

第三原則
買手は売手が何を作ったら良いかがはっきりわかる様な要求を売手に提供する責任がある

第四原則
買手と売手は取り引き開始の時に、質・量・価格・納期などについて合理的な契約を結んでおかなければならない

第五原則
売手は品質が買手を使用上満足させるものであることを保証する責任がある。また、それに必要な客観的なデータを必要に応じて提供する責任がある

第六原則
買手と売手は両者が満足するような評価方法を決めておかなければならない

第七原則
買手と売手は両者間のいろいろなトラブルを解決する方法・手順を契約の時に決めておかなければならない

第八原則
買手と売手は相互に相手の立場に立って両者が品質管理を実施するのに必要な情報を交換しなければならない

第九原則
買手と売手は常に両者の関係が円滑にいくように発注・生産・在庫計画・事務処理・組織などを十分に管理しなければならない

第十原則
買手と売手は取り引きに際し、常に最終消費者の利益を十分に考えなければならない

購買担当の聖典 その2

購買の取り組みについてイナシオ・ロペスの教えの続きです。

5.戦術ー交渉

・最終目標としては長期契約を結べ

・すぐ長期契約の条件をつくれ。詳細は交渉するな

・治工具への投資や開発費などの負担は絶対に受けないこと

・一部のコストは管理できるが、残りは管理できないような提案は一切反対せよ(例えば材料)

・価格の大幅低減に向けてすべての行動を集中せよ

6.戦術ー交渉時の注意事項

・サプライヤーの経営トップを巻き込め

・サプライヤーの情報をその競争相手から入手せよ。(間接的にあるいは必要に迫られた時は直接に嘘を言うことも心づもりしておくこと)
そして、相手が情報を出しやすいように助け船を出してやること

・強く出よ(サプライヤーに揺さぶりを掛けろ)
多くの約束をさせよ
多くの情報提供を要求せよ、それもいつも緊急で

・サプライヤーとの面談期間は決めても、決定を遅らせることでサプライヤーの不安を助長せよ

7.成果

・GMヨーロッパの1990年度利益の3分の2は部品の値下げで生み出した

・GM部品内製をふるいに掛けて採算の合わないものは淘汰せよ

・長期契約で固定された著しく低い価格でサプライヤーとの契約が達成された
例えば、OリングのメーカーGOETZE社は18~36%も値下げを行った
(注:GOETZE社は後に経営不振に陥り他社に吸収された)

購買担当の聖典 その1

購買の取り組みについてイナシオ・ロペスの教えを書きます。

イナシオ・ロペスは元GMの購買担当副社長です。

1.戦略

・コストの即削減を目指せ

・長期的コスト削減を目指せ

・メインサプライヤーを維持せよ

・各エンジンには1つの部品サプライヤーを選べ

・可能な限りシステムで購入を図れ
よいサプライヤーはだめなサプライヤーを放逐する

・サプライヤーの忠誠心を維持せよ

2.戦術ー合意

・価格の約束は短期間とせよ
最後まで関心を装え
(常に緊急を装いながら、実際には必要なだけ時間を掛けよ)

・交渉時間を引き延ばせ

・サプライヤーが全く興味を無くす直前になってサインをせよ

・更に値引きを引き出すために圧力をかけよ

3.戦術ー調査

・購買業務に精通し、数字に堪能な高度に専門化された熟練の購買担当者を養成せよ

・部品を一つずつ取り上げ、それぞれの部品について詳細なコスト低減作戦を実施せよ

・各部品のサプライヤーを全世界的に調査せよ

・その部分の引き合いを全世界のサプライヤーにばらまけ

・短期的、長期的価格目標を設定せよ
非常に低めからいけ

・契約相手となるサプライヤーについては詳細まで知っておくこと

4.戦術ー基本テーマ

・敵が誰であるかということを明確にせよ
サプライヤーの敵はGMではなく、日本であることをはっきりとさせよ

・サプライヤーとGMとの力関係は同じであることを認識せよ

・売り手の気持ちの動きを観察せよ
例えば、サプライヤーとの面談時において

・相手に(大げさに)商売の拡大を持ち掛け、サプライヤーが自分自身を大物と思わせるように仕向けよ。但し、相手が行きすぎたら一発かましてやれ

・建設的手段を使い、可能な限り速やかに契約候補のサプライヤーとの仕事を始めよ
例えば、価格改善などの建設的手段を使って

工場でよく使うTPS用語解説2

トヨタ生産方式で特に工場でよく使う用語を抜粋し解説の続きです。

(5) TPSの時間区分け

TPSで使う時間区分けは以下です

(6) タクトタイムと実行タクトタイム

① タクトタイムとは

日当り必要数を定時の操業時間で生産するために1個又は1台分の造るべき時間をいう

タクトタイム=定時の操業時間÷日当り必要数
可動率は100%として算出する

② 実行タクトタイムとは

日当り必要数を定時で生産できない時、残業を含んで生産する場合の1個又は1台分の造るべき時間をいう

実行タクトタイム=残業を含んだ操業時間÷日当り必要数

(7) 稼働率と可動(ベキ)率 

① 稼働率とは

後工程に必要な生産量を加工するのに、その設備能力でフルに操業した時の定時能力に対する需要の割合をいい、売れ行きにより決まるもの

② 可動率とは

設備を運転したい時(かんばんが来た時)に、正常に動いてくれる状態の確率であり、100%が理想である

可動率=可動時間÷稼働時間×100%

(8) 標準手持ちとバッファ

① 標準手持ち(何時もあるもので変化しない)とは、標準作業票の順序で作業をしていく場合、繰り返し同じ手順

・動作で作業ができるように、工程内に持つ最小限の仕掛け品をいう

② バッファ(ラインの状態により変動)とは

工程と工程を結ぶ場合、間に何もないと互いの停止が影響しあって、可動率を大きく悪化させる場合があります。
このような場合に若干の可動のバラツキを吸収させるため、間に持つ仕掛け品をバッファといいます。
(バッファは理由なく持つとラインの悪さを隠すので注意)

(9) 編成効率と正味作業率

① 編成効率

タクトタイム(サイクルタイム)で作業編成したトータル工数
に対するトータルの正味工数の割合をいいます

② 正味作業率

正味工数の中味で付加価値を高める作業の割合をいいます

(10) 頻発停止(以前はチョコ停と言っていた)

設備異常で頻繁に停止するが、簡単に復帰できる停止を
頻発停止と呼びます。
以前はチョコ停と呼んでいましたが、繰返し同じ項目で停止
することが多いことから、TPS用語では状態を表現するのに
近い言葉ということで頻発停止と呼ぶようになりました。

(11) 非常手持ち

設備故障、品質トラブル等の長時間の異常停止に対応するため持つ在庫を非常手持ちと言います。

以上が、トヨタ生産方式で特に工場でよく使う用語を抜粋し解説です。

工場でよく使うTPS用語解説1

トヨタ生産方式で特に工場でよく使う用語を抜粋し解説をします。

(1) AB制御

程間あるいは工程内の標準手持ち量が常に一定量に保持されるように、各搬送機の動いてもよい条件及び工程から製品を搬出できる条件を、2ヶ所(A点・B点)の製品の有無により制御する仕組みをいう

① コンベアが動いても良い条件→A点製品有り、B点製品無し

② 工程から標準手持ちを搬出しても良い条件→A点製品有り B点製品無し

(2) 自主研で使う工数

① 正味工数(正味作業)
物を造るのに必要な繰り返し作業で手作業と歩行時間のことをいう

② 付帯工数(付帯作業)
何回かに1回起こる作業で、仕事をするのに必要な作業

③ 必要工数(正味工数+付帯工数)
正味工数と付帯工数を合計した工数

④ 実績工数
製品を造るのに要した時間を出来た数で割った値

(3) 1人工追求
① 人工とは
人工とは工数を基にして人の1日分(定時)の仕事量を 表した値をいう
人工=工数÷タクトタイム

② 必要人工と実績人工
・必要人工=必要工数÷タクトタイム ・実績人工=実績工数÷タクトタイム

③ 1人工追求
実績人工を必要人工に近づける活動

(4) 主な記号用語

① M/M比 ⇒  エムエム比(マン・マシン比)
ラインに何人投入しても手待ちがでないかを見る指数
M/M比=ΣCT÷ネックMCT

② ΣCT  ⇒  シグマシーティー
ライン全体の正味工数合計のことで手待ちは除く

③ CT  ⇒  シーティー(サイクルタイム)
1サイクルに掛かる時間で手待ちがある場合は含む

④ MCT  ⇒  エムシーティー(マシンサイクルタイム)
脱着と設備の1サイクル加工時間

⑤ MT  ⇒  エムティー(マシンタイム)
設備だけの1サイクル加工時