補給のものづくり改革まとめ

以上書いてきた補給部品のものづくり改革の現在の状況をまとめます。

トヨタが主導で複数社デンソー、アイシン、JTEKT、豊田合成などを活動メンバーとし、2次仕入先の補給に関してのものづくり改革を進めてきた。

それは、世耕プランに沿った内容である。

ものづくりの中でも何故補給をテーマにした理由は、

自動車の国内生産は頭打ちになり今後補給がますます増え経営負担が増大していく。

現状でも、量産売り上げに対して補給の売り上げは10分の1にも満たない売り上げなのに、スペースは5分の1以上占めている。また売価は量産品の1.2倍であるが、すべては1.2倍で設定されていない。申請漏れがあり1.2倍になっていない物が多いが旧型補給になって今となってはどれが1.2倍になっていないかわからない。

原価も補給の少量生産なのに段取りが多く全く赤字である。更に久しぶりに製作する品番も多いので材料の調整ミスが多く出、更に赤字である。

今後、量産は増えず補給が増えるので、この補給で利益を出すようにしなければならない状況であり、ものづくり改革のテーマとした。

取り組みの狙いは、スペースの削減である。その取り組み内容は

1)設備の集約化

2)工法置換による設備の小型化

3)組立治具の削減
1.二個一化
2.一括生産化により治具の廃棄
  ※一括生産を増やすため寿命延長
3.3点分割による治具の削減
4.余剰在庫の削減
  下振れによる在庫余りの対策

を取り組んできました。まだ結論が出てない項目もありますが、いままでトヨタが取り組んでこなかった内容であり、また他の1次・2次サプライヤーも同じ考えを持っていることもわかりました。

今後進展したら都度報告いたします。

ものづくり改革 下振れ対策

次の補給のものづくり改革は「下振れ対策」である。

補給品の納入遅延の責任区分については、

「トヨタの補給品の仕組み」で書きましたが、これはいわゆる上振れに対することが主です。

しかし、内示に対しトヨタからの購入実績が少なった下振れに対し何も言及されていないです。下請法の対象の仕入先に対してトヨタから翌月の内示は確定分として全て買取される。しかし下請け対象外の仕入先に対しては、翌月内示に対して発注がすくななっても買取する義務はない。更に2次仕入先に対しては、1次仕入先が責任を持つ。当社の場合は2次仕入先となるが、トヨタから生の翌月内示が届き、またEかんばんも直接来て当社で発行(印刷)している。

内示が出ると当然その分の材料を手配する。しかし実際の発注Eかんばんが少ないとその材料は余る。翌月にその分出ればよいが全く保証がない。内示は3ケ月内示来るが、翌々月内示つまりN2内示はよく変わりあてにならないが、それでもそのN2内示を参考にリードタイムの長い材料は手配する。そして材料があまりデットストックとなる。

この下振れに対して2次仕入先の分を引き取ってもらえるとデットストックがなくなる。

材料が余る対策として、3次仕入先からの購入単位=ロットを小さくすれば出荷数に合わせて購入できるのでデットストックは少なくなるが、3次仕入先の生産体制よりロットを小さくするとコストアップとなり簡単にはできない板挟みの状況である。

以上、補給のものづくり改革を取り組んでいるが、なかなか難しいが、この取り組みはトヨタでも初であり注目されている。

今後進展したら書き込んでいきます。

ものづくり改革 3点分割

次の補給のものづくり改革は「3点分割」である。

完成品がユニットで構成品が車両のボデーに合わせた形状と位置決めとなっている製品の場合、ユニットASSYで納入せず、3分割して納入する案であります。

修理や故障などで交換が必要な部位がユニットの一部の場合がある。しかし現状ではユニット単位で納入しており、ユニットの価格である。一部の部品の交換で良いのにユニット全体を交換している。ユーザーにとって高額な負担となっている。これが一部の部品な交換ならばユーザーのコスト負担は軽減される。

そのためには、修理業者ディーラーなどで部品を組み付ける必要がある。

補給部品を供給するサプライヤー側としては、ユニットASSYの組付け治具が不要となり、部品単位の組付け治具で良い。ユニットASSY単位の組付け治具はスペースを多くとるのでそれが部品単位の治具スペースで良いならばスペース削減となる。

しかしサプライヤー側で組付け工数が減る代わりに、ディーラー側でその組付け工数が増える。通常サプライヤーの人工レートとディーラーの人工レートと比べると、ディーラーの人工レートの方が高いので、トータルではコスト高となってしまう。

また、分割納入となっても、ユニットASSY納入のニーズがなくなるわけではないので、ユニットASSYでの納入が残り、組付け治具がなくなるわけではない。

また、ディーラーで組み付けるとなると、ディーラーでの修理マニュアルに反映しなければならず、その編集に大変な工数が発生する。トヨタの高い給与の人の作業が発生する。

しかし、この提案はサプライヤー側にとっては意外と多い。例えば、塗装も同じである。ドアミラーなど塗装前は同じ物を使っているが、塗装違いで供給しており、塗装前を納入しディーラーにて塗装すれば、サプライヤーの負担が軽減される。

次に、下振れ対策について書きます。

ものづくり改革 寿命延長

次の補給のものづくり改革は「寿命延長」である。

一括生産で

③品質劣化等、長期保管に問題がないこと
 トヨタ保管中に品質不具合が発生した場合、原因調査の上でその責任に応じて
 仕入先が修理、再生産の費用を負担していただくことがある。

このように品質が経年劣化する部品を使っているのは一括生産できないとなっている。部品・材料によってサプライヤーが保証年数を保証することになっている。

しかしここに矛盾がある。新車の時は10年保証されているのに、補給となると保証期間が変わるのか。例えばゴム製品のホースではホース単体の状態では3年間が機能保証の期間となっている。しかし、ASSYして車に取り付けると10年保証に変わる。その理由は車に取り付けると油が通され空気に触れなくなりオゾン劣化がなくなるからだと。

したがって一括生産してもたったの3年分の出荷分しか一括生産できない。

そこで、3年保証を本当はもっと長い期間保証できるのではと再検証し、年数を伸ばせばもっと一括生産できる年数が増え一括生産のメリットを増やすことが出来る。

製品の機能保証が新車と補給品が同じ評価基準なのがおかしいと思う。補給品は機能保証の機銃を新車と変えても良いのではと提案したい。

次は3点分割について書きます。

ものづくり改革 一括生産化

次の補給のものづくり改革は「一括生産化」である。

この「一括生産」の仕組みはトヨタが永久残置数、つまり残りの補給品が生産数を設定し生産することである。ただし、一括生産した製品の保管はサプライヤーで保管の物と、トヨタで買い上げて保管する物が分かれる。

「トヨタ補給一括生産について3」でトヨタ保管とサプライヤー保管を明記してます。

一括生産できると、一括生産後はその品番を追加で生産する必要がないので型・治具や専用の部品および設備を廃棄することが出来る、これにより在庫保管のスペースが削減できる。

しかし、一見良い仕組みのようだが、問題がある。問題は仕入先保管である。

例えば、構成品が10点ある製品で、その構成品の1点でも異なればそれぞれの完成品で保管が必要となる、更に部品で在庫保管するよりASSY品の完成在庫で保管するとスペースを多くとる必要がある。

したがって、治具は廃棄してスペース確保できても完成品で在庫を保管するスペースが逆に多くかかる必要がある場合がある。なお生産した補給品は当然全て良品であること。もし不良ならば再生産しなければならずその時には既に型。治具はなく直ぐに生産はできず大幅な遅延となり大問題となる。恐ろしい。

当然、経年劣化する製品は一括生産することは困難である。一括生産しそれを数年後納入するときに劣化して不良品となっていると問題である。

もう一つ方法がある。仕入先で保管する一括生産数が設定されたならば、構成部品だけその数を用意し、実際に出荷するときにASSYして出荷すれば、治具の保管スペースは減らないが、保管スペースは構成部品のスペースだけで良い。ただし不良を計画以上出したら構成品の追加手配が必要となる。

一括生産数が設定された時に、既にそれ以上の構成部品が社内に在庫あるとデットストックとなり廃棄処分となる。逆に足らなければ、不足分のみ追加発注すれば良い。ただし、加工不良数を考慮する必要がある。

一括生産数が設定されたら、直ぐに生産するか出荷直前に生産するかその職場の事情毎で決めるべきである。

ものづくり改革 打ち切り補給品の整理

次の補給のものづくり改革は「打ち切り補給品の整理」である。

補給の改善を取り組みにはまずは、補給が生きているか死んでいるか、つまり打ち切り品か打ち切りになっていないか層別することがまずはスタートである。

しかし、これが難しい。2年ほど前からトヨタから今年の打ち切り品リストが1次仕入先に発信されるようになった。またこの情報にはまだ生きている補給品=打ち切り前の補給品の品番が乗っていて大変助かっている。

しかし、既に打ち切られた補給品番は乗っていない。つまり、当情報に乗っていない品番は打ち切られたと判断できるが、当社が取り扱っている品番が全てトヨタ向けなら良いが、トヨタ向け以外の補給品も取り扱っており、当情報に取っていないので打ち切られていると判断できない。

不明な補給品番が多いほど調べるので、多くなる前に今のうちに確認するのが良い。また2次仕入先の場合、1次仕入先がトヨタに納入している品番は明確になるが、1次仕入先がASSYしその構成品を2次仕入先へ発注している場合は、その1次仕入先がしっかりと打ち切り品番を管理していないと2次仕入先に伝えることができない。またここでもトヨタ以外がある場合はトヨタ以外も含め1次仕入先が整理しないと成り立たない。

1次仕入先の役割は大である。

次は、一括生産化について述べます。

ものづくり改革 補給の二個一化

次の補給のものづくり改革は「治具の二個一化」である。

「治具の二個一化」の内容を以下説明します。

二個一”は日本語として使われていますが、今回の補給のものづくり改革の当社の具体的な例で説明します。

製品を造るのに組立工程で位置保証する為に、組立治具が必要である。

組付け製品で構成品が10部品あれば、10部品の一つでも形状が異なればそれぞれのASSY品の組立治具が必要となりその治具の点数は膨大な点数となります。

逆に構成品10点のうち1点でも異なれば専用の治具を用意していたが、1点の違いだけなら、その部分だけ取り換えれば、組立治具の本体は共有できる。

この考えを拡張すれば、三個一化、さらには四個一化もでき、当社の製品では七個一化までできる見通しができました。

これにより、組立治具の保管スペースが半分以下になり大幅なスペース削減になりました。

しかしこれを進めるのは大変な壁がありました。

まず、保管している組立治具が膨大にあり、その治具がまた使われているのか、使われるのかを棚卸しする必要があります。すでに打ち切りされた補給品もあり、元々治具のデーターベースを作成していなかったので、このデーターベースの作成からしなければなりません。他の2次仕入先では、それを調べるのに大変な工数がかかるので、棚卸し諦めてしまっています。すると今後無限大に治具が増大する結果になります。今のうちに整理すべきです。

ものづくり改革 補給の工法置換

量産時は月に数千個/月に生産していたが、補給となったら月に数個、または年に数個となったら、その数個を造る為に段取り工数を少なくする方法で生産すべきである。

月に数個なら1年分をまとめて生産したいが、補給は全く需要数を予測できない。なぜならば補給の需要は、車の故障や事故などによる修繕で必要となり、その予測はできない。量産の場合は、営業が販売計画を立てそれに基づき生産計画を立てるが、補給は故障や事故が発生してから需要が発生する為である。全く読めない。

量産では、段取り工数がかかっても1個当たりの生産工数が少なくなればトータル良いが、旧型補給となった場合も同じ作り方すると、月に数個造る為に段取り時間が多くなってしまう。また専用の設備や型・治具が必要となりそれらの保管場所が膨大になってくる。

そのため、製品機能は確保し量産時と工法を変えて生産することを考える。

工法置換の例としては、

当社が取り組んでいる工法置換は、10年以上前に旧型補給となった部品はプロジェクション溶接だがそれ以降の製品はスポット溶接に切り替わってきた。機能としては車両に組付けられるまでの仮付けなので、旧型補給もプロジェクションからスポット溶接に切り替え。これによるプロジェクションの設備・治具が不要となる。

もう一つの工法置換は、パイプへの飛び石による傷対策として樹脂のプロテクターで包んでいるが、加熱して収縮させて包んでいる。その加熱器は大型であるが、加熱器をハンディの小型ガンで加熱し、大型の加熱器は不要となる。

工法置換となると工程変更の手続きが必要となる。この工程変更の手続きが結構めんどくさい。顧客によっては6ケ月前に申請が必要であり、4M変化点管理の書類と工程変更前後の工程能力データの提出が必要であり手間がかかり申請に躊躇してしまう。

補給のものづくり改革2

トヨタが主導で2次仕入先に補給部品に対するものづくり改革の取り組みの続きです。

トヨタが仕入先の補給部品に対して改善を取り組んだのは

世耕プランの補給品の型・治具についてが大きなトリガーであるが、仕入先においても取り組むべき重要な事項である。

車両メーカーがユーザーのニーズに合わせ車の種類を多く開発して販売してきた。その車の量産が終わり旧型として補給となるがそれが、旧型になってから21年以上供給義務をサプライヤーに課せられている。

量産終了になって21年も!

トヨタの車を長く使ってもらうユーザーを大切にしていることであるが、それさにしても長い。そのため、その補給部品を造る為の型や治具および専用の設備を保管しなければならなく、保管スペースの確保によりサプライヤーのコスト負担になっている。

なお、補給部品は量産から補給に切り替わった時に補給価格として設定されるが、数が少ないわりに価格が低い。ある2次仕入先から1次仕入先への補給部品の売価は、量産価格の1.2倍であるが、月に数個しか流れない物が1.2倍は安すぎる。

トヨタは日本での車の生産台数は頭打ちとしおり、補給部品は増える一方である。さらにトヨタから1次仕入先への補給の連絡はされるが、2次仕入先への連絡はうまく伝わっておらず、今2次仕入先で保管している補給部品および型・治具が旧型補給打ち切りかわからない状況になっている。3次仕入先では更にわからない状況であり、とりあえず全で保管となっている。

恐れしい状況である。補給部品供給を継続する為、赤字が増大することになり、最近では補給部品の供給を撤退するサプライヤーが出てきている。

補給のものづくり改革1

トヨタが主導で2次仕入先にものづくり改革を取り組んでいます。今回はそのなかでも補給部品に対するものづくり改革の取り組みを書きます。

トヨタが補給品のものづくり改革に取り組んだ背景は

世耕プランの補給品の型・治具についてである。

これは車両メーカーがサプライヤーに対し補給品の金型・治具を期限なく永久に無償で保管させており、そのためサプライヤーの財務が悪化となっているので、その対応についてのプランである。

今までは自主研究会(略 自主研)としてトヨタが1次仕入先へ指導をしていたが、今回は2次仕入先へものづくり改革として、1次仕入先と含め2次仕入先を指導している。そして1次仕入先は2次仕入先の顧客だけではなく、トヨタの他の1次仕入先が参加している。例えば、デンソー、アイシン精機、豊田合成などである。

その対応としてトヨタもどう取り組むか試行錯誤しており、その取り組みの具体事項を以下列記します。

1)製作の工法置換

2)型・治具の二個一化

3)打ち切り補給品の整理

4)一括生産化

5)寿命延長

6)3点分割化

7)下振れ対策

補給の取り組みをしなけれならない今の状況を説明します。

トヨタの補給品の仕組み6

トヨタの補給部品の仕組み6です。

トヨタから補給緊急追加依頼が来て、「回答納期」を回答するように要求が来ます。今まで、補給部品を納入できる納期を回答するものだと思い納入日を回答していましたが、実は最初の回答は、納期の回答できる日を回答するのみでした。そして、その回答日が来たら、納入できる日を回答するしくみです。

さらに追加オーダーの場合は、内示の120%超えた場合の未納は未納カウントにならないので、無理な場合は希望納期に納入できないと回答すればよい。

このようにトヨタから要望が出るが、それをいつまで対応するかは仕入先が決めることが出来るようになっている。しかし、一度登録してしまうと、変更が難しいのでしっかり吟味して回答することが必要である。

しかし、出来るだけ要望に答えたいというのが、気持ちとしてある。

トヨタの、A-TOPの入力画面 例である。

逆に下振れも問題である。内示に対し、実際のオーダーが少なかった場合であるが、その場合、下請け法対象仕入先については、申し入れれば全て内示数は買い取ってもらえる。しかしトヨタと直接取引している下請け法対象仕入先はまれである。ほとんどが下請け法対象外である。したがって、下振れしてもトヨタは引き取る義務はない。なお内示ブレがひどい場合は、各拠点へ直接相談すれば、個別に引き取ってくれるらしい。相談相手によるが・・・。

次に、部品補給の改善を書きます。

トヨタ補給一括生産について9

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

5-2.再生産(一括生産後 追加生産が必要な時)

1)仕入先へ再生産を依頼するケース
①一括生産実施後の補給部品で在庫切れの恐れがある場合、再必要数を検討した上で、 トヨタ自動車は仕入先へ再生産を依頼する。

2)再生産リードタイム及び費用負担
①再生産リードタイム
再生産リードタイムはできる限り最短でお願いする。(概ね3ヶ月以内とし、その都度トヨタと仕入先で相談)
②費用負担
再生産が発生した場合の費用は、トヨタが負担する。(再生産発生要因が仕入先にある場合を除く)

3)処理フロー

再生産・・・・一括生産後の部品
(一括生産実施後に在庫切れの恐れがある場合)

トヨタ補給一括生産について8

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

5-1.再生産(販売中止後)

1)仕入先へ再生産を依頼するケース
①長期未受注・生産年限到達以降、お客様に生産中止を納得して頂けず、強く再供給を求められた場合、仕入先へ再生産を依頼する。(但し、必要なL/T,販価をお客様にご了解いただく。)

2)再生産リードタイム及び費用負担
①再生産リードタイム
再生産リードタイムはできる限り最短でお願いする。(概ね3ヶ月以内とし、その都度トヨタ仕入先で相談)
②費用負担
再生産が発生した場合の費用は、トヨタが負担する。(再生産発生要因が仕入先にある場合を除く)

3)処理フロー

再生産・・・・・生産年限到達後の部品
(お客様への販売中止後に、お客様要望に対応する場合)

トヨタ補給一括生産について7

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

4-1.余剰品の補償申請(一括生産実施品の生産年限到達時点)

1)対象と処理手順

<対象>
①生産制度による生産年限到達時点(一括生産実施品)
・生産制度による生産年限到達時点で余剰品がある場合、仕入先の
申請(「余剰品処理申請書」)に基づき、余剰品を廃却処分する。
・トヨタは、余剰品について「余剰品補償」を行う。

2)申請先・申請時期

申 請 内 容  一括生産品余剰品費用補償申請書
申 請 先   サービスパーツ物流部*    *仕入先へは調達部より回答
時 期    定期(毎年9~11月末)

3)処理フロー

4-2.余剰品の補償申請(一括生産実施品の旧型経年15年経過時点)

1)対象と処理手順

<対象>
①旧型後15年経過時点(一括生産実施品)
・旧型後15年を経過して在庫が残っている場合、仕入先の申請(「余剰品処理申請書」)に基づき、トヨタ買上げ又は、余剰品の廃却処分(余剰品補償)を行う。

2)申請先・申請時期

申 請 内 容  一括生産品余剰品費用補償申請書
申 請 先   サービスパーツ物流部
時 期    定期(毎年9~11月末)

3)処理フロー

トヨタ補給一括生産について6

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

3.一括購入候補品の一括生産(トヨタ一括買上げ・保管)

<対象>
生産制度による一括購入候補品(一部の特別車両)
・生産制度による生産年限到達時点で、トヨタより通知のあった部品(一括購入候補品)について、仕入先の申請(一括生産申請)に基づき、一括生産完了後、設備・型等の廃却処分の検討を行うことができる。

<申請の必要条件>
(1)生産効率・生産コスト上、継続生産に比べメリットがあること。
(2)共通化・統合化ができないこと。
(3)品質劣化等、長期保管に問題がないこと。
トヨタ保管中に品質不具合が発生した場合、原因調査の上で、その責任に
応じて仕入先に修理・再生産の費用を負担していただくことがある。

除外要件例           品目例
ゴム製品の経年劣化       ・ワイパーブレード,ベルト類など
潤滑剤などの固着による機能低下 ・ガソリン/ディーゼルの燃料噴射,供給系など
錆び              ・品目個別に判定
スイッチ接点の腐食       ・ターンシグナルスイッチなど
変色              ・ドアミラーなど
変形              ・品目個別に判定

2)申請先・申請時期
申 請 内 容       一括生産数提示依頼  一括生産申請
一括生産数提示依頼   サービスパーツ物流部    随  時
一括買上げ・保管申請  サービスパーツ物流部*   随  時
                   *仕入先へは調達部より回答

3)処理フロー

(※印は、2.旧型後15年経過後の一括生産(トヨタ一括買上げ・保管)」と同一手順を示す。)

①一括購入候補品の選定(トヨタ)
生産年限基準に到達した品番かつ供給継続をする品番を特定し、仕入先へ通知

②一括生産実施 もしくは 継続生産の検討(仕入先)
   ① 一括購入候補品番について、継続生産 もしくは 一括生産を申請・実施し、設備・型等の廃棄につなげるかの検討を行う。

③継続生産を実施(仕入先)
現状通り、生産を継続する

※ ④①一括購入候補品のうち一括生産対象品番選定(仕入先)
・上記で選定した品番について、仕入先はトヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、
  「一括生産数提示依頼書」 「一括生産品番明細書」
  「一括生産検討チェックシート」の3点をセットして、一括生産数の提示依頼を行う。

※ ⑤一括生産数(トヨタ買上げ数)の回答(トヨタ)
・トヨタ(サービスパーツ物流部)は、申請基準との照合及び、提出された帳票類
の内容確認をした上で、問題がなければ、一括生産必要数を算出し、
「一括生産回答書」にて仕入先に回答する。
保管拠点へも事前情報を送りスペース手当ての準備を行う。

※ ⑥最終効果把握(仕入先)
・一括生産数(トヨタ買上げ数)を踏まえ、仕入先は最終的な効果把握を行う。

※ ⑦一括買上げ・保管申請(仕入先)
・仕入先は、トヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、「一括生産実施申請書」にて
申請を行う。(「一括生産品番明細書」)
・帳票は原紙に押印したものとデータ(エクセルデータ PDF不可)の両方を送付して下さい。

※ ⑧一括生産可否判定と回答(トヨタ)
・仕入先の申請に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部、調達部)は、
一括生産可否を判定し、「一括生産実施可否回答書」にて仕入先に回答する。

※ ⑨一括生産の実施と生産完了の報告(仕入先)
・一括買上げ・保管が承認された場合、仕入先は、上記トヨタ買上げ数に他の仕入先
等への支給数、既存在庫数を勘案して一括生産を実施する。
・一括生産完了後に「一括生産完了報告書」をトヨタ(サービスパーツ物流部)へ
提出する。(「一括生産品番明細書」)

※ ⑩発注・引取り(トヨタ)
・「一括生産完了報告書」に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部)は、かんばんを振出し、発注/引取りを行う。
・なお、引取りに際し、納入器具、場所、日程等を調整する場合がある。

※ ⑪設備、型の処分(仕入先)
・一括買上げにより、設備/型等が不要になった場合は、仕入先は設備/型等の処分を実施する。
・ 但し、万一の再生産に備え、関連の設計/製造技術情報を確実に保管する。

トヨタ補給一括生産について5

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

2.旧型後15年経過後の一括生産(トヨタ一括買上げ・保管)

<基準>
旧型経年       15年経過後
ト ヨ タ 受 注 実 績   直近2年平均で年120個未満
*旧型後15年時点で、直近2年平均・年120個以上の受注がある部品は継続生産。なお、この場合は、直近2年平均で年120個未満に減少した時点で「一括買上げ・保管申請」できる。

<申請の必要条件>
(1)生産効率・生産コスト上、継続生産に比べメリットがあること。
・例えば、品番/金型管理を通じて、2次メーカーを含めた型廃却等の効果。
(少なくとも、一括買上げによるメリットを把握できる管理をお願いします。)
(2)共通化・統合化ができないこと。
(3)品質劣化等、長期保管に問題がないこと。
トヨタ保管中に品質不具合が発生した場合、原因調査の上で、その責任に
応じて仕入先に修理・再生産の費用を負担していただくことがある。

除外要件例           品目例
ゴム製品の経年劣化       ・ワイパーブレード,ベルト類など
潤滑剤などの固着による機能低下 ・ガソリン/ディーゼルの燃料噴射,供給系など
錆び              ・品目個別に判定
スイッチ接点の腐食       ・ターンシグナルスイッチなど
変色              ・ドアミラーなど
変形              ・品目個別に判定

2)申請先・申請時期
申 請 内 容       一括生産数提示依頼  一括生産申請
一括生産数提示依頼   サービスパーツ物流部    随  時
一括買上げ・保管申請  サービスパーツ物流部*   随  時
                   *仕入先へは調達部より回答

3)処理フロー

(※印は、「2.極少量受注部品の一括生産」と同一手順を示す。)

※ ①対象品番の選定(仕入先)
・仕入先は、自社の管理品番より上記の申請基準、必要条件に該当する
一括生産(トヨタ買上げ・保管)の対象品番を選定する。
・「一括生産検討チェックシート」にて必要事項のチェックを行う。

※ ②一括生産数(トヨタ買上げ数)の提示依頼(仕入先)
・上記で選定した品番について、仕入先はトヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、
「一括生産数提示依頼書」 「一括生産品番明細書」
「一括生産検討チェックシート」の3点をセットして、一括生産数の提示依頼を行う。

※ ③一括生産数(トヨタ買上げ数)の回答(トヨタ)
・トヨタ(サービスパーツ物流部)は、申請基準との照合及び、提出された帳票類
の内容確認をした上で、問題がなければ、一括生産必要数を算出し、
「一括生産回答書」にて仕入先に回答する。
保管拠点へも事前情報を送りスペース手当ての準備を行う。
・なお、当年に供給年限が到達する場合は生産中止となるため、一括買上げ・保管申請を見送ることがある。

※ ④最終効果把握(仕入先)
・一括生産数(トヨタ買上げ数)を踏まえ、仕入先は最終的な効果把握を行う。

※ ⑤一括買上げ・保管申請(仕入先)
・仕入先は、トヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、「一括生産実施申請書」にて
申請を行う。「一括生産品番明細書」
・帳票は原紙に押印したものとデータ(エクセルデータ PDF不可)の両方を送付して下さい。

※ ⑥一括生産可否判定と回答(トヨタ)
・仕入先の申請に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部、調達部)は、
一括生産可否を判定し、「一括生産実施可否回答書」にて仕入先に回答する。


※ ⑦一括生産の実施と生産完了の報告(仕入先)
・一括生買上げ・保管が承認された場合、仕入先は、上記トヨタ買上げ数に他の仕入先
等への支給数、既存在庫数を勘案して一括生産を実施する。
・一括生産完了後に「一括生産完了報告書」をトヨタ(サービスパーツ物流部)へ
提出する。(「一括生産品番明細書」)

⑧発注・引取り(トヨタ)
・「一括生産完了報告書」に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部)は、かんばんを振出し、発注/引取りを行う。
・なお、引取りに際し、納入器具、場所、日程等を調整する場合がある。

※ ⑨設備、型の処分(仕入先)
・一括買上げにより、設備/型等が不要になった場合は、仕入先は設備/型等の処分を実施する。
・ 但し、万一の再生産に備え、関連の設計/製造技術情報を確実に保管する。

トヨタ補給一括生産について4

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

1.旧型後5年経過後の一括生産

1)申請基準と必要条件

<基準>
旧 型 経 年       5 年 経 過 後
ト ヨ タ 受 注 実 績   直近2年平均で年10個以下
*旧型後5年経過時点で直近2年平均・年10個超の受注がある部品は基準外。
但し、直近2年平均で年10個以下に減少した時点で「一括生産申請」が可能。

<申請の必要条件>
(1)生産効率・生産コスト上、継続生産に比べ、一括生産・保管のメリットがあること。
(2)共通化・統合化ができないこと。
(3)品質劣化等、長期保管に問題がないこと。

2)申請先・申請時期
申 請 内 容   一括生産数提示依頼   一括生産申請
申 請 先     サービスパーツ物流部    随  時
時 期      サービスパーツ物流部*   随  時
                *仕入先へは調達部より回答

3)処理フロー

補 足 説 明

(※印は、「3.旧型後15年経過後の一括買上げ・保管」と同一手順を示す。)

※ ①対象品番の選定(仕入先)
・仕入先は、自社の管理品番より上記の申請基準、必要条件に該当する
一括生産の対象品番を選定する。
・「一括生産検討チェックシート」にて必要事項のチェックを行う。

※ ②一括生産数の提示依頼(仕入先)
・上記で選定した品番について、仕入先はトヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、
「一括生産数提示依頼書」 「一括生産品番明細書」
「一括生産検討チェックシート」の3点をセットして、一括生産数の提示依頼を行う。

※ ③一括生産数の回答(トヨタ)
・トヨタ(サービスパーツ物流部)は、申請基準との照合及び、提出された帳票類
の内容確認をした上で、問題がなければ、一括生産必要数を算出し、
「一括生産回答書」(P12参照)にて仕入先に回答する。

④保管方法の策定(仕入先)
・仕入先は、責任をもって下記事項を決定する。
ア.保管形態(完成品,半完成品,粗形材)
イ.防錆等品質維持のための措置
ウ.保管場所、保管用具(パレット)

※ ⑤最終効果把握(仕入先)
・一括生産数を踏まえ、仕入先は最終的な効果把握を行う。

※ ⑥一括生産申請(仕入先)
・仕入先は、トヨタ(サービスパーツ物流部)に対し、「一括生産実施申請書」(P15参照)にて
申請を行う。(「一括生産品番明細書」
・帳票は原紙に押印したものとデータ(エクセルデータ PDF不可)の両方を送付して下さい。

※ ⑦一括生産可否判定と回答(トヨタ)
・仕入先の申請に基づき、トヨタ(サービスパーツ物流部、調達部)は、
一括生産可否を判定し、「一括生産実施可否回答書」にて仕入先に回答する。

※ ⑧一括生産の実施と生産(保管)完了の報告(仕入先)
・一括生産が承認された場合、仕入先は、上記トヨタ必要数に他の仕入先
等への支給数、既存在庫数を勘案して一括生産を実施する。
・一括生産完了後に「一括生産完了報告書」をトヨタ(サービスパーツ物流部)へ
提出する。(「一括生産品番明細書」

※ ⑨設備、型の処分(仕入先)
・一括生産により、設備/型等が不要になった場合は、仕入先は設備/型等の処分を実施する。
・ 但し、万一の再生産に備え、関連の設計/製造技術情報を確実に保管する。

⑩保管中の品質維持
・保管不備による品質劣化等で在庫不足が発生した時は、仕入先責任で補充する。

トヨタ補給一括生産について3

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

【生産制度および運用の概要】です。

一括生産制度の分類「A」は旧型になって5年以上から15年未満までの旧型部品で、年間の流動数が10個/以下の場合です。

保管場所は”仕入先”です。

一括生産制度の分類「B」は旧型になって15年以上から21年たった旧型部品で、年間の流動数が120個/以下の場合です。

保管場所は”トヨタ”です。

分類「A」と「B」では保管番所が異なり、大きな違いの意味があります。

ただし、適用条件で部品の特性が以下あります。

①一括生産メリットがある事
②共通化・統合化できないこと
③品質劣化等、長期保管に問題がないこと
 トヨタ保管中に品質不具合が発生した場合、原因調査の上でその責任に応じて
 仕入先が修理、再生産の費用を負担していただくことがある。

旧型になって15年以上から21年たった旧型部品で、年間の流動数が120個/以下の場合は、生産制度の分類「B」

生産年限制度の分類「C」は分類「A」、「B」基準に合致しないが、下表の需要量・経年数を考慮し 一括生産をせずに継続生産を打ち切りとなる。保管もしない。

一括生産実施時は、トヨタで保管

上記基準に到達した品番のうち、一部の特別車両については、お客様への部品供給を継続する為、
以下の層別を実施した上で、①の場合、一括生産申請を行うことにより継続生産を打ち切ることができる

トヨタより連絡のあった品番(一括購入候補)について

①上記一括生産制度の部品特性(要件)を満たしている場合、一括生産を申請・実施する

②上記一括生産制度の部品特性(要件)を満たさない場合、または、
仕入先都合により、生産を継続する。

再生産制度の分類「D」は、

下記の場合、仕入先に対し再生産をトヨタから依頼される。

1)上述の制度の適用以降、お客様に納得していただけず、強く供給を求められた場合。
  但し、必要なリードタイム、販売価格をお客様が了解した場合に対応

2)一括生産制度適用後、在庫切れの恐れがある場合。(トヨタが必要数を再度算出)

  注1)再生産のリードタイム
      上記①、②のいずれの場合においても、再生産リードタイムは出来る限り短くする。(概ね3ヶ月以内とし、その都度トヨタ/仕入先で調整)

  注2)費用負担
      再生産が発生した場合の費用は、トヨタが負担する (再生産発生要因が仕入先にある場合を除く)

次は4つの分類ごとに詳細を書きます。

トヨタ補給一括生産について2

引き続きトヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

【考え方】

1)出荷量のある間は継続生産

2)出荷量が少なくなった場合、継続生産と比較しメリットがある場合、トヨタが永久必要数を算出し、一括買い上げを実施
    ◆サプライヤーでは生産設備、型の撤去が可能となる

3)また、永久予測数を上回る需要があった場合、トヨタの費用負担により再生産対応をお願いする
    ◆サプライヤーには技術情報(図面 等)の保管・管理をする

【本制度の適用対象】

◆トヨタ自動車が購入する部品(除く、現地調達品・用品)

◆但し、以下は適用対象外とする
   ①生産年限/一括生産が各国における法規適合、車両の安全性及び品質の確保を困難にするおそれのある部品
   ②当社の事業上、継続供給が不可避である部品(但し、別途、個別協議には応じる)

【概要】 旧型部品の生産制度

この概要図を説明します。

旧型になって5年以上から15年未満までの旧型部品で、年間の流動数が10個/以下の場合は、生産制度の分類「A」

旧型になって15年以上から21年たった旧型部品で、年間の流動数が120個/以下の場合は、生産制度の分類「B」

分類「A」、「B」基準に合致しないが、需要量・経年数を考慮し 生産年限制度の分類「C」

そして再生産制度の分類「C」の4つがあります。

次に、それぞれ4つの分類の【生産制度および運用の概要】を書きます。

トヨタ補給一括生産について1

トヨタの旧型補給部品の一括生産について書きます。

まず、補給はパーツともいわれます。補給の中には号口補給と旧型補給があります。

号口補給は、今現在量産中の車で、ユーザーが使用しているときに事故や故障などで修理が必要ななった時に、補給として部品を取り寄せる場合です。その場合、部品のみ取り寄せるのでパーツともいわれます。

逆に量産が終わった場合の車は旧型車になります。その量産が終わった旧型車が事故や故障などで修理が必要となった時に、補給として取り寄せる場合、旧型補給部品と言います。

この旧型補給部品に対して、トヨタはまとめて生産する「一括生産」の仕組みがあるのでその内容を書いていきます。

その狙いは、旧型補給部品を供給するサプライヤーの生産ライン維持の負担を解消し、高品質でかつ効率的な生産を支援することが狙いであります。

制度の趣旨は、旧型補給部品の出荷量および旧型後の経年数がある一定の基準に到達した場合に、トヨタが算出する永久予測数にもとづき、一括生産を実施することができる。

これにより、少量生産設備の撤去、および型の廃棄が可能となる。

しかしながら、永久予測数を超える需要が発生した場合、トヨタ自動車の費用負担によりサプライヤーに再生産をお願いする場合がある。そのため、再生産に対応できるように、図面等の技術情報の管理・保管が必要である。